レストラン訪問記:ヴァンジャン・シュル・モデール「ヴィラ・ルネ・ラリック」(★★)【読者様提供】

「ラーンスブール」にて三つ星に輝いていたジャン−ジョルジュ・クライン氏が昨年同店を離れ、かつて芸術家ルネ・ラリックが利用した別荘にできた新店のシェフとして新しいチャレンジを始められていましたが、今年のミシュランでは実力通り初登場二つ星に輝きました。
今年の初登場二つ星組は他にボルドーの「ラ・グランド・メゾン」があり、来年の三つ星獲得はほぼ確実と思われていましたが、先日お伝えしたようにオーナーとシェフのロブション氏が袂を分かったことやオーナーの方針がより廉価な食事の提供する方向に転換したことなどから、その実現はほぼ不可能になったと言えるでしょう。というわけで、来年の三つ星昇格の期待は今はむしろこちらのお店にかかっています。


私自身、かなり前にジャン−ジョルジュ・クライン氏のお料理を「ラーンスブール」で頂いたことがあったのですが、ガニエール氏に影響を受けた現代風のプレゼンテーションは変わらないとしてもお料理がより淡い色合いになっているように感じられました。時とともに作風も変化しますので、今のクライン氏のお料理を写真からとはいえ知ることができて興味深かったです。あるいはルネ・ラリックに関連するお店ということで、経営者の意向も多少は皿の上に反映されているのかもしれません。
とてもよいおもてなしが待っている場所のようですし、アルザスでは今一番行ってみたいお店になりました。
Menu

シャンパンスナック

Eveil des Papilles
味覚の覚醒


Déclinaison « Autour du Petit Pois »
“グリーンピース”づくし

Découpe de Langoustines aux Agrumes, son Cocktail au Caviar Gold
手長海老切り身 柑橘類の香り、手長海老のカクテル ゴールドキャヴィア添え

Rouget à la Plancha, Compotée de Rhubarbe, Huile de Verveine
ヒメジ 鉄板焼、ルバーブのコンポート添え、クマツヅラオイル

Raviole d’Asperges Blanches d’Alsace au Foie Gras,
Bouillon infusé au Citron Jaune
アルザス地方産白アスパラガスのラヴィオリ フォワグラ入り
煎じスープ 黄レモンの香り

Chartreuse de Homard Bleu « Retour des Caraïbes » façon Pina Colada
青オマール海老のシャルトルーズ“カリブ海の思い出”ピニャコラーダ仕立て

Filet d’Agneau de Lait des Pyrénées laqué,
variation de Carotte et Abricot
ピレネー地方産乳飲み仔羊フィレ肉のラケ(塗り)
人参とアプリコットの七変化

Cappuccino de Pommes de Terre et Truffes
ジャガイモとトリュフのカプチーノスープ

Instants Douceur
甘味の時間

Signature Sucrée
デザート〜シェフのスペシャリテ
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