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レストラン訪問記:博多「鮨さかい」(★★★)

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店の入口(ビル2階)

三つ星の寿司店には初めて訪問しました。ミシュランに寿司など分かるのかと正直疑問がありましたが、少なくともこちらのお店について言えば、これまで行った数は多くはない寿司店との比較で、全てではないにせよつまみの質も、握りの質も圧倒的な違いを感じさせられることがあり、これが三つ星と言われれば、そうなのね、と(経験が少なく)分からないなりにも一応納得させられた、そんな体験でした。

もちろん再訪したいと思いましたが、すぐにという立地でも、価格設定でもなく、この日客全員が次回予約を聞かれていましたが、パスするしかありませんでした。しかしまた伺いたいと、食べ終えたその日には思っていました。

つまみも寿司も素晴らしいですが、全てを決める大将の堺さんの人間力がすごいです。

移動の交通機関の関係でほんの少し遅れることは予定どおりで、その旨も店には事前に伝えて了解を得ていましたが、遅れて伺うことになった私に、店主はまずお詫びを述べました。もちろん事情がありました。

その日は熊本からバスで移動していて、当初想定では一斉スタートの時間に少し遅れることが分かっていました。その旨電話で伝えてあったのですが、上手く伝達ができていなかったようで、店を目指す途中で店から電話がありました。店に着くすぐ手前のタイミングでした。バスが想定より早く着いたため、遅刻時間は少なくて済みました。なんとか店を見つけて店内へ入りました。店内はもちろん既に満員です。ここで店主の堺さんから御挨拶がありました。

ようこそ、の前に、こちらの方で連絡が不行き届きで、(私が)遅れるという連絡を把握できておらず、先ほど電話を掛けてしまってすみませんでしたという内容でした。こういうことを大将が言われる時点で、このお店すごいとなりました。スタートが違います。安心して食事ができると、何も食べる前から安心でき、店や大将に対する評価はうなぎ登りでした。こちらがむしろ申し訳なくなりました。

また、カウンターの向こうで仕事をされている皆さん、お弟子さんですが、皆さんに対しても、大将はさん付けで呼ばれていました。今時普通なのでしょうか。このことだけでもすごいと思いました。

サービスについても配慮があって、トイレにはお香が焚かれています。そして、トイレから戻るとおしぼりが用意されていました。サービスの意識がとても高いです。形はもちろんですが、それだけではなくそこに心があることがこちらにもしっかり伝わってきました。

食事は一斉スタートですが、店内は適度な賑わいがあって、みなそれぞれに食事やおしゃべりを楽しまれていて、とても居心地が良い空間でした。これもひとえに大将の意識の高さゆえでしょう。

そしてその後の食事はその期待を裏切ることなく、素晴らしい質のつまみや握りで、大将のおもてなしの心も随所に感じられて、素晴らしい体験になりました。これも大切なことでしょうが、握りは大将の堺さんが一人一人に対して自分で握って出してくれていました。

大将は食事中もお客さんに対してつまみやネタについて結構説明をしてくれるのですが、色々と教えていただきたい方なので、個人的にはそれがすごくマッチしました。食後、エレベーターのところまで大将がわざわざお見送りくださって、その際にも結構色々なことを話してくれて、勉強になりました。おそらく全員に対してお見送りをされているのだろうと思いました。

お会計ですが、訪問当時の昨年3月末には今回頂いたおまかせコースの価格は3万3000円でした。ただ、現在はおまかせコースが3万8500円になっています。こちらのお店は志が高いところにあるので、昨今の情勢からすると仕方ない値上げでしょうね。

お寿司もすごいですが、お酒もシャンパンがグラスで3種類用意されていました。フランス料理店のグランドメゾンでも、日本ではなかなかないことでしょう。個人的にはワインとお寿司はどうなのか未知数なので、今回も日本酒を頂きましたが、ソムリエもいらっしゃるので、ワインと合わせる楽しみを見つけることもできるお店だと思います。そう考えると幅広く楽しめる素晴らしいお店だと改めて思います。


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卓上の様子

さて、今回のお食事ですが、食事のスタートは食前酒選びからでした。せっかくグラスシャンパンが3種類もありますので、一番スタンダードなグラスシャンパンをお願いしました。まず頂いたのは、ルイロデレールのコレクションでした。写真は割愛しています。3種のグラシャンがあるのが驚きです。他の2種は、クリューグ、ゴセのロゼでした。

そうこうするうちつまみが運ばれてきました。


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◯熊本筍 木の芽味噌

量が少な目で、味が分かりにくかったのは残念でしたが、普通に美味しかったです。

◎真鯛の白子 おひたし

優しい味付けでとろけました。繊細な一品でした。山葵が良い香りです。


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◯富山湾ほたるいか 
◎唐津の鮑 


ほたるいかは炙ってありほんのり温かいです。味は悪くないのですが、少し小さい印象でした。
鮑 山葵と合うとのことでした。温かいです。驚きの柔らかさで、ふにゃふにゃ感がありました。ここまで仕上げるのに色々な手間がかかるのだろうと想像します。


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◯長崎大村湾紫ウニ フランスオシェトラキャビア 塩
みょうばんなしにウニです。味に広がりがあるとのことでしたが、確かに上品で甘いです。塩をつけるとより甘さが引き立ちました。


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◎苫小牧のホッキ貝炙り

ひたすら甘くてびっくりでした。火を入れると甘くなるとのことです。素材の見極めが良いのでしょう。


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日本酒 而今 純米吟醸 無濾過生

安定の美味しさで満足しました。美味しいお酒で、最高のつまみがさらに楽しめます。


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★萩産甘鯛若狭焼き 

ねっとりほぐれました。お酒をかけて焼く分旨味がすごいです。ここまで上品になるか、という味です。感動の一品で甘鯛は美味しかったのですが、骨が一本残っていたのは残念でした。


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◎からすみ

炙りで良い香りがしていました。素敵です。


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◎余市のあん肝 奈良漬

柚子の香りがしていて素敵です。しっかりと仕事を施されていますね。奈良漬も繊細でした。合わすと味変でさらに美味いです。奈良漬は外のものとのことでした。


〈ここから握り〉


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がり


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◯平目 

1日寝かせたものでした。山葵との相性が良いとのことでした。厚みがありすごいです。初めての厚み。ほんのり温かかったです。山葵は分かりにくかったです。


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◎五島のアオリイカ


イカにも、脂が乗るという表現があるとのこと。甘みがあることをそう言うとのことです。ひたすらねっとりしていて、口の中にまとわりついていく感じがすごいです。ここまで口の中に広がる感じは初めてかもしれません。


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◯天草の小肌

酢飯に負けないちょうど良い味がある時期とのこと。締め具合は浅めです。小肌自体の旨味を味わう感じがありました。


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日本酒 山形正宗 稲造
香り穏やかで繊細で良かったです。15度なのに甘味すら感じました。


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この日の鮪:須崎(静岡) 延縄 248㎏


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★鮪 赤身

大当たりの鮪赤身でした。大将自身もなかなか出会えないレベルのものとおっしゃっていました。延々と続く旨味がすごかったです。口の中を制覇していく感じがありました。これに出会えて良かったと心から思えたネタでした。


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◯鮪 中トロ

乳酸が回ってきているとのことでした。金目鯛食べているため甘いとのことでした。確かに静岡産だからそういうことかと納得です。もちろん美味しいのですが、脂は控えめでした。赤身の方が美味しく感じる不思議がありました。


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◎鮪 大トロ ジャバラ

筋が柔らかくて美味いとのことでした。びっくりするくらいの脂の旨味、広がりでした。厚めで美味しさが堪能できて素晴らしかったです。それでも赤身の方が上でした。


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◎増毛の牡丹海老

糖度が高いため温度低めで出すとのことでした。温度が高いと嫌な香りが出るとのことでした。口の中に広がるねっとり感がすごいです。


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◎ノドグロ炙り 紅葉おろし入り

温かいです。脂がすごいね。分かりやすい美味しさでした。山葵もほんのり香り美味です。


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◯牡丹海老とノドグロの頭の出汁の味噌汁 お茶


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◎根室バフンウニ軍艦 有明海苔

有明海苔の使用は2年ぶりとのことでした。ウニの香り良く、甘味がありました。海苔の甘味に乗っかるとのことでした。ただ余韻が短いです。


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グラスシャンパン:ゴセのロゼ

鮪の赤身のタンニンと合うとのことで、素敵なマリアージュでした。


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◎中落ち軍艦 べったら漬け

甘みが強いです。脂と赤身の旨さの調和が素晴らしかったです。そして海苔の旨さも感じられました。


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◎千葉九十九里のはまぐり 

握りの締めがはまぐりでした。穴子がシーズンオフで、出さないとのことではまぐりが締めを務めていました。6月で交代とのことです。

優しい甘さで柔らかかったです。充実したふっくら加減ですごいボリュームでした。江戸前の素敵なお仕事をされているのこ印象に残りました。


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△芝エビと大和芋の玉子焼き

お弟子さんの仕事でしょうか。少しぱさつきがあり残念でした。


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◯干瓢巻き

有明海苔が主役の巻物でした。香りが良いため使っているとのことです。甘みと塩味のバランス良くて美味しいです。一つだけだったので、正直なところもう少し欲しかったです。






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レストラン訪問記:神戸市中央区(元町駅)「すし うえだ」

神戸で高級寿司といえば、こちらと「城助」が人気を二分しているようです。前回ミシュラン特別版が出た2016年以後の開店ということでミシュラン未掲載ということになりますが、今後特別版が出る場合には、相応の評価がされるお店といえるでしょう。

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お店の外観

同業の先輩の方からこちらのお名前を聞いていましたし、先日訪問した松山の「鮨いの」の大将からもここのお名前が出ましたので、一度は訪問しなければと思い、思い立って予約が可能な日を選んで食べてきました。

一人だとすぐに入れる日程もあったりして、思っていたよりも予約は取りやすい印象でした。

今回、いつも通り写真を撮ってきましたが、2022年1月からは写真撮影が禁止になるとのことでしたので、その意味では良いタイミングに伺えたかなと思いました。今後も伺うことはあるでしょうが、次回以降の投稿はテキストのみとなるでしょう。

全ての客にお寿司を握ってくれる大将は御年28歳とまだまだお若く、細身ながら身長が高く、笑顔の爽やかな印象の好男子でした。食事の一番最初に、私の席の目の前にわざわざ来て、しっかりと目を見て御挨拶をしてくださって、最初から好印象でした。

また、お昼は、大将と同い年という奥様もサービスに立たれていて、運良くお目にかかることができ、そのサービスを受けることができました。

かつては夜に2回転されていたようですが、現在は昼と夜と1回転ずつの営業とのことです。やはりコロナの影響があるものと思われます。昼も夜も全く同じ内容を同じ値段で提供されています。

今回はお昼に訪ねましたが、最初にお酒のあてになるような上質のおつまみが続くことになり、その後、少なくないお寿司が続いて、玉で締めとなります。

一品一品とても上質の素材を使われているのがよく分かる充実の内容で、お値段に見合うか、あるいはお値段以上の価値を提供していただけたように思いました。

産地について特に説明がない場合は他県産ということが多かったのですが、厳密に言うと、ウニと鮪以外が兵庫県産とのことでした。

美味しいおつまみがいくつも提供されると分かっていましたので、せっかくなので日本酒をグラスで頂きました。日本酒のメニューは特になく、好みの系統をお伝えしてお任せするのが楽そうでしたので、香りが良いお酒というリクエストをして、奥様のチョイスで、グラスで3杯頂きました。すでに何度も飲んだことがある、自分も好きなお酒もあって、安心しておつまみや握りと楽しむことができました。


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「田酒 特別純米」


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「仙介 純米大吟醸」


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「飛露喜 純米吟醸」

この日頂いたのは、「田酒 特別純米」、「仙介 純米大吟醸」、「飛露喜 純米吟醸」でしたが、純米大吟醸を含む3杯のグラスで2890円でした。お店の格からすれば良心的な価格設定といえるでしょう。


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卓上のしつらえ

以下に、この日頂いたおつまみとお寿司の紹介をいたします。以下の△、○、◎、★は個人的な評価の印です。右にいくにつれて高い評価となります。

(おつまみ)


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◯明石の鯛 
(塩味で、柔らかい食感です。ほのかな脂味が素晴らしいですね。)


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◯浜坂産蒸し鮑
(温い温度での提供でした。ふっくらした食感です。ほのかに感じられる磯の滋味が良いです。)


◎生からすみの寿司
(一口または二口で。濃厚ねっとり、でも塩味控えめ。贅沢ですね。お酒が進みます。短い旬とのことですし、他にはなかなかないお味でした。)


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★兵庫県産マナガツオ
(生で上がったものとのことでした。外の皮の炭がサクッとして、藁で焼いた身が香り、繊細な脂が感じられて、最高に美味くてこの日の頂点でした。)


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◎カワハギとその肝
(身の透明感がすごいです。新鮮さのゆえでしょう。そして、繊細な脂が心地よいです。肝の中にやや柚子の香りを感じます。肝は美味しいクリームに仕上がっていて、繊細な身と最高の相性でした。)


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◯茶碗蒸し(淡路島の玉子と玉ねぎ)
(温かいのが嬉しいです。チーズが入っていました。ここは洋風でした。玉ねぎは餡に入っていたのでしょうか。こちらの名物とのことでした。寒い今の季節にぴったりで体が温まり良かったです。)


(握り)


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がり

指拭き用のおしぼり提供がこのタイミングでされました。


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◯穴子(生)
(ふんわりとした食感で身がとろけます。お寿司で生の穴子を頂くのは初めてでした。甘いです。)


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◯はりいか
(「鮨いの」でもいかを頂きましたが、こちらの方が柔いです。それでも、サクッと歯が入り良い食感でした。ねっとりとしたイカの旨味もあり楽しいです。)


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◎石鯛
(やや筋肉質でした。ただ、脂があり、真鯛より好みでした。)


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◯平目
(肉厚の平目が美味しかったです。こちらもやはり筋肉質でした。筋肉勝負では石鯛に軍配が上がりますが、単なる好みの問題です。最後に絞ったスダチが良い香りでした。塩ではなく醤油で頂きます。)


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★明石産鰆
(ねっとり解れる身は脂が乗っていて素晴らしい味でした。握りではここが頂点でした。)


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◎青森県大間産マグロの大トロ
(間違いない味ですが、脂はやや控えめに感じました。)


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◯千葉県銚子産マグロの赤身
(鉄分が多めですが、あっさりした味です。やや薄切りでした。)


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◎青森県大間産マグロの霜降り
(脂が最も多かったです。鉄分も感じられて、これぞ鮪という握りでした。)


〜前半終了〜


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◎浜坂の松葉蟹の蒸し寿司
(熱々で提供されます。松葉蟹の香りが素晴らしいです。また、甘くて美味しかったです。)


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△北海道産ウニの軍艦
(口にダイブさせると、甘さがまずきました。ただ、シャリに比べてややうにの存在感が薄く、つまみ、握り通じて、この日一番パフォーマンスが感じられなかった食べ物のように感じました。)


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◯車海老
(口に入れると、身が割れてまず山葵の香りがきます。優しい茹で加減の海老が良いです。外観も美しかったです。)


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◎フグの白子寿司
(匙で潰してシャリにまんべんなく掛けて食べる趣向です。とろっと濃厚で、鱈の白子よりも粘度が高く、上品なお味でした。一度白子を出汁で炊いてから焼いているとのことでした。)


◯トロタク
(好きな巻物です。一人一人に渡してくれます。下も塞いでいて工夫があって、食べやすくて良いです。トロはたくさん叩いていて、口の中に絡みついて、美味でした。)


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お吸い物
(シンプルにあさつきのみで、出汁は鰹が香ります。味噌汁でないのが意外でした。)


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◎煮穴子
(ふわふわ柔らかのご馳走でした。とろけてただただ美味しいです。)

ここでおしぼりの差し替えが提供されました。


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◯玉
(玉子スイーツと言って良いでしょう。「鮨いの」がスフレなら、こちらはケーキにまでなっていたといっても過言ではないと思います。上がブリュレ状のキャラメルになっていて、ぱりっとした意外な食感で驚きました。下は柔らかく、スフレではない他にはないお味で、例えるならケーキと思いました。)


お会計が最後になり、大将と少しおしゃべりをして出てきました。お若くして人気店を作り上げているにも関わらず、大将はとても謙虚で、礼儀正しく、最後まで気持ち良くおもてなして下さり、最後はご夫婦そろって外まで出てお見送りまでしてくださいました。

また時季を変えて訪ねたいと思わせてくれるお店でした。次回以降は写真はなくなりますが、その時の旬をお伝えすることはできるかと思います。

素敵な食の体験を有り難うございました。


(いただいたもの)

おまかせコース22660
*以下の△、○、◎、★は個人的な評価の印です。右にいくにつれて高い評価となります。

(おつまみ)
◯明石の鯛
◯浜坂産蒸し鮑
◎生からすみ寿司
★兵庫県産真魚鰹(マナガツオ)
◎カワハギときも
◯茶碗蒸し淡路島の玉子と玉ねぎ

(握り)
◯生の穴子
◯はりいか
◎石鯛
◯ヒラメ
★明石産鰆
◎青森県大間産マグロの大トロ
◯千葉県銚子産マグロの赤身
◎青森県大間産マグロの霜降り

◎浜坂の松葉蟹の蒸し寿司 
△北海道産ウニの軍艦 
◯車海老
◎フグの白子寿司
◯トロタク 
お吸い物 
◎煮穴子 
◯玉


飲み物2890:
・日本酒グラス:田酒 特別純米
・日本酒グラス:仙介 純米大吟醸
・日本酒グラス:飛露喜 純米吟醸






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レストラン訪問記:松山市「鮨いの」(★)

昨年末のことになりますが、伊予国一宮である大山祇神社に自転車で伺ったことがありました。その際に、松山に寄って、お寿司を食べる機会がありました。

尾道から神社までの自転車旅はなかなかの難路でしたが、途中絶景にも巡り会い、苦労して到着した分だけの有り難みを感じたりもできました。

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入口の様子

今回訪ねたこちらのお寿司屋さんは松山市内の飲食店が建ち並ぶ一角のビルに入っているため、とてもアクセスが便利で良いですね。

高級なお寿司で、相応の値段がしますが、出てくるものの質や量を考えると、食後はとてもお得な気持ちになると思います。お昼のコースはおつまみはほとんどなく、ひたすらお寿司を多めに食べられるコースになっていて、どんな方でも最後には基本的に満足するでしょう。

明るくて、ゆとりある明るくて清潔な空間で、大将がどっしり構えて、一人ずつに丁寧に一貫一貫握ってくれて、大将のおしゃべりも込みで、劇場に参加するように最後までお寿司を楽しめました。そして、何度も書きますが、食後の満足感がすごかったです。もうしばらくはお寿司はいいやと思えるくらい堪能しました。

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石鎚(愛媛) 純米大吟醸 愛 やぶた搾り

お酒(日本酒)も種類が豊富で、お勧めの愛媛の地酒から始まって、自分の好きなお酒(而今特別純米)を頼んで、寿司のお供としました。お勧めの地酒、石鎚の純米大吟醸「愛」は、県外では飲めないとのことで、繊細でとても良い香りがして、お勧めしていただけて、出会えて良かったと思いました。


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卓上のしつらえ



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おつまみ:銀杏の茶碗蒸し あこやがいのお出汁ジュレ
(→繊細なお出汁。温かい料理が寒くなりたてのこの頃に有り難かったです。銀杏も二色できれいでした。)


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①今治の鯛 一晩寝かせ昆布締め
(→繊細ながらも旨味が感じられ、地元の名産でもあり、挨拶代わりの初手としてはとても良いお寿司でした。)


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②宇和島茶色丸ハタ あぶり 10日寝かせ
(→肉厚です。炙りと山葵の香りが良く、効いていました。)


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③宇和島茶色丸ハタ(刺身で) すだちじお
(→ほのかな脂身が上品ですね。)


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④中島沖サヨリ しそ
(→美しいです。見た目通り、繊細な白身です。)


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⑤松山沖シンイカ 赤酢のシャリ
(→スミイカの子とのことです。初夏のいかだが、松山には今一年中いるとのことでした。
パリッとした歯応えが良かった。)


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⑥八幡浜の鯵
(→脂が乗っていて美味しいです。)


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⑦愛媛の鰆 一週間寝かせタタキに 福井の地辛子
(→柔らかくて繊細で、たたきの香りが良いです。脂も上品で美味しかった。)


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⑧今治渡蟹の丼 いくら80度調理のせ
(→あえて火を入れることで生より濃厚な、悪魔的な美味しさになっていました。)


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⑨カワハギの昆布締め しっかりめに
(→塩気が若干ありました。繊細な白身です。)


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⑩八戸産本マグロ トロ(180キロ)
(→口に入れると、優しく口と一体化する素晴らしい脂身でした。余韻も長くて素晴らしかったです。)


⑪島根産ノドグロ幽庵焼きの海苔巻き 
(→ここでも山葵がいいアクセントです。脂はさほど感じませんでした。)


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⑫天草産コハダ
(→処理が良いのでしょう、脂がのっていて美味しいです。)


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⑬ゆがきたて天草産車海老
(→大きくて充実していました。)


赤出汁(岡崎かくきゅうのもの) シジミだし



⑭炭直焼き鯖棒鮨 海苔巻き
(→柚子の香りが良く、また炭が香りますが、期待ほどの脂はなく、残念ですが、全てのお寿司の中でこちらが一番期待外れでした。)


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⑮対馬産煮穴子
(→ふっくらして充実していました。)


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⑯干瓢巻き


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⑰玉子焼き 白海老と大和芋入り
(→スフレを目指しているとのことでした。3時間かけて作るとのことで、柔らかく、スフレになっていました。あるいはスフレ超えているとすら言えるかもしれません。)

水菓子:西条のたいてん柿
(→水分が多めでスイカのようでした。味はやや薄めですが、甘さがありました。)


これから、地方のお寿司屋さんも機会があれば伺っていきたいと思わされ、その点でも良い経験になりました。

このお店の後にまだたくさんのお店には行けていませんが、出てくるお寿司の質、量を考えると、「鮨いの」さんのランチコースはすごく内容の濃い、食べ応えのあるお寿司だと後から気づきました。

地元の魚介を自信をもって最初からふんだんにお勧めして提供してくれるそのお志がとても好きで、さらに、一つ一つのお寿司がとても充実して美味しく、大将の会話も楽しいので最後の満足感がとても高かったです。

さらに、最後に気の利いたお土産も頂きました。お寿司好きをアピールするマスクで、なかなかしゃれています。まだ使う勇気はありませんが、最後にまた楽しい気持ちになりました。

松山には他にも何軒か有名なお店があり、新規開拓したいのですが、こちらも忘れずに再訪していきたいと思います。


(いただいたもの)

ランチコース8800

おつまみ:銀杏の茶碗蒸し あこやがいのお出汁ジュレ

お寿司(握り・丼・細巻き):
①今治の鯛 一晩寝かせ昆布締め
②宇和島茶色丸ハタ あぶり 10日寝かせ
③宇和島茶色丸ハタ(刺身) すだちじお
④中島沖サヨリ しそ
⑤松山沖シンイカ 赤酢のシャリ
⑥八幡浜の鯵
⑦愛媛の鰆 一週間寝かせタタキに 福井の地辛子
⑧今治渡蟹の丼 いくら80度調理のせ
⑨カワハギの昆布締めしっかりめに
⑩八戸のトロ180キロ
⑪島根産ノドグロ幽庵焼きの海苔巻き 
⑫天草産コハダ
⑬ゆがきたて天草産車海老
⑭炭じか焼き鯖棒鮨 海苔巻き
⑮対馬産煮穴子
⑯干瓢巻き
⑰玉子焼き 白海老と大和芋入り

赤出汁(岡崎かくきゅうのもの) シジミだし

水菓子:西条のたいてん柿


飲み物:
・日本酒グラス(半合):石鎚 純米大吟醸 愛 やぶた搾り660
・日本酒グラス(半合):而今 特別純米 無濾過生880




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レストラン訪問記:磐城棚倉「小判寿司」

9月の慶事の余韻そのままに塩釜に続いて、福島県棚倉町でお寿司をいただいてきました。

「小判寿司」さんの、前回の初回訪問が8月初旬でしたのでまだ2ヵ月も経過していませんでしたが、旬の移り変わりが確実にあり、前回とは全く違うこの季節ならではのネタを楽しむことができ、またまた大満足の旅となりました。

小さいお店ですから私のことも覚えていて下さって、前回同様、あるいはそれ以上の温かいおもてなしをして下さり、感謝感激でした。大将も奥様もとても人柄が良いです。こちらにきてくつろげない方はなかなかいないのではないでしょうか。

今回は比較的長く歩いてお店にうかがったこともあり、生ビールをいただきました。とてもきれいな泡で、さすが気配りが出来ていると思いました。

北関東からですとローカル線に乗って日帰りができる距離ですし、近くには温泉も点在していたり、観光名所(城跡、一宮の神社群など)もあるので、都心からでもランチあるいはディナーでうかがうことをお勧めしたいです。車がある方であればよりアクセスがいいでしょう。

新幹線利用ですと新白河駅からバスまたはタクシーなどが便利そうですね。

今後はしばらくうかがえないかもしれませんが、機会があればまた是非うかがいたいと思っています。


(いただいたもの)

飲物:生ビール(小)

ランチ10貫のおまかせ
(★印は特に良かったネタです。数が多いほど感動が大きかったとご理解下さい。)


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天草産クエ
→淡泊な白身ですが、繊細な美味しさがあります。


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北海道産ボタン海老 玉子の醤油漬け(★)
→とてもきれいな身で、玉子の醤油漬けがついている分塩釜でいただいたものの上をいっていました。


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カナダ産本鮪赤身漬け(★)
→赤身でもしっかりと脂を感じられて美味しいです。浅めの漬けはとても食べやすくて好きです。


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佐賀産コハダ
→やや大ぶりなもので、大将の理想よりは大きめなようでした。普通に美味しいです。


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いくら自家製醤油漬け(★★★)
→この季節だからこその美味で、これに出会えて旅して良かったと思える一品でした。いくらは口の中でなんの抵抗もなくとろりと溶けていきます。すばらしい。


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煮蛤
→丁寧な江戸前のお仕事が施されます。久しぶりの蛤美味しかったです。


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カナダ産本鮪トロ(★★)
→しっかりと脂が乗っていて美味しいです。


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相馬産メヒカリ 炙り(★)
→メヒカリのお寿司は初めてでした(そもそも経験値は低いですが)。炙ることで脂がさらに美味しく頂けるとのことで、初めての食の体験が楽しかったです。


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ウニ二種(★★)(左:函館産ムラサキウニ(★) (端正なお味。ミョウバン少し添加あり。)、右:気仙沼産ムラサキウニ(★★) (濃厚なお味。ミョウバン無添加。))
→食べ比べや同一素材の二種、三種のサービスは大好きです。食材の良さや店主の技などがより楽しめるからです。端正な味の雲丹と、野性的なより旨みを感じさせる雲丹と、同じムラサキウニでも異なる産地のものを対比して味わえてとても貴重な経験になりました。

お椀:あら汁

対馬産穴子(塩、ツメ)
→こちらは今回はやや水っぽさを感じて今回の中では残念でした。今回の穴子との比較では塩釜のお店でいただいた穴子の方に軍配が上がります。

デザート:自家製ジャージー牛乳使用ミルクシャーベット 棚倉町産ブルーベリーのコンポート






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レストラン訪問記:塩釜「すし哲」

個人的に大きな慶事があり、やはりお寿司を食べるべき時との思いから弘前の帰り道に寄った塩釜でお寿司をいただいてきました。インスタグラムを見てくださっている方はぴんとくるかもしれません。塩釜は面積当たりのお寿司屋さんの数が日本で一番の町ということのようで、塩釜はお寿司が名物になっていますね。

何度かテレビで見かけたことがあったかと思いますがその中から一番有名そうなこちらのお店を選んでみました。テレビで見ていた時とは違ってかなり狭い印象を受けました。一階でいただきましたが、二階以上はまた違うのでしょうか。

店員さんの愛想は良く、そつのないサービスをしてくださいますが、握る男性陣が話しかけやすいおばさま方には話しかける一方、こちらとはしゃべる様子もなく、同じ一見さんならあいさつくらいしてくれてもいいのにとちょっと残念な気持ちになりました。まあこちらも話しかけにくい雰囲気なのかもしれずそのことについてはあまりとやかく言う気にはなれませんが。

季節のお刺身やおつまみが色々とあるようで、それらを注文しているお隣の方々は楽しそうでしたが、私はこの日はお決まりの握りだけにしてハートランドビールをいただきました。

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(上段(左から):穴子、玉子、煮ダコ、子持ち昆布/中段:北寄貝、あわび、中トロ、平目のエンガワ、大トロ/下段:いくら、甘海老、ウニ)

お値段も、コンセプトも違うので比較になりませんが、やはり前回いただいた小判寿司さんのお寿司とは比べることができませんね。

ただそれでも名物という煮ダコは軟らかくふっくらしていて美味しかったですし、甘海老や穴子は充実した味で満足しました。

おきまりだとどうしても形式を揃えるために旬ではなくても数合わせのような形で特定のネタを入れざるをえなくなるので美味しさ、満足度が全体としては下がってしまいがちだと改めて思いました。

また最後のシャーベットですが、明らかに添加物が入った既製品でこちらにはがっかりしました。せっかくここまで食べてきたお寿司の余韻を殺さないかと気になりました。

それでも最近はお寿司自体あまり食べる機会もありませんでしたので、とても貴重な機会として個人的には美味しく、楽しく時間を過ごすことができありがたかったです。


(いただいたもの)

すし哲物語(→おきまりの一番上)

飲物:ハートランドビール(小瓶)





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ジャンル : グルメ

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Author:VV George VV

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長期フランス滞在中、さる”グランドメゾン”(高級料亭)での午餐を契機に”ガストロノミー・フランセーズ”(フランス流美食)に開眼。
爾来、真の美食を求めて東奔西走の日々。

インスタグラム始めました!→https://www.instagram.com/george_gastro/

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