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星つきシェフイベント訪問記:二つ星シェフ、パスカル・バルデ氏賞味会

今はなき品川プリンスホテルにて行われた二つ星シェフ(当時)、ステファン・カラード氏の賞味会以来久しぶりに賞味会にうかがってきました。今回来日されたパスカル・バルデ氏は、世界でも指折りの名レストランである「ルイ・キャンズ」でシェフまで務められていた方なので技術への信頼や期待もありましたし、懐かしい思いもありました。

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ただ、厨房とお客さんをつなぐサービス陣が普段シェフの料理を運んでいる方々ではない点や長旅の末の慣れない厨房での調理からくる仕事の質の低下などが少し気がかりなところではありました。

プリンスホテルは正直にいうと業界でも一流とまではいえない位置にあるかと思うのですが、サービスもそれに見合ったそこそこなものでした。ただ大きく外したことはなく、最終的には色々な要素があって気持ちよくお店をあとにすることができました。

例えば後輩男性を君呼びする女性サービスの言葉遣いであったり、客一人一人に配られているメニューをやたらべたべたと触ってくる若いソムリエ氏など、個人的な資質や経験(不足)の問題が大きいのでしょうが、ちょっとおかしいなと思いました。このソムリエの方はお願いしたシャンパンをしっかり間違えて提供しようとしてくれました(もちろん途中で制止して変えてもらいました)。

また、運営をやりやすくするためとはいえ、客席近くにお会計票をまとめて置いておくなど、客から見た美観への意識に乏しい点など、グランドメゾンの自覚はないものと思わずにはいられませんでした。

また細かいですが、塗りがはげた椅子はおそらく30年以上前のスタイルのものでしょう。今回のシェフとは何の関係もないのですが、プリンスホテルにとって会場となった「ル・トリアノン」への意識はこの程度のものかと思わずにはいられませんでした。

それでも最終的に満足して帰れたのは、美味しいお料理もさることながら、チーフソムリエの方とワインについておしゃべりして色々と教えていただけたこと、お勧めのレストランを教えていただいたこと、シェフとごあいさつさせていただいたことなど、楽しい時間を過ごすことができた面があったからでした。

このチーフソムリエの方は、常温に近い温度で提供されたジュランソンセックやデキャンタされたカオールなどから、ワインを楽しむ文化を改めて思い出させてもらいました。お勧めされたレストランには是非近いうちにうかがいたいと思います。

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さて、お料理は厨房とサルに距離があったようで、またサービス陣が少しのんびりしていたせいもあって基本的にお料理が冷めてしまっていたのがとても残念でした。これで美味しさも半減していたでしょう。少しは覚悟していたこととはいえそこはやはりちょっと不満でした。

出されたお料理全てが素晴らしいということはなく、味のピントがぼやけていたり、量が少なすぎて満足できなかった皿もありました。

それでもシェフが自ら選んだフランスの食材で丁寧に調理されたお料理をそれなりの品数楽しむことができて総じて楽しい体験でした。この季節定番のアスパラは大きいものを2本まるまるモリーユ茸とともにいただけましたし、仔羊のお料理の火入れ加減と脂の美味しさが絶妙でよかったです。

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パスカル・バルデ

食後、お会計を済ませてお店を出る際にはシェフが出入り口のところにいらしてお客さん全員にあいさつしてくれていました。バルデ氏が「ルイ・キャンズ」にいらしたのは2007年からとのことでそれ以前にうかがっていた私は直接かぶることはなかったようですが、色々おしゃべりが楽しめて、最後にはお写真も撮らせていただいてとてもいい機会になりました。

機会がありましたら是非シェフの地元のお店にもうかがってみたいものだと思うのでした。


(いただいたもの)

パスカル・バルデの特選料理(ランチコース) 

*飲み物は別注文(水はアクアパンナを注文)。
*パン三種(カンパーニュ、バゲット、くるみ)とバターつき。


 食前酒(グラスシャンパン):マイイ グラン・クリュ エクストラ ブリュット
(→最初は生のフルーツを使ったカクテルを模索しましたが、桃がないとのことで断念し、普通にシャンパンをいただきました。)


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シャンパンスナック:亜麻のチュイル マスとタラの燻製のカナッペ
(→右はエリンギとズッキーニのベイニェで、温かく美味しいですが、普通の居酒屋のつきだしのようなものにしか思えませんでした。カナッペは思ったより酸味が感じられるつくりでした。亜麻のチュイルは見た目が面白いですし、味も雑穀を食べる趣で素朴ですが好みでした。)


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グリンピースのロワイヤル
(→二層になっていて、上の鮮やかなグリーンピースのすり流し状のものの下にロワイヤルがあります。ロワイヤルというと茶碗蒸しのイメージがありましたが、もっと固めなレアチーズケーキ状のペースのようなものでした。グリーンピースの青臭い感じを楽しめる一皿で良いと思いました。)


 グラスワイン(白):ドメーヌ・コアペ(ラ・カノペ) ジュランソン・セック 2015
(→以前の賞味会で美味しかったので今回もお願いしてみました。期待通り複雑な味わいのお酒で大変好みでした。チーフソムリエの方のお酒を選ぶセンスが私の好みに合っていました。)


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フランス ヴォージュ産 鶉のシュープレームとフォアグラのポワレ 黒トリュフのミジョテ
(→(左上から)もも肉、フォアグラ、ムース。とても期待していましたが、量が少なくて残念でした。さらに左上のもも肉はほぼ味がしませんでした。こちらも星つきシェフとしてはありえないレベルの味でした。下はムース状にされた鶉肉です。ただシェフの地元産のトリュフをふんだんにかけていただけたので(季節柄強いとはいえないとはいえ)香り、パフォーマンス両面では満足させていただきました。)


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グリーンアスパラガスとモリーユ茸のファルス
(→シンプルなお料理ですが、食材を存分に楽しめるのでこれで良いと思いました。初夏に入り、少しずれてきているかもしれませんが、フランスの春の二大食材(モリーユ茸、グリーンアスパラガス)を堪能できました。モリーユ茸に詰められているのは鶏肉のムースリーヌとのことでした。)


 グラスワイン(赤):シャトー・デュ・セードル カオール 2015
(→デカンタして提供していただきました。バランス良いカオールとのことでしたが、はたしてとても美味しく楽しめました。カオールはもっと安酒のイメージがありましたが、認識が改まりました。単に経験不足かもしれませんが。チーフソムリエの方の選択がやはり好みです。)


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メイン(魚か肉か選択):フランス リムーザン産仔羊背肉のロティ 季節の野菜添え
(→パセリやビートなどの緑の野菜を使っていて目にも鮮やかです。個人的には仔羊を食べる機会が久しぶりでそれだけで嬉しかったです。三隅に置かれた小さなペーストにはニンニクがしっかり入っていてとても香ばしいです。)


デザート:フォンダン・ショコラ ル・ジャンドロ スタイル
(→普通のフォンダンショコラではなくむしろムース状のチョコレートケーキといった感じです。ミントのアイスが載っていて、ミントのシロップをかけるので、口内調理でチョコミントになる仕掛けでした。なるほど、これがシェフのお店のスタイルなのでしょう。)


ミニャルディーズ:マンゴーとレモンのタルト、ヘーゼルナッツのフィナンシェ、メレンゲ ラズベリーのせ

ハーブティー(カモミールミックス)
(→普通にフレッシュハーブティーを用意していて欲しかったです。ミントを使ったデザートならなおさら、ミントティーは必須でしょう。こちらはフレッシュの葉も入っているようですが、ドライのものも入っているミックスとのことでした。)





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レストラン訪問記:日本橋兜町「アサヒナ・ガストロノーム」(新店)

先月23日に開業した朝比奈悟氏の新店へうかがってきました。

現在のミシュラン東京発刊時にはお店自体が存在していなかったので「未掲載」ではなく「新店」とさせていただきました。調査期間などを考えると今月末発刊予定のミシュラン東京2019への掲載は微妙でしょうか。あるいは新規掲載からの二つ星の快挙はあるでしょうか。

さて、シェフの朝比奈氏はジョエル・ロブション氏のもとで長らくお仕事をされ、恵比寿の「ターブル・ド・ジョエル・ロブション」でエグゼクティブシェフをされていた方になります。今回の独立、新規開業はプレスリリースでアナウンスされていてしばらく前に知った次第でした。

今回シェフとお目にかかることはないかと思っていましたが最後お見送りをしていただいてお会いすることができました。出際の一瞬だったのでゆっくりとお話することができませんでした。もし機会がありましたらお店の立地についてなど聞きたいなと後から思いました。

特定の地区にお店を構える理由はシェフそれぞれに色々な思いやご縁があったりして異なるのかと思いますが、こちらのある兜町は繁華街というよりは東京証券所がある関係から証券会社が多いオフィス街で、ガストロノミーレストランとして出店する点についてどのような意図や思いがあったのか気になった次第でした。

お店の立地は東京証券取引所の裏手に当たっていて、日本橋がかかっている川に面していることもあって人通りもまばらなまさに隠れた一画にあるという印象ですのでガストロノミーレストランとしての静謐さは十分に確保された環境ということができるかと思います。

サルは入口を入ったところからさらに重い扉を開けた先にありますが、基本的にサービスの方々が扉の開け閉めをして先導してくださいますので至って快適に出入りすることができました。

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店内の様子

お店の開始時間より少し前に入れていただいて、退店時間指定で少し急ぎ目にお料理を出していただきましたが、慌てる様子もなく丁寧にそれでいて時間がのびのびにならない絶妙なタイミングで速やかにお皿を提供して頂きました。

このあたりのサービスの質はガストロノミーレストランでは必須のものといえますが、その点でこちらのサービスは完璧でした。厨房とサービス、またサービス同士の連携が開店してまだ2週間程度というのにそれぞれきちんととれているのだと思います。

眼鏡をかけた支配人とおぼしき方がとても誠実そうな方で、安心してサービスを受けることができました。

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飾り皿

お料理はシェフの出自であるジョエル・ロブション氏の提供する現代風の装いのフランス料理という印象で、丁寧な調理技術で良質な食材の数々を美しいお料理に仕上げられていました。お写真を見ていただければ見た目の美しさなどはある程度おわかりいただけるものかと思います。

どうしても日本では外来の文化にあたるためか、ガストロノミーレストランを志向しつつもフランスほどがっちりとガストロノミー文化を追求していないお店が日本には多いかと思います。そんな中で最もフランスのガストロノミー文化にこだわっていると感じたのが「ナリサワ」でした。

こちらの「アサヒナ・ガストロノーム」も名前にガストロノミーに関連する用語を使っていることもあってか(「ガストロノーム」は「食通」あるいは「美食家」という意味で人を指す言葉で、同じく「美食家」の意味がある「グルメ」よりも「ガストロノミー(美食文化)を愛する人」というニュアンスが出ている気がします。)、ガストロノミーを日本に普及させたいとのお志があるものかと思いました。お料理を見る限り一皿一皿の丁寧な調理と完成度によってまさしくガストロノミーを日本で広めたいという思いが込められていることを感じることができました。

ただ少し細かいこととはいえ、よりガストロノミーを追求されるおつもりならば横並びの二名テーブルはない方がいいかと思いますし、トイレには手ふき用のハンドタオルを置く方がいいかと思います。食事とは全く関係ないところではありますが、フランスの星がつくガストロノミーレストランではそれらが標準装備となっています。二名テーブルは日本では当たり前ですが、フランスではあまり見かけませんね。空間を効率的に使えるのでお店としては便利で良いのでしょうが、非日常空間の演出を妨げるように個人的には思っています。

さて、ガストロノミーレストランのこだわりのレベルの話はこれくらいにして、より本質的なお料理のお話に移りたいと思います。

アミューズで出されたのが生の鰯でさらにその中にアンチョビが入っていて生臭さを感じさせかねないある意味危険なスタートではないかと率直に思いました。意表をつかれましたし、お料理そのものはもちろん美味しくもありましたが、その後出てくるお料理を邪魔しかねないという懸念が少しありました。

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実際その次に出されたのが生の帆立貝を使ったお料理で、明らかに鰯のアミューズの方が香りや癖があり、塩味も強いので同じような生の魚介類でも帆立の方が負けてしまっていたように思い、味や料理の連携という点からは少し残念な始まりになってしまっていました。

鰯もフレッシュアーモンドもジロール茸も食材自体は良いものをお使いでしょうに少しもったいないと感じました。

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また、帆立のお料理はとても美しく、芸術的ですらありましたが、魚醤を忍ばせたというクレソンのムースが独特の香りを発しすぎてしまっていて、中東の市場に連れて行かれたような気持になっていました。実際に私は中東に行ったことはありませんが、パリなどでアラブの人たちがいる時に感じる独特なエキゾチックな香りがしていました。

このように、食材もよく、お皿が美しくても、残念とまではいかなくても少し満足感が得難いような状態でお料理がアミューズから冷前菜へと進んでいきました。

しかしその後は温前菜からメイン料理へと続く流れの中で、見た目にも美しくかつ美味しいお料理が続いて、シェフのレベルの高さ、志の高さを感じ取ることができ気持ちは徐々に上向いていきました。

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パンについては常にしっかり温めて出して頂けるのは当たり前として、バゲットと黒パンの2種類があっていずれも美味しかったですが個人的にはバゲットが好みでした。

ただ、もう少しパンの種類が増えるなり、凝ったものが出てくると、よりガストロノミーレストランにふさわしい食事になるかと思いました。シェフの名前が黄色い字で表に刻まれたバターはやや少なめの提供でしたがランチの軽いコースでは丁度良い量でした。開店して間がないのでクリストフルの銀器がまだとてもきれいで輝いていました。

毛蟹のラヴィオリは甲殻類の美味しさを満喫できる一品でよかったですが、メインの鶏肉料理もとても良く、満足できました。メインは国産牛頬肉の赤ワイン煮と比内地鶏胸肉のスフレのいずれかを選ぶことができましたが、支配人の方にうかがったところスフレの方がシェフの個性が感じられるお料理とのことで迷わずこちらを選びましたがこれが正解でした。

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比内地鶏胸肉のスフレ

これらの温かいお料理についてはいずれもクロッシュ(皿カバー)を使ってくださっていましたが、伝統的な銀製ではなくて半透明なガラスでしょうか新しいものを使っていて私にとっては初見だったので印象に残りました。

ランチのメイン料理というとお値段の関係もあってかありきたりの食材、調理法に落ち着きがちですが、こちらは比内地鶏を使った各種部位を楽しめる一品になっていて、さらにメインはスフレにしてあってより手間のかかる料理を提供されています。これが美味しくなければ意味がないですが、胸肉、キノコのデュクセル、フォワグラやレバー、砂肝などのムースを三層にしたスフレはなめらかで食べやすく、とても美味しいものでした。

さらにそこにセップ茸で取ったお出汁を使った熱々のコンソメスープが添えられてきて、昨今なかなかコンソメを頂ける機会が少ない中これはとてもうれしいことでした。

最後のデザートはババということで典型的なババを想像していましたが、そこはロブション出身のシェフ、現代風のアレンジで軽やかなタッチの洗練されたデザートでした。濃厚なはずですが、いずれもさっぱりと食べられてこちらも満足しました。

ただババが少しラム酒に浸かりすぎていたようにも感じました。このあたりは好みが分かれるところかもしれず仕方ないですね。ただのババではなくラム酒に浸したスポンジをさらにチョコでコーティングしているので調整ができないため致し方ないかもしれません。ラム酒のアイスはいわゆるアイスクリームではなくて外がチョコで中にラム酒が入っている変則的なものでした。

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煮出している最中のハーブティー

最後のお茶はいつもどおりハーブティーをお願いしましたが、こちらでは追加料金がかかるとのこと。サイホンで煮出してとかなり凝ったことをしているので手間がかかるということのようでした。こちらがランチ料金に含まれていると完璧でしたが、良く煮出されたハーブティーで味がとてもよかったのでその点は満足しました。蜂蜜二種が少し添えられていて、お好みで入れて飲むようにとのことでした。

すべてのお料理を頂いてみて、軽々しく予想をすべきではないかもしれませんが、早い時期に二つ星までは駆け上がっていくお店ではないかと思いました。シェフの実績からすればそれもある意味通過点に過ぎないかもしれませんが。

おなじロブション出身シェフのお店ということでしたら、個人的には浅草の「ナベノイズム」よりもこちらをお勧めしたいと思いました。

今はお店が始まったばかりで手探りの中で食材選びや献立作り、値段設定などを模索されているところかと思います。いずれ星がついていくとなると現在のお値段が30〜40%は上がっていくことになるのかと思いますので、お値打ち価格の今の時期に一度行かれてみるのがお勧めかと思います。


(いただいたもの)

ランチコース(メニュー中の太字はお店で頂いたメニューを転記した内容)

アミューズ・ブーシュ:Amuse-bouche
鰯のマリネ セミドライのアンチョビ入り
ジロール茸 フレッシュアーモンド
サクランボのソース

冷前菜:Coquille Saint-Jacques
活き帆立貝 ガルムの香るクレソンのクーリと合わせて
そのチュイルにアボカドのワッカモーレを添えて

(北海道産活帆立貝のタルタルと帆立貝のチュイル、香川のおいり(球状の米菓)添え。)

温前菜:Ravioli
毛蟹のラヴィオリ スモークパプリカの香るソース ア・ラメリケーヌを現代的思考で

(トリュフソースを注入した卵黄添え(皿中央左手)、揚げ野菜のせ(皿中央右手)。)

メイン:Poulet
比内地鶏 胸肉をスフレにし
手羽先とソリレスのキャラメリゼ フォアグラの香るソースシュプレーム

(比内地鶏胸肉のスフレ(胸肉、キノコのデュクセル、フォアグラや砂肝、レバーなどのムースの三層構造)、球状のじゃがいも、セップ茸でとったキノコのスープつき。)

デザート:Baba au chocolat
オレンジ風味のチョコレートババ
濃厚なチョコレートクリームと合わせて、ダークラムのアイスを添えて

((左から右へ)チョコレートムース、ババ、ダークラムのアイス、ガナッシュ。写真はインスタグラムに掲載予定。)

お茶:Café ou Thé
フレッシュハーブティー(追加料金あり)

小菓子:Mignardises
ミニャルディーズ

((左から右へ)ブルーベリーのマカロン、柚子のパートドフリュイ、チョコレートクッキー。写真はインスタグラムに掲載予定。)







ASAHINA Gastronomeフレンチ / 茅場町駅日本橋駅人形町駅

昼総合点-


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レセゾン(帝国ホテル)★

年末、クリスマスとお正月の合間をぬって、帝国ホテルにて気軽なランチをしてきました。
こちらにうかがうのは三度目でしたが、前回からしばらく時間が開いてしまいました。

以前はグラスワインもたいして種類がなかった記憶がありましたが、時間がたって、その点かなりよくなっていました。甘口ワインのグラスでの揃えがまたすごいですね。

ボルドー貴腐ワインやミュスカ甘口などがグラスであることはまあ普通で驚かないのですが、さらにアイスワイン、アルザスの遅摘みワイン、パシュランデュヴィックビル、ピノデシャラントがありで、おまけにブラスにうかがった時に聞いたラタフィアなどもありました。極めつけはシャトーディケムがグラスで頂けること。お値段は相応ですが、グラス提供はとても貴重ですね。ここまで揃っているのは日本ではもちろんフランスでもなかなかないかもしれません。

パシュランデュヴィックビルがかなりお値打ちな値段だったので、こちらを頂きました。封切りだったのでその点もよかったですね。

さて、お料理はシェフにお任せしてつくっていただきました。とはいってもランチメニューから先方が良いと思うものをこしらえてくださった形でした。フランスを沢山感じることのできる食材や調理法で、おすすめの心を感じられた気がしました。

いずれもとても美味しかったのですが、帆立貝の質の良さ、火の入れ方の丁寧さ、ありきたりのお料理に終わっていませんね。さらに前回「ドミニク・ブシェ」ではスープでいただいた菊芋がこちらでは色々な調理法(ピューレ、チップス、トリュフオイル風味)で頂けて、その香りを堪能しました。根菜が美味しい季節ですね。
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さらにクネル(メニューではお店の表記に忠実にしたため「ケネル」となっています)に仕立てた野生鴨のお料理もまたなんとも美しく、舌触りがやさしい、素敵なお料理でした。クネルは本来、川カマスなどの淡水魚をすり身にして作るのが伝統でしょうが、季節の鴨を使っていてとても面白く、美味しく頂けました。
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前菜はフォワグラとあわす定番のブリオッシュパンをあらかじめフォワグラに巻き付けて出されるお料理でした。洋梨はチャツネ風にしてあります。ピーマンとあるのは、唐辛子のことで、エスプレットピーマンは美食界では有名なエスプレット村産の唐辛子ですね。岩塩と共にちらされていて、気が向いたらそれにつけて頂く趣向でした。

また、デザートは柚子のシャーベットが中にしのばされた苺のヴァシュラン(デザートの一種でメレンゲを使っています)で、やさしく軽いデザートでした。

シェフにはこの日予約を入れて頂いて、シャンパンまでふるまっていただきました。一度シャンパーニュ地方のお店でご縁があっただけで心温まるおもてなしをいただいて、その志を本当にありがたく頂戴しました。

サービスの方は若い方々がとてもきちんとされていて、やはり折に触れてうかがいたい名店だと改めて思いました。


(いただいたもの)

シェフのおすすめ(ランチ)

つきだし二種(鮪のタルタル海藻パウダー、きじのコンソメゼリーと茄子のピューレ)
(グラスシャンパーニュ:NV ドゥーツ)

前菜:ブリオッシュに包まれた鴨のフォワグラ ジュランソンワインのジュレと共に 洋梨とエスプレットピーマン
(グラス白(甘口)(追加料金で):2005年 パシュランデュヴィックビル アラン・ブリュモン)

メイン(魚):帆立貝のポワレと胡桃のクランブル トリュフオイルで風味づけたトピナンブールを添えて
(グラス白(追加料金で):2011年 シャブリ1級 ”モンテドトネール” ルイ・ミッシェル)

メイン(肉):天然鴨のケネル レンズ豆と鴨のヴルテと共に
(グラス赤(追加料金で):2006年 コートドカスティヨン シャトーカップドフォジェール)

チーズ(追加料金で):ヴァシュランモンドール(お正月に定番のスイスのチーズ)、ブランダムール(コルシカのハーブでくるんだチーズ。羊乳。)

デザート:苺のプティヴァシュランをクリーミーに 柚子を香らせて

食後のハーブティー
小菓子とチョコレート

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Les Créations de Narisawa** (Tokyo) レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ(青山一丁目・南青山)★★  (後編)

東京でもの開花の便りが届き、いよいよ春ですね。

震災に対しての反応はその場その場で違っていて当然だと思いますが、被災地とそこに住む人々に対して何かしらのコミットメントがあることが多く伝えられています。それは何より前向きな徴としてすばらしいことと感じています。

さて、しばらく更新停止していたブログをナリサワの後編から再開することにいたします。


デザートに入ってからは、アヴァンデセール、デセール、プティフールと三部構成(?)。

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アヴァンデセールはカクテルグラスに入ったカカオ125%(!)のソフトクリーム(金柑入り)という珍しいものでした。たたずまいがとても美しく、うっとり。こんなアヴァンデセール出してくれるだけで、店の格がぐぐっと上がる感じいたします。

いたく感心して次のデセールへ。

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こちらはラ・フランスづくしのお皿。フレンチトーストは少し柔らかすぎましたが、シャーベットは滑らかで相当なレベル(の高さ)です。

そして圧巻は最後のプティフール、お好きなだけ(笑)。

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とにかく色々と揃っていて、全種類制覇も夢ではありませんでしたが(一つ一つの質が高く、軽い作りなので…)、マカロン類を少し抑えめにしてみました。
フレッシュフルーツを使ったタルトなどは、いくらでも食べられる美味しさです。ここでも香り立つ味に出会えました。

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(左下:左奥から時計回りにカヌレ、ガレット?、モンブラン、チョコ風味のビスケット、左奥:さくらんぼのキルシュ漬け、右下:左奥から時計回りにマスカットのタルト、巨峰のタルト、ラフランスのタルト、柑橘類のタルト、中央が栗のタルト

これをやっているのはフランスのグランドメゾンクラスのお店でもごく限られていると思いますが、ここはあくまでガストロノミーの王道を目指しているようです。日本にいながらにしてのその志はなんともあっぱれ、と思っていました。

また、別途出された色調で並べられたマカロン達。

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フランス語でしっかり一つ一つのテイストが説明されていました。ホワイトチョコ+ラベンダーなど、素敵な組み合わせがありました。

最後のお茶はオリジナルブレンドというハーブティーをいただきましたが、こちらは残念ながら香りが今ひとつ、また色の出も中途半端で、味もまたしかりでした。フレッシュだったので期待が高かったのですが。

サービスについては、みな適切で、グランドメゾンのそれといってよいでしょう。外国人のサービスの方も複数いらっしゃいましたが、スマイルがないようです。そこは勉強の余地があるかもしれません。

全体としてみると、成澤シェフの、フランスにあるガストロノミーを日本でもそのまま提供したいという大きな思いのようなものを感じさせていただける食の体験だったと思いました。ランチとはいえ、最初から最後まで味わうと、十分な満足感に浸って帰宅することができる、そんなお店ですね。

店の広さとしつらえ、サービスやお料理の一つ一つの完成度、他のお皿とのバランスなどを考えると、やせ細った料理を出す感のあるカンテサンスなどより、はるかにフレンチガストロノミーを体感できるお店になっているのではないでしょうか。

私は少なくとも大変気に入りました。また機会がありましたら美食の体験に戻ってきたいと思っております。


(いただいたもの)

食前酒:シャンパンカクテル(シャンパン+ラ・フランスジュース)

・アミューズ:墨をまとった牡蠣のスナック

・菜園・里山からの贈り物(前菜):フランス・サンスベール村のフォワグラ → フォワグラのロワイヤル、コンソメスープ、各種野菜とココット鍋での提供

・海からの贈り物(メイン(魚)):本日の鮮魚(真鯛) → ジャガイモ、たまねぎ、ベーコンのクリームスープ

・森からの贈り物(メイン(肉)):天城の軍鶏 → アロゼして皮目を炭火焼き、きのこ・菜の花と

デザート
・アヴァンデセール:金柑・ショコラ
・デセール:ラ・フランス

プティフール

お茶:オリジナルブレンドのハーブティー

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Les Créations de Narisawa** (Tokyo) レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ(青山一丁目・南青山)★★  (前編)

ひょんなことから昨年末の忘年会で知り合った方々から声を掛けて頂いて、東京を代表するグランドメゾンへ。私の好きなランチの文脈でした。このクラスのお店の訪問は本当に久しぶりでした。

このところはイベントへの遅着が多かったですが、この日は一番乗りでお店へ。場所は大通り沿いですが、隠れ家風のロケーションです。調べて出かけたおかげで真っ直ぐ店にたどり着くことができました。

入口は手狭ですが、こちらでコート類を預かってもらいます。まずはトイレへ。中の手入れはもちろん抜群で、ここでもある程度くつろいで過ごすためのアイテムが揃っています。この辺りのケアがさすがに、普通のお店とは違います。フランスのグランドメゾンもこんな感じですね。

そしてサルへ。全面ガラスの採光で、気持ちよく光が入る店内は黒やブラウンなどの色で統一されていて、シンプルモダン。現代風なしつらえは自分好みでした。
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この日は6名の大人数。これだけの人数での食事は、ロアンヌのトロワグロ以来だったでしょうか。相当昔の話になります。とはいえ、この日はみな穏やかにお酒を楽しむ雰囲気で、ボトルでの注文はありませんでした。

いただいたアルコールはシャンパンカクテルの一杯。あとのデザートでも出てきたラ・フランスの入りシャンパンがそれでした。シャンパンはプルミエクリュ(一級畑)のものを使っているようです。
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参加者が揃ったところで出されたのが、シャンパンスナックともいえるアミューズ。牡蠣を墨入りの衣でまとったもので、熱々で美味しかったです。視覚的な意外さもまたここの楽しみと教えられました。
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それからついでにパンについても一言。パンは三種類で、ありきたりでないものが出されました。穀物のうまみを堪能するような、そんなパンがこのお店は好きなようです。フォカッチャは自家製、その他二種はシニフィアンシニフィエのものとのことでした。
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私は単純に美味しいと思いながらいただきましたが、パンも極めると奥が深そうですね。バターも添えられていますが、そのプレゼンのなんともかわいらしいこと。小さな鉢植えになっていました(!)。
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次は前菜にあたる、フォワグラのお料理。味付けもまた量も控え目で、最後まで美味しく堪能できます。お野菜やだし汁と一緒に頂く趣向がフォワグラ料理としては珍しいかも知れません。ロワイヤル(茶碗蒸しをイメージされたし)になっているので、強烈な個性は感じませんが、フォワグラランド産(フランスの名産地)とのことで、主の食材へのこだわりをここにも感じました。
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写真ではわかりにくいかも知れませんが、透明のコンソメの下に、フォワグラのロワイヤルが薄く敷かれている感じです。

そしてメインのお魚へ。これはスープに大きな具材が入っているようなお料理となっていました。滑らかな、そして濃厚なクリームのスープは、糖度が普通のたまねぎの倍以上という天橋立のたまねぎの甘さと相まって、旨味に満ちています。
そして鯛の身のなんとも繊細なこと。これだけでもすごいと感じました。スープに泳がすのは少しもったいないくらいの質の高さでした。
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最後のお肉は、天城の軍鶏(しゃも)。アロゼ(油を掛けながら火入れする調理法)して、皮目は備長炭で焼き上げているとのことで、二度美味しいお料理でした。すなわち、お肉は鶏のうまさをいただき、皮では焼鳥風の香りを存分楽しむことができました。添えられたのがきのこ、菜の花でしたが、菜の花はかすかに花が開いていて、熱で煽られたその香りがお皿を運ばれてきた時に鼻腔をくすぐりました。その点で大いに春を感じさせていただいた一皿でもありました。
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ここのお料理は、すべてとはいいませんが、しっかりと香りが立つお料理が多々あって、はっとさせられることがしばしばです。シェフの腕の冴えを感じますね。

さて、ここで前編は終了。後編はデザートと全体評をまとめたいと存じます。




レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ フレンチ / 青山一丁目駅外苑前駅乃木坂駅


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Author:VV George VV

La marque "***", "**","*"
signifie des étoiles de
Michelin au moment de la
visite.

長期フランス滞在中、さる”グランドメゾン”(高級料亭)での午餐を契機に”ガストロノミー・フランセーズ”(フランス流美食)に開眼。
爾来、真の美食を求めて東奔西走の日々。

インスタグラム始めました!→https://www.instagram.com/george_gastro/

* お店の名前脇の★はミシュランガイドでの星による評価(訪問時のもの)に対応しています。

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