オーベルジュ・ドゥ・リル・トーキョー(西麻布)
この5月に新装なったオーベルジュ・ドゥ・リル・トーキョーを初めて訪問いたしました。
ミシュランの一つ星もついたジョージアンクラブが営業していた場所をしつらえなどを変えつつそのまま利用している店内は、東京でも指折りのグランドメゾンといった風格が漂っています。

店の前に立つと案内の女性が予約を確認し、先に立って階下にあるサルへと導いてくれます。このあたりから非日常を感じ、外の世界から隔絶された特別な空間へと入っていく感じになります。
あとは開店三ヶ月とは思えない安定したサービスをするサービス陣にお任せするのみ。全ての動きが快適でした。
お料理は期待通り、クラシックでありつつ、とても洗練されたスタイル。
先日のロブションで出てきたイサキがこちらでも供されましたが、ロブションが夏野菜ズッキーニとオリーブオイル、トマトなどと合わせているとしたら、こちらは、軽いクリーム系のソース、そして貝類と。

同じ食材で、かつ同じ「ポワレ」という調理法でありながらも、対照的な味付け、盛りつけで、それぞれのお店の個性が垣間見え、とても興味深いですね。
この日は飲み物込みのランチメニューでしたが、一皿一皿とても丁寧な調理で、志の高さを感じます。狙うはやはり三つ星でしょうか。
一皿の盛りつけが少なめなので、印象が薄れがちでしたが、全体の流れでグランドメゾンの味、雰囲気を堪能できました。
お料理に添えられるパンもまた温かいものを供して頂き、これがまたとても美味しい。バターも無塩のエシレと有塩のフランスのバターが添えられましたが、これまた上質です。
一番印象的だったお皿は、名物料理とおぼしき「ペーシュ・エーベルラン」。桃のコンポートにサバイヨンソースがかけられたシンプルなデザートですが、甘さが控えめで、とても上品な味わい。桃の季節に巡り会えて幸せでした。
実はフランスはアルザスにある「オーベルジュ・ドゥ・リル」(三つ星)の本店には一度だけうかがったことがあります。
東京店は、ロケーション、お料理、サービスともまた本店とはテーストが異なるものの、全体としてとても良いバランスで、開店三ヶ月ではありますが、グランドメゾンとしてすでに成功していると感じました。
このお店のことをもっと知りたくなり、この日のコースには含まれていませんでしたが、チーズを追加、さらにデザートワインまでいただいてきました(それぞれ別料金)。
チーズはエポワス、マンステール、フルムダンベール、ロックフォール、コンテ(24ヶ月熟成)、オッソイラティー、カマンベールなど10種類ほど用意があり、どれも魅力的。その中から三品ほどいただきましたが、料金は極めてリーズナブル。お腹の具合がよければ、召し上がることをお勧めいたします。
デザートワインはソーテルヌかアルザスの遅摘みがありましたが、迷わずアルザスを選択。遅摘みの自然な甘さがとても好みです。
この日はトリンバックのゲビュルツトラミネール(2000年)でした。

濃厚な金色とも言えるワインは期待通りのお味でした。
ただし、こちらは質に比例してか、なかなか立派なお値段になります。
この日は日曜日のお昼だったこともあり、ほぼ満席。お客さんの8割は女性で、やはり女性の流行への感度の高さを感じます。
この店の外界からは隔絶された非日常の雰囲気はやはりデートの時にこそ本領発揮をするお店でしょう。紳士諸兄には、勝負の時の利用を特におすすめいたします。
最後はとても誠実そうなシェフソムリエの方が店先まで見送ってくれました。ジョージアンクラブ時代からそこで働かれているとのことで、また色々と教えてもらいたいと思うのでした。
ロブションもグランドメゾンですが、非日常感ではこちらのお店に軍配が上がるかもしれません。
さて、今秋のミシュランの評価はいかがなものでしょうか。
(いただいたもの)
飲み物込みの特別コース:
食前酒:クレマンドゥブルゴーニュ(ブーブアンバル、2000年)
白ワイン:ピックプールピネ(2006年)
赤ワイン:ピックプールピネ(2006年)
食前酒のおつまみ:
サーモン入りのシュー、小さなタルトフランベ、豚足のコロッケ
つきだし:
ムール貝のムース、洋葱のヴィネグレット
前菜:燻製サーモンのクーサンとクリームキャビア
メイン(魚):
天然イサキのポワレ 雲丹のフランと魚介のソース エピスの香り
メイン(肉):
和牛頬肉のブレゼと天然穴子のソテー、西洋牛蒡のアクセント
チーズ:コンテ、フルムダンベール、マンステール(別料金)
デザートワイン:
トリンバック、ゲビュルツトラミネール(2000年)(別料金)
プレデセール:
グラスデザート(パイナッブルのソルベ、ココナッツクリームなど)
デザート:
ペーシュエーベルラン
お茶:ミントティー
小菓子:四種類ほど
ミシュランの一つ星もついたジョージアンクラブが営業していた場所をしつらえなどを変えつつそのまま利用している店内は、東京でも指折りのグランドメゾンといった風格が漂っています。

店の前に立つと案内の女性が予約を確認し、先に立って階下にあるサルへと導いてくれます。このあたりから非日常を感じ、外の世界から隔絶された特別な空間へと入っていく感じになります。
あとは開店三ヶ月とは思えない安定したサービスをするサービス陣にお任せするのみ。全ての動きが快適でした。
お料理は期待通り、クラシックでありつつ、とても洗練されたスタイル。
先日のロブションで出てきたイサキがこちらでも供されましたが、ロブションが夏野菜ズッキーニとオリーブオイル、トマトなどと合わせているとしたら、こちらは、軽いクリーム系のソース、そして貝類と。

同じ食材で、かつ同じ「ポワレ」という調理法でありながらも、対照的な味付け、盛りつけで、それぞれのお店の個性が垣間見え、とても興味深いですね。
この日は飲み物込みのランチメニューでしたが、一皿一皿とても丁寧な調理で、志の高さを感じます。狙うはやはり三つ星でしょうか。
一皿の盛りつけが少なめなので、印象が薄れがちでしたが、全体の流れでグランドメゾンの味、雰囲気を堪能できました。
お料理に添えられるパンもまた温かいものを供して頂き、これがまたとても美味しい。バターも無塩のエシレと有塩のフランスのバターが添えられましたが、これまた上質です。
一番印象的だったお皿は、名物料理とおぼしき「ペーシュ・エーベルラン」。桃のコンポートにサバイヨンソースがかけられたシンプルなデザートですが、甘さが控えめで、とても上品な味わい。桃の季節に巡り会えて幸せでした。
実はフランスはアルザスにある「オーベルジュ・ドゥ・リル」(三つ星)の本店には一度だけうかがったことがあります。
東京店は、ロケーション、お料理、サービスともまた本店とはテーストが異なるものの、全体としてとても良いバランスで、開店三ヶ月ではありますが、グランドメゾンとしてすでに成功していると感じました。
このお店のことをもっと知りたくなり、この日のコースには含まれていませんでしたが、チーズを追加、さらにデザートワインまでいただいてきました(それぞれ別料金)。
チーズはエポワス、マンステール、フルムダンベール、ロックフォール、コンテ(24ヶ月熟成)、オッソイラティー、カマンベールなど10種類ほど用意があり、どれも魅力的。その中から三品ほどいただきましたが、料金は極めてリーズナブル。お腹の具合がよければ、召し上がることをお勧めいたします。
デザートワインはソーテルヌかアルザスの遅摘みがありましたが、迷わずアルザスを選択。遅摘みの自然な甘さがとても好みです。
この日はトリンバックのゲビュルツトラミネール(2000年)でした。

濃厚な金色とも言えるワインは期待通りのお味でした。
ただし、こちらは質に比例してか、なかなか立派なお値段になります。
この日は日曜日のお昼だったこともあり、ほぼ満席。お客さんの8割は女性で、やはり女性の流行への感度の高さを感じます。
この店の外界からは隔絶された非日常の雰囲気はやはりデートの時にこそ本領発揮をするお店でしょう。紳士諸兄には、勝負の時の利用を特におすすめいたします。
最後はとても誠実そうなシェフソムリエの方が店先まで見送ってくれました。ジョージアンクラブ時代からそこで働かれているとのことで、また色々と教えてもらいたいと思うのでした。
ロブションもグランドメゾンですが、非日常感ではこちらのお店に軍配が上がるかもしれません。
さて、今秋のミシュランの評価はいかがなものでしょうか。
(いただいたもの)
飲み物込みの特別コース:
食前酒:クレマンドゥブルゴーニュ(ブーブアンバル、2000年)
白ワイン:ピックプールピネ(2006年)
赤ワイン:ピックプールピネ(2006年)
食前酒のおつまみ:
サーモン入りのシュー、小さなタルトフランベ、豚足のコロッケ
つきだし:
ムール貝のムース、洋葱のヴィネグレット
前菜:燻製サーモンのクーサンとクリームキャビア
メイン(魚):
天然イサキのポワレ 雲丹のフランと魚介のソース エピスの香り
メイン(肉):
和牛頬肉のブレゼと天然穴子のソテー、西洋牛蒡のアクセント
チーズ:コンテ、フルムダンベール、マンステール(別料金)
デザートワイン:
トリンバック、ゲビュルツトラミネール(2000年)(別料金)
プレデセール:
グラスデザート(パイナッブルのソルベ、ココナッツクリームなど)
デザート:
ペーシュエーベルラン
お茶:ミントティー
小菓子:四種類ほど
オーベルジュ・ド・リル トーキョー (フレンチ / 六本木、乃木坂、麻布十番)
★☆☆☆☆ 0.0
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