パッソアパッソ(深川)
下町のイタリアン、何度電話掛けても袖にされていたお店に念願かなって訪問が実現しました。駅で言うと門前仲町、気の利いた地名で言うと深川にあるお店です。
赤札堂を右にしてガードをくぐってすぐのところに、こぢんまりとしたお店があり、そこが目指すお店。店内はかなり小さく、テーブルは4卓ほどで、おそらく予約がないと入れないでしょう。
男性のサービスの方、とても気さくで、お若いのにきっちり目配り出来ているなあと好感度が高かったです。最後にシェフともあいさつしたのですが、シェフもとても繊細な感じの方でした。
さて、予約の段階でおすすめコースをお願いしておいたので、当日はお酒を選んで待つだけ。とても楽ちんでした。その上出てくる食材が的を射ているというか、旬をそのままもってきてくれているというか、とにかく琴線に触れる選びようで、説明を来ているだけですでに興奮気味でした。
ワインは自然派を中心としたとても興味深い揃えで、この日はヴェネト州のピコを楽しませて頂きました。複雑な味わいがあり、とても楽しめました。
お料理はどちらかというとシンプルな手法で素材を引き立てる感じで、好感がもてます。志において鶴岡・アルケッチァーノに通じるものがあるような。お野菜を美味しく食べさせてくれるお店でもあるなと思います。
ただ最大の難点は一皿一皿の盛り方。沢山食べないと満足出来なグルマンでもある私には、かなり物足りない量で、帰りの電車では空腹である意味苦痛でした。
シェフと話すと盛り多めのリクエストも聞いてもらえるとのことでしたが、そうなるとこの値段設定(高いとは言えない)も変わってくるのだろうし(魅力半減)、など一人で考えていました。
この日は流れの中で全ての皿が輝いていましたが、やはり春らしいお野菜(新玉葱、白・青のアスパラガス、筍)や珍しい食材(熊のラードや狸のラグー)なんかがとても興味深く、心を奪われました。ただやはり量が欲しい!
季節の移り変わりを感じられるとても良いお店。全ての旬をウォッチしていたい気持ちにさせてくれました。
最後の苺のスープもある意味古典でしょうが、添えられたココナッツミルクのアイスも手作りの抜群のうまさでここのお店のレベルの高さを嫌が応にも告げ知らせています。
(いただいたもの)
冷たい前菜:
沼津のカサゴのカルパッチョ、ルッコラ、ビーツ、イタリアのキャビアなどとともに
温かい前菜:
春野菜のオーブン蒸し焼き(新玉葱、筍、レトロ人参)、熊のラード添え
リゾット:
白・青アスパラガスとリゾット(なんのリゾットだったか失念!)(写真下)
パスタ:
フィジリ(ショートパスタ)、狸のラグーソース(狸にそれほどの癖はなし)(写真中)
メイン:北海道の仔羊のロースト(ももと肩)、タア菜添え
デザート:苺のスープミント風味(空豆のオイル?入り)、ココナッツミルクのアイスクリーム添え(写真上)
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