レストラン訪問記:阿佐ヶ谷「メゾンクルティーヌ」(ビブグルマン)
かつてパリにて一つ星に輝いていた店が東京・阿佐ヶ谷に復活ということで前から気になっていたこちらにうかがってきました。パリの店で雇われのシェフをされていた日本人シェフが名前を譲り受けて東京で開いたお店になります。

現在ビブグルマンの評価ですが、シェフは星をとる決意をされてビブグルマンでの掲載は辞退されたとのことです。
うかがってみての正直な感想をいうと、サービス、お料理とも星を得るにはまだまだ時間がかかるだろうと思いました。
まずサービスですが、最低限のサービスができているのかなと最初は感じたのですが、メイン料理をまさかのオーダーミスが起きてしまいました。人間失敗はつきものですが、かなり真剣な仕事場での大きな失態なので、こちらへのインパクトも大きかったです。居酒屋などでもなかなかないレベルの失敗ですね。
サービスは一人の方が担当されていますが、帰り際にまたいらしてくださいという定型の営業トークがありましたが、それをいう前にまずはオーダーミスを改めてお詫びするべきだと感じました。オーダーミス自体はもう過ぎたことで気にしていませんが、自分に都合のいいことだけお願いしている印象がしてしまうのであまりいい感じがしません。
さらにお見送りですが、例えば「ひらまつ高台寺」では一般道に出て客が見えなくなるまで数百メートルもあるのですが支配人はきちんと最後まで見送ってくれていましたが、こちらでは数メートルで客が見えなくなるような立地でありながら、振り向いたらすでにサービスの方は店内にいて影すら見えませんでした。
人材不足はどこの世界でもあるでしょうから人をかえろとは言いませんが、かなりの意識改革が必要に思います。星など目指さずのんびりやっていくということであれば別に何の問題もないでしょうが。
お料理については、かつてパリで星がついていた時代のお料理は上質なビストロ料理という感じでしたが、東京ではガストロノミーな料理を提供されています。

細かいことをいうと色々あるのでしょうが、盛りが小さめでどうしてもコスト意識が先行しているように感じられてしまいました。例えばメインのアッシパルマンティエ(写真)のお肉はくず肉のひき肉がほとんどだったように思います。あまりくず肉ばかりだと口の中に繊維がひっかかってどうしてもちゃんとお料理をいただいたという感じになりにくいです。
またメインであるアッシパルマンティエのつけ合わせのお野菜の塩気が強かったです。味付けに安定感がありません。さらには前菜のスープに浮かべたお出汁のジュレですが、ごろっと塊のまま入っていて美しくないです。最低でも丸に型抜きするなどしてプレゼンテーションへも配慮した方がいいのではないでしょうか。スープの味自体はトウモロコシの甘さが感じられてとても美味しいだけに残念です。
デザートは軽めにソルベにしました。自家製とのことでしたが、マンゴーのソルベがトイレの消臭剤のような臭いがして好きになれませんでした。もっとシンプルにマンゴーの香りを引き出していた亀戸の「クチーナ・シゲ」のマンゴーのソルベの方が断然美味しいです。
パンについてくるバターの代わりのチーズもコストカットのために利用しているようにしか思えない、あまり美味しいとは思えないものでした。また最初のパンは温めた新しいパンを出していただきましたが、二回目のパンは明らかに前日のしけたパンで、かつ温めてもなかったです。普通の客なら最初と二回目のパンの違いに簡単に気付きます。
ちょっとしたことの積み重ねで、お店への期待がどんどん薄らいでいってしまう体験をしてとても残念でした。美味しいものを食べさせてくれる場所とお客に感じさせないと一般的にはその客が再訪する可能性は低くなってしまいます。
予約の関係でシェフとメールのやりとりをしていたこともあり、訪問当日わざわざごあいさつをいただきましたので、あまり冷たいことも書きたくはないと思いつつ、もし何か感じるところがあれば参考にしていただければと思いあえて厳しいことを書かせていただきました。
店内の雑然とした感じもきれいに整えられるとさらにいいかなと個人的には思います。星の評価は皿の上にだけあると言われていますが、星がついているお店へあどこも清潔でとても整頓されているお店がほとんどです。
(いただいたもの)
ランチコース(パン付き)
・ 前菜:宮崎県産ゴールドラッシュのスープ 甘草と絹糸のジュレ
・ メイン:アッシパルマンティエ
・デザート:マンゴーとルバーブのソルベ
・お茶:ハーブティー(フレッシュではない)

現在ビブグルマンの評価ですが、シェフは星をとる決意をされてビブグルマンでの掲載は辞退されたとのことです。
うかがってみての正直な感想をいうと、サービス、お料理とも星を得るにはまだまだ時間がかかるだろうと思いました。
まずサービスですが、最低限のサービスができているのかなと最初は感じたのですが、メイン料理をまさかのオーダーミスが起きてしまいました。人間失敗はつきものですが、かなり真剣な仕事場での大きな失態なので、こちらへのインパクトも大きかったです。居酒屋などでもなかなかないレベルの失敗ですね。
サービスは一人の方が担当されていますが、帰り際にまたいらしてくださいという定型の営業トークがありましたが、それをいう前にまずはオーダーミスを改めてお詫びするべきだと感じました。オーダーミス自体はもう過ぎたことで気にしていませんが、自分に都合のいいことだけお願いしている印象がしてしまうのであまりいい感じがしません。
さらにお見送りですが、例えば「ひらまつ高台寺」では一般道に出て客が見えなくなるまで数百メートルもあるのですが支配人はきちんと最後まで見送ってくれていましたが、こちらでは数メートルで客が見えなくなるような立地でありながら、振り向いたらすでにサービスの方は店内にいて影すら見えませんでした。
人材不足はどこの世界でもあるでしょうから人をかえろとは言いませんが、かなりの意識改革が必要に思います。星など目指さずのんびりやっていくということであれば別に何の問題もないでしょうが。
お料理については、かつてパリで星がついていた時代のお料理は上質なビストロ料理という感じでしたが、東京ではガストロノミーな料理を提供されています。

細かいことをいうと色々あるのでしょうが、盛りが小さめでどうしてもコスト意識が先行しているように感じられてしまいました。例えばメインのアッシパルマンティエ(写真)のお肉はくず肉のひき肉がほとんどだったように思います。あまりくず肉ばかりだと口の中に繊維がひっかかってどうしてもちゃんとお料理をいただいたという感じになりにくいです。
またメインであるアッシパルマンティエのつけ合わせのお野菜の塩気が強かったです。味付けに安定感がありません。さらには前菜のスープに浮かべたお出汁のジュレですが、ごろっと塊のまま入っていて美しくないです。最低でも丸に型抜きするなどしてプレゼンテーションへも配慮した方がいいのではないでしょうか。スープの味自体はトウモロコシの甘さが感じられてとても美味しいだけに残念です。
デザートは軽めにソルベにしました。自家製とのことでしたが、マンゴーのソルベがトイレの消臭剤のような臭いがして好きになれませんでした。もっとシンプルにマンゴーの香りを引き出していた亀戸の「クチーナ・シゲ」のマンゴーのソルベの方が断然美味しいです。
パンについてくるバターの代わりのチーズもコストカットのために利用しているようにしか思えない、あまり美味しいとは思えないものでした。また最初のパンは温めた新しいパンを出していただきましたが、二回目のパンは明らかに前日のしけたパンで、かつ温めてもなかったです。普通の客なら最初と二回目のパンの違いに簡単に気付きます。
ちょっとしたことの積み重ねで、お店への期待がどんどん薄らいでいってしまう体験をしてとても残念でした。美味しいものを食べさせてくれる場所とお客に感じさせないと一般的にはその客が再訪する可能性は低くなってしまいます。
予約の関係でシェフとメールのやりとりをしていたこともあり、訪問当日わざわざごあいさつをいただきましたので、あまり冷たいことも書きたくはないと思いつつ、もし何か感じるところがあれば参考にしていただければと思いあえて厳しいことを書かせていただきました。
店内の雑然とした感じもきれいに整えられるとさらにいいかなと個人的には思います。星の評価は皿の上にだけあると言われていますが、星がついているお店へあどこも清潔でとても整頓されているお店がほとんどです。
(いただいたもの)
ランチコース(パン付き)
・ 前菜:宮崎県産ゴールドラッシュのスープ 甘草と絹糸のジュレ
・ メイン:アッシパルマンティエ
・デザート:マンゴーとルバーブのソルベ
・お茶:ハーブティー(フレッシュではない)
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