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レストラン訪問記:神戸市(三宮駅)「シェローズ」(掲載のみ)

ミシュラン兵庫2016特別版に掲載のみされているこちらで、フランスレストランウィークの特別コースを頂いてきました。


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神戸北野ホテル


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東天閣

神戸北野ホテルの斜め前、歴史的建造物として目を引く東天閣の並びにあるという、神戸らしい素敵な立地にあります。


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お店の開始時間は12時からで、少し早めに着いて店の前で写真など撮っていると、お店のマダムがにこやかに出てきて下さって、まだ時間になっていませんでしたが、店内に入れてくださいました。気持ちの良い接客に、最初から心が掴まれます。


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この日は急な用事が入ったりして、少し急ぎ目でお料理を出していただきましたが、気持ち良く対応して下さって助かりました。その点も好感度が高かったです。


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御覧のように、きちんとテーブルクロスがかけられていて、飾り皿まで置かれ、ナプキンは紙ではなく布製です。そして、お店の人から言わせれば当然でしょうか、カトラリーも料理ごとに交換してくださいます。さらに卓上に生花があり、おしぼりもちゃんとしたものが提供されていました。

大げさと思われるかもしれませんが、レストランとしての誇りをもって営業されていることをこれらのことから感じられて、こういったところも好印象でした。


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パンはライ麦パンでしょうか、味は普通でしたが、熱々で提供されていてこちらもいいですね。

バターナイフがあるけれど、バターの提供はなかったので残念と思っていましたが、単純に忘れられていたようで、後から出てきてほっとしました。

その後のマダムのフォローが素晴らしくて、後からバターが出てきた分、バターがあまり気味になったと見て取ったマダムから、いいタイミングで、さらにパンのお代わりの提案をしていただきました。とても気が利いていますね。


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前菜は、魚介のサラダでした。サラダに入っている、鱧、蛸、帆立はそれぞれに調理してあって、鮮度も良くて美味しいです。帆立は温かく、蛸は半生でしょうか、柔らかくて味が良いです。

野菜は少なめですが、新鮮で味が良かったです。神戸のフレンチはどこが発祥か分かりませんが、魚介のサラダというと、こういう形のお料理が出てくることが多いように思います。


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メインは魚か肉二種(栗豚又は鴨)から一つ選べましたが、魚が甘鯛と伺って、魚にしました。甘鯛の松笠焼き、すだちバターソースです。

松笠焼きと言いつつ、少し焼きすぎの印象で、クルスティヤンな感じでした。またお魚が少し臭っていて、鮮度の問題か、魚の質の問題か分かりませんが、これは少し気になりました。

ただ、かりかりの甘鯛をバターソースで美味しく食べられましたので良かったです。栗,里芋を含めて、添えられた季節のお野菜もまた嬉しいです。


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デセールは葡萄のタルトレットと蜂蜜のアイスでした。小さいのは残念ですが、お味は良くて満足しました。蜂蜜のアイスも味が良く、アイスが頂けて嬉しかったです。


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最後のお茶は、ハーブティーが好みのものがなく、レモンティーを頂きました。レモンも神戸市西区で栽培されているものだそうで、価値がありますね。

また、小菓子として小さなレーズンバターサンドがついてきます。バターサンドは小さいですが、塩味が効いていて美味しく、手作りのためか充実した味でした。

今回、お試しで伺ったのですが、気持ちの良い接客と安定した調理で是非また機会があれば再訪したいと思いました。少し慌ただしい滞在でしたが、この機会に良いお店に出会えて嬉しかったです。


(いただいたもの)

フランスレストランウィークランチ特別コース

パン:ライ麦パン? バター


魚介と神戸西区の有機生野菜

アマダイの松笠焼き すだちバターソース

葡萄のタルトレット 蜂蜜のグラス

食後のお茶:レモンティー

お茶菓子のホワイトチョコクリームをはさんだバターサンド

(以上の記載は、パンとお茶の箇所以外、お店で頂いたメニュー表を転載しました。)




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フランスガストロノミー界最新情報:ジュネーブ(スイス連邦)星つきシェフプロデュース新店

ジュネーブはフランスの町ではありませんが、地理的にフランスに極めて近く、フランス語圏内で、ガストノミーの世界での人事交流も比較的あるということで、記事にいたします。

ジュネーブというある意味欧州の片田舎にいよいよ「ラトリエ・ロブション(L’Atelier Robuchon)」ができるとのことです。同店が入る場所は、オトカーコレクションのホテル「ザ・ウッドワード」で、下記「ル・ジャルディニエ」も同じ場所に入ります。

ジュネーブの「ラトリエ・ロブション」開業を担うのは、7年間、台北の「ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション」の実働シェフを勤められたオリヴィエ・ジャン(Olivier Jean)氏になります。同氏は、かつてマイアミ、モントリオール、ニューヨークのラトリエ開業に携わった方になります。

また、欧州では初めての開業となる、「ル・ジャルディニエ(Le Jardinier)」も同ホテル内にあわせて開業となります。こちらはその名前の通り、野菜が主役で、ヴェジタリアンのお皿も複数用意されるお店になっています。こちらのメニューは、日本の「ジョエル・ロブション」のシェフである、アラン・ヴェルゼロリ(Alain Verzeroli)氏となっています。





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レストラン訪問記:高知市(高知駅)「La primavorta(ラ・プリマヴォルタ)」

「balloon」でフランス料理を楽しんだ翌日の夜は、2005年開業で、高知では比較的古参と認識されているイタリア料理店の「La primavorta(ラ・プリマヴォルタ)」での食事を楽しみました。こちらも「balloon」同様、夜のみの営業となっています。


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結論から言うと、前日の「balloon」とはまた違うテーストであり、店内の雰囲気でしたが、とても気持ち良く美味しい食事を楽しめて、季節を変えてまた是非再訪したいと思わせてくれるお店でした。

料理ももちろん良いですが、それと同じか、それ以上にサービスやしつらえが良かったです。サービスはおそらくメートルドテルに当たる方の良い影響が店内の隅々に及んでいて、スタッフの採用の段階からそれが始まっているのだと思われます。この方は、しっかり人を見ていて、相手を活かす対応ができていました。素晴らしいです。最も若いサービスの女性も心遣いがあるサービスをされていて、見事でした。


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ただ、テーブルセッティングはカジュアルで、テーブルクロスがない、くだけたスタイルですが、タイルや梁、板張りの床など、いい感じにヨーロッパの隠れ家的な雰囲気が醸された店内の落ち着いた雰囲気とはマッチしていて悪い気はしなかったです。また、わざわざ言うまでもないことかもしれませんが、カトラリーは皿ごとに変えてもらえます。

こちらのお料理は、ジャンル上は一応イタリア料理となっていますが、その枠にこだわったり、とらわれておらず、典型的なイタリア料理の型にこだわる方にとっては、もしかしたら不満が残るメニュー構成かもしれません。ここでは、パスタ料理が前菜とメインの間に出されず、メインの後に最後の締めとして位置づけられていることが一番分かりやすい変形でしょう。

ここではそんなジャンルへの囚われよりは、その時の旬の素材をいかに美味しく楽しんでもらうかに心を砕いた料理が提供されているようで、私としては高知の今の旬を楽しむことができて、そのような料理の提供方法がむしろ好ましく、お店が好きになりました。高知は野菜を中心に多くの食材がとれる魅力ある土地なので、料理人としてもやりがいが感じられるのではないかと思います。

最初に着席して、ソムリエの方と相談しながら、結構長い時間をかけてワイン選びをして、昨日同様5杯のイメージでグラスワインリストから選びました。結果的には4杯で終わりましたが、昨日とは違う発見があって楽しかったです。


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ペアリングという形ではやっていないとのことでしたが、結構品数が揃っていて、眺めているだけで楽しかったです。量もあるかもしれませんが、このレベルのお店にしては価格がかなり抑えめで、前日の「balloon」でも思いましたが、その点、良心的に感じました。

最初の食前酒は、イタリア・ヴェネト州のシャルドネのスパークリングワイン、シャルドネ・ブリュット(トッレゼッラ)でした。プロセコを作っている作り手のものとのことでした。泡のきめ細やかさはシャンパンに劣りましたが、フルーティーかつドライで良い味で、食欲を高めてくれる美味しいお酒でした。


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秋果
〜無花果 葡萄 柿〜


最初のお皿は、「秋果」という名前で、サブタイトルが「無花果 葡萄 柿」となっていて、秋のフルーツを楽しむ一皿でした。甘味が支配するお皿でしたので、意外ではありましたが、秋のフルーツサラダとして楽しめました。真ん中の淡い黄色の植物はオクラの花でした。サラダの中の葉も味が濃くていい香りがしています。最初からなんとも贅沢でした。

ここで、パン二種類が提供されました。フォカッチャは、塩がやや強めでしたが、めちゃくちゃ美味いです。バゲットも美味しいですね。いずれも、ちゃんと温めてくれていて好印象でした。ただ、お代わりを最後まで出されることがついぞなく、こちらは不満が残りました。

ここでグラスの白ワインに移行します。以前どこかで飲んだことがある、南仏のお酒、ピクプール・ド・ピネでした。青リンゴの香りがするという白ワインで、さわやかで、かつ辛口で飲みやすくとても良いお味で好みでした。


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畑の風景 〜本日のバーニャカウダ〜

続くお皿はバーニャカウダで、シェフのスペシャリテとのことでした。多彩なお野菜が美しく、当たり前ではありますが、それぞれに違った風味、食感が濃厚なバーニャカウダソースで楽しめて幸せでした。通年提供される料理とのことですが、野菜の種類が豊富なイメージの夏よりは、春や秋の方が野菜の調和があって、より楽しめるのだそうです。


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南瓜
〜クミン ミルクフォーム 南瓜の種〜


いでたちを見ただけでシェフの意識の高さを感じることができました。スープの粘度が高いこともあったかもしれませんし、運ばれてきたスープが皿を汚していることはなく、厨房からテーブルまで短い距離ではありましたが、揺らさずにきれいなまま運んでくれた若いサービスのお仕事も素晴らしいです。お料理がとてもきれいなのはもちろん、お皿に指紋などついておらず、清潔感もあって素晴らしいです。南瓜の味も濃厚で、秋の到来を実感できるお皿でした。かぼちゃの種をスライスしてローストしたものが入っていましたが、これが良い香りです。クミンのおかげか、カレー風味をほのかに感じました。

次にこのタイミングで提供されたグラスワインも白で、こちらはオーストラリア・ビクトリア州のシャルドネでした。こちらは前のお酒と比べて濃い感じで、苦味をやや感じました。力強く良い味です。ただ、さわやかさはありませんでした。


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アカハタ
〜天然舞茸 里芋 茄子 レモングラス〜


お魚はとても繊細に扱われていました。こちらは写真では分かりにくいかもしれませんが、熱い料理ではないです。魚に丁寧な半生の火入れがしてあって、ほぼ冷めた温度での提供でした。慣れていませんでしたが、これはこれで良いと思いました。焼き茄子とツガニのソースが独特の味わいで面白いです。里芋のフリットが入っています。また、天然舞茸のフリットも良い香りで、思いがけず食べられて良かったです。

お酒としてはまだ前の白が残っていて、最初にお願いしていたロゼワインは諦めて、赤にいくことにしました。お肉に合わせた赤は、ドイツのピノノワール(シュペートブルグンダー)でした。美味しいのですが、前日「balloon」で頂いたカルフォルニアのピノノワール・オーボンクリマほどの香りは感じられず、ピノノワールの味比べはカルフォルニアに軍配が上がりました。


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山の実り
〜土佐和牛サーロイン 独活の花 薩摩芋〜


お肉はシンプルに、ポートワインのソースとのことでした。土佐和牛とは、赤毛の土佐あか牛のことで、あっさりめでありながらもしっかりと脂が感じられて、分かりやすい安定の美味しさです。量も、有り難みが感じられる量で、絶妙です。独活の花はフリットになっていて、薩摩芋はシルクスイートをゆっくり火入れしたもので、それぞれとても美味しかったです。


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ウスバハギ 〜オリーブ バジル〜

ウスバハギという白身魚を使った締めのパスタで、50グラムでの提供とのことでした。細めのパスタを使っていて、繊細な味つけと相まってとても美味しく、いくらでも食べられる感じでした。


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〜様々な梨と塩のメレンゲ ジャスミン〜

上には梨のチップスが刺さっていて、下の梨のソルベはあきづきと八達という二種類の高知の梨を使ったもので、間のジュレはハーブティーのジュレとのことでした。また、一番下にも梨が潜んでいます。秋を感じさせる梨尽くしのデセールは食事の終わりを口の中をさっぱりしてくれて幸せでした。個人的にはあしらいの花がやや主張しすぎていたように思えました。秋桜とはいえ、好みが別れるでしょうね。


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ここに至って、食後のお茶を選ぶ儀式がありました。御覧のように各種サンプルから、自ら香りをかいで選ぶことができます。フレッシュハーブティーをお約束で所望しますが、扱いがありませんでした。これはちょっと残念でしたが、致し方ありません。

そこで、個人的には高麗人参など独特な調合が気になった、コロナ禍期間の限定フレーバーという、プロテジェ(フランス語で「保護する、守る」という動詞あるいは「保護された、守られた」という形容詞)を追加料金が発生するものをお願いしました。お味としては、苦味が感じられましたが、それがとても体に良さそうで良かったです。香りも独特でした。



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〆 〜桂月酒粕〜

メニュー表の最後、デセールの後に〆とあるので、どういうことかと思っていたのですが、小菓子を最後に合わせてその場で焼いて、それを食事の最後として出すという趣向でした。

この日は、酒粕が練り込まれた焼きたてのミニフィナンシェが提供され、お酒の香りは今ひとつしませんでしたが、焼きたての温かい焼き菓子を最後に提供してくれる心遣いに感動しました。こういう趣向は今まであまり出会ったことがありませんでした。

ただ、こちらのお店の食事において、全く不満がなかったという訳でもなく、気付いた点を挙げると以下のようになるでしょうか。

パンはとても美味しかったのですが、お代わりの提案がされませんでした。きっとこちらからお願いすれば出してくれたのでしょうが、パンは皿が空いていたらそのたびに必要かどうか聞いて欲しかったです。

それから、デセールに移行する際にカジュアルなお店でも、フレンチだと卓上のパンくずなどを掃除してくれるものですが、こちらでは卓上の掃除はありませんでした。

また、食後のお茶についてお代わりを頂きたかったですが、別料金になるとのことでした。こちらももう少し鷹揚に対応していただければ良いのにと思いました。

最後に、メニュー表のプリントミスです。わざとやっているわけではないですし、メニュー表をだしてくれるだけ有り難いとも言えるのであまり強く言いたくはないですが、やるなら最後まできちんとやっていただきたかったです。しかもミスが発生していたのは私だけとのことでそれも大変残念でした。

プリントミスについてはほぼ入店と同時に指摘していたのですから、お忙しいとはいえ、プリントアウトくらいすぐにできるものでしょうから、帰るまでに訂正したものを印刷紙直して出すことも可能だったでしょう。私はそれを求めることはしませんでしたが、そこまでやっていただけると完璧でしたね。次回以降の参考にしていただきたいです。

それでも、食事は全体として見れば、最後まで気持ち良く食事が楽しめて、食材という意味でも、お店という意味でも、良い発見ができて、満足してお店を後にしてきました。


(いただいたもの)

ディナーコース(三種類のうちの真ん中のコース)

パン二種:フォカッチャ、バゲット


秋果
〜無花果 葡萄 柿〜

畑の風景 〜本日のバーニャカウダ〜

南瓜
〜クミン ミルクフォーム 南瓜の種〜

アカハタ
〜天然舞茸 里芋 茄子 レモングラス〜

山の実り
〜土佐和牛サーロイン 独活の花 薩摩芋〜

ウスバハギ 〜オリーブ バジル〜


〜様々な梨と塩のメレンゲ ジャスミン〜

〆 〜桂月酒粕〜

Caffe(食後のお茶)

(以上の記載は、パン及び括弧内の記載以外、頂いたメニュー表を転載)


お酒(いずれもグラスワイン):
・ 食前酒:シャルドネ・ブリュット(トッレゼッラ)N.V(シャルドネ100%/イタリア・ヴェネト州)
・ 白ワイン:ピクプール・ド・ピネ(ドメーヌ・アザン)2019(ピクプール100%/フランス・ラングドック地方)
・ 白ワイン:リトル・イエリング・シャルドネ(イエリング・ステーション)2019(シャルドネ100%・オーストラリア・ビクトリア州)
・ 赤ワイン:ハンド・イン・ハンド・シュペートブルグンダー(マイヤー・ネーケル)2017(シュペートブルグンダー(ピノノワール)100%/ドイツ・バーデン地方)




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フランスガストロノミー界最新情報:ルーアン一つ星店閉店

フランス・ノルマンディ地方ルーアンの一つ星シェフであるロドルフ・ポティエ(Rodolphe Pottier)氏が、この9月に自身のガストロノミーレストラン「ロドルフ(Rodolphe)」を売却して閉店となっています。

ルーアンといえば、二つ星を長らく維持したジル・トゥルナドル氏の「ジル」が有名でしたが、同氏はよりコンヴィヴィアルでカジュアルなお店作りを目指してお店の営業スタイルを変更したことで、自ら星の評価から距離を取ることとなり、最新版の2021年版では星の評価がなくなっています。

最新版でのルーアンの星付き店は、今回記事にしたポティエ氏のお店と、オリヴィエ・ダ・シルヴァ氏がシェフの「ロダ(L’Odas)」と二軒のみでしたが、その一翼が消え、一軒のみと少し寂しい状況になってしまいました。

ロドルフシェフの共同経営者であるジョルダン・ポティエ氏によると、レストラン売却はさらにレストランを発展させるためのいくつかのプロジェクトを実現するためのもので、巷間言われていたようなコロナ禍のワクチンパスポート導入、義務化とは関係がないとのことです。

この先もルーアンを拠点にして、ガストロノミーレストランとワインバーを開業する計画があり、やはり今後も星を目指していくとのことです。

星つきシェフの新店開業を期待して待ちたいと思います。




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レストラン訪問記:高知市(入明駅)「balloon」

先日記事にした「とくさん」で食事をした日に徳島に一泊して、翌日、眉山山頂に久しぶりに上り、讃岐白鳥の白鳥神社に参って日本で一番低い山である御山に登頂後、高松経由で夜に高知入りしました。

高知も、徳島同様お城巡りの旅で以前来たことがありましたが、駅舎などすっかり変わってしまっていました。

さて、こちらはゴーミヨー日本版に掲載されていてその存在を知ることができました。ただ、ゴーミヨーでの扱いは点数がつかない、popのカテゴリーです。また、店名からは分かりにくいですが、フランス料理のお店になります。

口コミサイトを見ると、口コミ数が一つだけで、点数もついておらず、点数ハンターがこのお店にたどり着くことは絶対に不可能です。また、日本各地の美食家が、食材の豊かな高知をこれまで頻繁に訪れていてもおかしくはないはずですが、口コミがない以上は、おのずと訪問の優先順位は落ちるでしょうから、地元民ではない人間がここにたどりつくことは、やはり難しいでしょう。


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結論から言うと、私はとても気に入りました。お料理はフレンチの技法を駆使しつつも、高知や近隣の良い食材に光を当てて、高知の食文化をフレンチで解釈するとどうなるかという試行錯誤をされていることが、メニュー構成から伺えました。

その姿勢が個人的には好ましく、まだまだこれから進化し、変化し、深化していくという期待をもたせてくれるお料理でした。つまり、今後も定期的に訪れて、季節ごとの食の楽しみや料理の変化を楽しんでいきたいと思えました。


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照明が暗めの店内は、カジュアルな作りで、カウンターが主体ですが、カウンター上は広く、空間も広いので席の間に余裕があり、落ち着いて食事ができる環境です。サービスについても、つかず、離れずでありながら、心がこもった丁寧な接客で不満なところはありませんでした。

シェフはあまり積極的におしゃべりする方ではなく、黙々ときっちり自分の仕事を全うされる誠実な方という印象でしたが、訪問した日のお客さん構成のバランスもあって、後半、結構おしゃべりする機会があり、食材や御経歴のことなど色々と教えていただけてとても有益でした。


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この日は真ん中のコースをお願いしてありました。デセールと食後のお茶が別料金という、今時珍しい価格設定ですが、デセール又は(及び)お茶が要らないという人からすると、柔軟で助かるでしょうね。

一皿目は、ゴーミヨーでもスペシャリテとして紹介されているフォアグラ芋けんぴでした。

下に紙が敷かれていて、下から両手でフォアグラ芋けんぴを包むように持って、ハンバーガーを頂く要領でかぶりつくように言われました。二口で食べるイメージです。芋けんぴは通常拍子木状にカットされていますが、こちらはサンドするために変形した円形になっていて、食べ手のために工夫がしてあります。


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カラメルの要領で甘辛苦いバルサミコソースがフォアグラに抜群に合い、芋けんぴとフォワグラと一体となり、とても美味しいです。

芋けんぴは高知の名物菓子で、その変化形、進化形のお料理は高知で食べてこそのものでしょう。甘味と合わせるフォアグラ定番料理のきれいな応用形でした。

ワインのペアリングを提案されていたので、乗ってみました。単純にグラスワインを足していくよりぐっとお得に提供してくれていたように思います。出てくるワインからすると、お値段はとても良心的です。


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ペアリング一杯目は、フランチャコルタのロゼでした。これがまたとても美味しいです。甘味はあまり感じませんが、それでもフォワグラ料理と合っていました。

二皿目は、ハマチのお刺身を使った、ハマチと野菜のマリネでした。


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多種多様な野菜とキノコが入っていて、野菜と言いつつ、後で聞くと梨も入っていたとのことでした。コリアンダーの実が香りの良いアクセントになっていました。これがあることで、奥行きというか、料理に深みが出ていたように思います。コリアンダーの実は初めて頂いたかもしれません。全体に塩気をしっかり浸透させてあり、まさにマリネ料理で、美味しく食べられました。美しくかつ美味しさもある一品です。


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パンがこのタイミングで提供されました。ライ麦パンとのことでした。温めて提供してくれて、お心遣いが嬉しいです。普通に美味しいですね。バターやオリーブオイルの提供はありません。

三皿目に、またも高知といえばという食材あるいは調理法を使ったお料理が出てきてこれも嬉しかったです。鰹と焦がし玉ねぎのムースです。


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焦がし玉ねぎのムースと食べることでフレンチの技法による鰹のたたきという新しいお料理を提案していただいたようでした。これはこれでとても美味しいです。

藁で燻した鰹のたたきがフレンチになっていても違和感はありません。たたきにした鰹は厚みが絶妙で、厚すぎず、薄すぎず、しっかりと主役を張っていて、存在感がしっかりありました。

たたきという伝統的な調理法に光を当てると共に、また、それをうまく利用してフレンチに仕上げるシェフの技法やセンスが素晴らしいと思います。

ここでペアリング二杯目のワインが提供されました。二杯目はイタリアのモンテプルチァーノダブルッツォのロゼ(2020年)でした。鰹の赤い身に、濃いめのロゼのタンニンが合っていたように思います。

四皿目は、ブーダンノワールと人参のピューレです。


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こちらは、焼きリンゴが入っていて、ある意味ブラッスリ、ビストロでの定番料理ですね。ただ、単純にソーセージ状の通常のブーダンノワールとは違い、調理した形で提供しているのがやはりレストランの料理です。

実は、シェフの御経歴を伺った時に、「オーバカナル」での修業経験が長くて、そこで基礎を学んで、人脈やその後の経歴でも結構オーバカナル出身者と交流する機会が多かったようなお話をされていて、そういう御経歴がこの料理に表れているのかなと思っていました。

動物の血を使うブーダンノワールは好みが分かれる食材かもしれませんが、高校生の時に初めて食べて以来、好きな食材で、今回も美味しく頂きました。

ここで、ペアリング三杯目のワインです。またもイタリアのもので、エミリヤロマーニャのオレンジワイン(白ワイン)でした。香りとしては焼きリンゴと合っている感じでした。

続いて、いよいよメインに入ります。まずお魚ですが、この日はなんと甘鯛でも一番美味しいとされる白甘鯛でした。


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瀬戸内の新鮮な魚を入手できるお話をされていましたので、おそらく愛媛のものなのでしょう。先日、神戸の「鮨かねさか」で愛媛の白甘鯛をお寿司で頂いています。今回は、火入れありでイカ墨のソースと一緒でした。

鱗焼きは結構派手に鱗を逆立てる調理が多いように思いますが、こちらはきれいに収まっていて、それでいてちゃんと火が入っていて、シェフの技量やセンスの良さを感じました。

ペアリングの基本は4杯で、ここまで3杯、泡、ロゼ、オレンジと飲んでいて、赤を飲むことは確定していたことから、メインのお魚に合わせてさらに一杯プラスするペアリングの提案をしていただきました。このように柔軟にワインの数を調整してくれますので、行かれた方は是非マダムとよくお話されて下さい。

ペアリング四杯目として出していただいたのは、三つ星時代の「ランスブール」でお勧めしていただいたドメーヌであるオスタータグのアルザスリースリング(2018年)でした。派手さはありませんが、体に素直に入っていく美味しさがあります。

こちらは自然派ですが、シェフによると、かつては自然派でワインを揃えようとしていたとのことでしたが、そうするとバランスが悪いこともあったりして、必ずしも自然派だけにこだわっているわけではないとのことでした。


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お魚の後に、これも今時珍しい、お口直しのグラニテが出てきました。お口直しは、トマトとグレープフルーツのグラニテでした。トマトは高知の名産でもありますし、何よりグラニテは口の中がさっぱりして良いですね。

メインの肉料理は、ハンバーグ、四万十ポーク、ホロホロ鳥、鹿もも肉(追加料金あり)からの選択で、フランス料理のメインでハンバーグは珍しいと思いつつ聞いてみると、肉の味を楽しむ料理というような答えでした。

他の料理や食材があまり魅力的には見えず、また、高知産という鹿に興味があったので、追加料金を払って鹿もも肉のローストをお願いしました。


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高知産鹿もも肉を焼いたお料理で、カフェドパリという香草入りバターを使ったソースでした。見ての通り、焼き加減が抜群で美味で素晴らしかったです。最後なのでそこまでに結構な量を食べていましたが、美味しくてするするとお肉が体に入っていきました。美味しくて健康的な食べ物は体が拒否しません。

この鹿に合わせて出していただいたペアリング五杯目のワインが、カリフォルニアのピノノワール、オーボンクリマ(2019年)でした。名前は知っていたものの、これまで飲んだことがありませんでしたが、香りが良くて大変気に入りました。

また、この日は業者の方の宴会がテーブル席で行われていましたが、そちらの方々の持ち込みの山羊肉を少しだけ味見させてもらいました。自家製塩で食べる趣向でした。

ミルキーな香りがする肉で、これからコース料理に組み込む予定もあるとのことで、今後ますます目が離せないと思いました。

メインを最後まで頂いて、これから後のデセールとお茶は別料金になります。

デセールは、高知県産メロンを使ったシャーベットでした。


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きめ細やかな氷で、メロンの旨味もしっかり味わえる質が高いソルベでした。ジェラートよりもきめ細やかで、上質です。別料金で頂く価値がありました。

食後のお茶は、ハーブティーがないのが残念でしたが、代わりに台湾の紅茶を頂きました。


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華やかな香りで気に入りました。話を聞くと、ハーブティーはあまり出していないようでした。

冒頭書いたように、これからのさらなる変化や進化が楽しみなお店で、これからもリピートしていきたいと思いました。

少し気になったところでいうと、お値段を上げても良いと思うので、おしぼりとナプキンは紙ではなく、ちゃんとした布のものを使った方がお店の格に合うのではと思いました。

提案していただいたワインのペアリングはイタリアのものが多かったですが、全体的に良いマリアージュでしたし、色々と発見があり、それでいてとてもリーズナブルで、翌日いただいた別のお店よりもワインではこちらの方が満足度が高かったです。

その翌日訪ねたお店のサービスの方に、こちらに行ったことを話すと、今高知で一番勢いがあるお店と評されていました。

開店して5年とのことで、これからますます高知に根付いて、素晴らしい食材をフレンチの技法と独自のセンスで新しいお料理に仕上げて客を楽しませていってくれるかと思うと、そのうちの一人として楽しみでなりません。


(いただいたもの)


ディナーコース(デセールとお茶は別料金)

パン:ライ麦パン


フォアグラ芋けんぴ

ハマチと野菜のマリネ

鰹と焦がし玉ねぎのムース

ブーダンノワールと人参のピューレ

魚料理:白甘鯛鱗焼きと空芯菜のソテー

お口直し(トマトとグレープフルーツのグラニテ)

肉料理:鹿もも肉のロースト

デセール:メロンのシャーベット

食後のお茶:台湾茶(紅茶)


アルコール:アルコール五種のペアリング

・ フランチャコルタ(ロゼ)
・ モンテプルチァーノダブルッツォ(ロゼ)(2020年)
・ エミリヤロマーニャのオレンジ(白)(2018年)
・ アルザス リースリング(オスタータグ)(2018年)
・ カリフォルニア ピノノワール(オーボンクリマ)(2019年)

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Author:VV George VV

La marque "***", "**","*"
signifie des étoiles de
Michelin au moment de la
visite.

長期フランス滞在中、さる”グランドメゾン”(高級料亭)での午餐を契機に”ガストロノミー・フランセーズ”(フランス流美食)に開眼。
爾来、真の美食を求めて東奔西走の日々。

インスタグラム始めました!→https://www.instagram.com/george_gastro/

* お店の名前脇の★はミシュランガイドでの星による評価(訪問時のもの)に対応しています。

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