FC2ブログ

レストラン訪問記:六本木ミッドタウン「ロッポンギ・テラス・バイ・フィリップ・ミル」(未掲載)

ミッドタウン開業当初からひらまつの系列店ですが、昨年までは別なコンセプトで営業されていて、昨年三月より、フランス・シャンパーニュ地方ランスの二つ星シェフであるフィリップ・ミル氏の名前を冠したお店に変更になりました。

IMG_4213s4213.jpg

そのようなわけでこちらではシェフ来日に合わせてガラディナーが定期的に開催されていて、それに合わせてガラディナーではないランチを予約していました。シェフが来日されているということはもしかしたらお目にかかる機会もあるかなと考えたりもしていました。

こちらのガラディナーは、シェフが拠点とするのがシャンパーニュ地方ということもあってシャンパーニュのメゾンとコラボした豪華な会というのが通例のようです。

以前テレビで室内の様子を見たことがありましたが、実際行ってみると思っていたよりもカジュアルかつこぢんまりとした広さの店内でした。

店名の通り、ミッドタウンの緑地方面に開けたテラスがとても心地よさそうですが、この季節少なくともランチにそこで食事する強者はいないでしょう。避暑地ならともかくこの時期の東京の気候はテラスの食事には厳しすぎます。

通されたのは入ってすぐ脇の半個室のようなスペースで、テーブルが二つありましたが、別のテーブルにお客さんはなく、かなりくつろげる感じでした。

DSCF1580s1580.jpg

この日はお水(アクアパンナ)をいただきましたが、食前酒としてシャンパーニュに力を注いでいるとのことで常に6種ほどのグラスシャンパーニュが用意されているようでした。お好きな方にとってはたまらないでしょうね。基本ノンミレジメ(ノンヴィンテージ)ですが、日替わりでミレジメもあるようです。お値段を聞いてもリーズナブルと思いました。

IMG_4193s4193.jpg

お料理は全体的に細やかな気配りがされた美しい見栄えで、本来豪快で、飾りがないはずの煮込み料理にしても二つ星シェフならではの細やかなタッチが見てとれました。

IMG_4204s4204.jpg

シャンパーニュでブレゼしたという豚の頬肉はとろとろになるまで煮込まれていて、苦味も含めて美味しいです。

ただ、飾られた夏野菜のうちのヤングコーンでしょうか、火がまったく入れてなく、あえてそうしてるのかもしれませんが、生野菜のえぐみが煮込み肉の美味しさに勝ってしまって、その瞬間から料理が楽しめませんでした。きれいに飾られた美味しい料理なのに残念でした。

さらに苦言を呈すると、若い方々のサービスがまだまだ未熟です。

トイレのため席を立ちましたが、若いソムリエの方、反応が明らかに鈍く、こちらからトイレの場所聞きに行くはめになりました。ご近所にある「フウ」ではなにも言わなくても席を立っただけでスマートにトイレまで案内していただきました。

食事の最中に客が立つ時、用事があるとしたら9割方トイレのはずで、客に余計な手間をとらすのを極力避けるのが優秀なサービスでしょう。

サービスの方にとっては当たり前のことでも、初めての客がトイレの場所を知っているわけもなく、迷ったり、明後日の方向に行くなどしてサルの中で混乱した状況に身を置かせるのは失礼です。それらは店の人が少し気を利かせればすべて避けることができることですからぜひ積極的な対応をお願いしたいです。

また、デザートをいただいている最中のこと、こちらが急いでいるわけでもないのに、食後のお茶と小菓子をもってきて、驚きました。これは別の女性サービスの方です。

まだ基本を知らないのか、忘れてしまったのか。ご自身でガストロノミーレストランで食事の経験もないのでしょうか。職業柄、疑問です。

その時はとても驚き、不愉快だったので一切反応せず黙々とデザートを食べ続けていましたが、なぜこちらに礼をしないのかいぶかるそぶりまで見せていて、さらに残念でした。それまで各サービスに対して常に会釈などして反応していたため私の対応がおかしいと思われたのでしょうが、改めてサービスの基本を学んでいただきたいです。

その一方で入店から退店までとても丁寧に接客して下さった支配人の方がいらして、そのお立場にふさわしく細やかなお気遣いが身にしみました。
この方のサービスは若手の失策を補って余りあると感じました。

人間ですからやはり優しくされると情が起きますし、レストラン訪問記については一定の距離を保って見たまま、感じたままをこのブログでは伝えようと思っていますが、舌鋒が鈍るのは致し方ないことと感じます。

きっと色々なご経験をされてきて色々なことが身についていらっしゃるのだと思います。このような経験豊富なサービスマンはお店にとってはまさに要の存在ですね。

具体的にいうと以下のようなことがありました。

食事も一通り終わって食後のお茶としてハーブティーをいただいていましたが、こちらではデフォルトではフレッシュのものではなく、そのことを支配人に尋ねると、ハーブを自家栽培しているので今から摘んでお茶にして出しましょうかとのご提案をいただきました。

最初にお伝えしていた退店希望の時間にはまだまだ余裕がありましたし、なかなかないせっかくの機会なのでお願いしました。
出して頂いたのはレモンバームを使ったハーブティーでしたが、とても良く出ていて心身ともにすっきりする感じがしました。

また、この日は何となくシェフとお目にかかれるかとの思いから予約したと書きましたが、支配人の方との会話でもそんなことをお話ししていました。シェフが来日された際のお話をされたり、今回の日本での予定などを話されていましたが、この日お店にシェフがいるとの話はありませんでしたので、食後のお茶をいただいている時に、今日はこのままのんびりと食事を終えて静かに帰る感じかなと思っていました。

ところがちょうどその時にシェフがいらしてびっくりしました。この日は厨房で仕込みをされていたとのことでしたが、いらっしゃるとわかっていたら色々と話すことも準備できたのにと後から反省していました。

結局シェフとは固い握手でごあいさつをして、簡単な社交辞令だけ二言三言お話できただけでした。久しぶりのフランス語会話なのでかなりたどたどしかったと思います。

普段シェフとお写真とってもらったりすることはないのですが、支配人の方から声をかけていただいてフィリップ・ミルシェフとのお写真もとっていただけました。身長も高く、繊細そうな美男子ですね。

そんなことがあって、この日はミルシェフからも、支配人の方からもお名刺を頂戴して帰ってきました。

またこちらでは9月14日にドンペリニョンとコラボしたガラディナーがあるようですが、先約がありうかがうことができません。

それでもこの日お店とも良いご縁がいただけましたので、また良い機会に訪問できればと思いました。


(いただいたもの)

ランチコース

食前酒に合わせたプティサレ
(タコス/赤ピーマンのムース 黒オリーブ シブレット)


前菜:旬の貝を柑橘香るサラダに仕立てて 6種類の夏野菜のガスパチョを注いで
(つぶ貝、みる貝、サザエときゅうりなどの野菜とクルトン入り。また、パクチーなど香菜も。)

IMG_4202s4202.jpg

メイン:豚頬肉をシャンパンで柔らかくブレゼに 旬の野菜の軽いマリネと共に

デザート:チェリーのマルムラードとキルシュ香るマスカルポーネのミルフィーユ
あじさいに見立てた赤しそのジュレ
(さくらんぼのミルフィーユ、赤しそのジュレのせ。フランボワーズとバニラのアイス。美しく、美味しくありきたりではないデザートで大満足でした。)

お茶の時間:食後のお飲み物とご一緒に
・ハーブティー二種(ドライ/フレッシュ(六本木産レモンバーム))
・マンゴーとカスタードのミニケーキ




関連記事

テーマ : グルメ情報!!
ジャンル : グルメ

コメントの投稿

非公開コメント

sidetitleプロフィールsidetitle

Author:VV George VV

La marque "***", "**","*"
signifie des étoiles de
Michelin au moment de la
visite.

長期フランス滞在中、さる”グランドメゾン”(高級料亭)での午餐を契機に”ガストロノミー・フランセーズ”(フランス流美食)に開眼。
爾来、真の美食を求めて東奔西走の日々。

インスタグラム始めました!→https://www.instagram.com/george_gastro/

* お店の名前脇の★はミシュランガイドでの星による評価(訪問時のもの)に対応しています。

sidetitleカテゴリsidetitle
sidetitle最新記事sidetitle
sidetitle最新コメントsidetitle
sidetitleランキング参加中sidetitle
クリックお願いいたします!
sidetitleFC2カウンターsidetitle
sidetitleサイト内検索sidetitle
気になるお店、お料理など是非こちらで検索してみて下さい。
sidetitleメールフォームsidetitle
個別のメッセージはこちらまでお願いいたします。

名前:
メール:
件名:
本文: