オステリアオルテージャ(京橋)


イタリアンのお店を探し求めて銀座近辺をふらついたときに、雑誌で見かけていたこのお店を思い出して急遽入店。場所は先日のスープカリー店、札幌ドミニカのビルの地階になります。
店内の先客はカジュアルな装いの老夫婦のみでカウンター主体のこのお店の奥に通されました。店内はとても狭くカウンターと3席ほどのテーブルがあるのみ。地下にあるという立地や積極的に入り口に看板が掲げられていないのでやや隠れ家的なムードが。造りからするとキャバレーのようでありながら禁煙という配慮もとても嬉しいものです。
カウンターは残念ながら使い古されていて微妙に塗装がはげたりしており、高級感には欠けますが、大きいのでくつろげる感じではあります。
店主は一見強面ですが、サービス精神に溢れており、客の一挙手一投足を見逃さず、的確なサービスをしてくれます。プロですね。
お料理は店名の通りイタリアンが中心で、二種類のコースが用意されています。旬の素材を吟味したお料理で、産地などにもこだわっている様子。メニューの一皿一皿に心惹かれるものがありました。
この日は一人と言うこともあり、ワインを飲みながらパスタという選択をすることに。それでもサービス料やらなんやらでお会計は結構になりますが、無体な請求ではありません。
ワインも色々あるようですが、グラスの種類が泡、白、赤とも一種類しかないようで、これは少し不満の残るところ。
お料理はアラカルトでパスタ一皿を注文。パスタを待っていたらつきだし(!)として「豚のゼリー寄せ」(写真下)がさっと出されました。期待していなかっただけに嬉しいサプライズです。
この日いただいたパスタは「富山産ホタルイカとそら豆のリングイネ」(写真上)。この二つの食材(ホタルイカとそら豆)はある意味典型的な組み合わせとして最近定番になっていますが、ホタルイカのわたがたっぷりと出てとてもいい味に仕上がっています。またアラカルトということで量も充分にあり満足でした。
ワインはスパークリングを一杯と、赤を一杯。シチリア産という赤は残念ながら自然派ではないもので、ややアルコール度数が強く感じるシャトーヌフデュパープのような印象でした。
出てきた二種類のパンは少し粉っぽさが残っていて、正直美味しいとは思えませんでした。
店の大きさ、位置取りからいってカップルでくつろいだ食事とワインの時間を楽しむのにもっとも適したお店と言えるでしょう。カウンターでゆったり食べるイタリアンというのもなかなか贅沢なスタイルに思えます。誠実そうなシェフと気の回る店主がきっと二人の夜をうまく盛り上げてくれるはずです。
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