レストラン訪問記:鎌倉「ミシェル・ナカジマ」
かつて一度はミシュランの星がついたこともある同店ですが、特別版となった鎌倉地域を対象とする最新版であるミシュラン横浜・川崎・湘南2014では星を失っています。

ミシュランの評価とは関わりなく口コミサイトでの人気は高いようですし、この日も平日ながら満卓でなかなかの賑わいでした。
こちらのお店の良いところはサルを仕切るソムリエとおぼしきマダムがきっちりとしたサービスをされていて、他のサービススタッフもきちんとしている点にあると感じました。入店から注文、料理の提供、会計、退店までスマートできっちりされていて、それでいて余裕もありましたのでいい気持ちで過ごせるお店だと思います。

その反面お料理では満たされないことが色々とあって、料理が良いのにサービスが失敗しているお店が多いので、こちらはその逆をいく珍しいお店ですね。
一言でいうと水分が料理の出来を左右していたと感じます。茄子、胡瓜、ピーマン、桃といった季節の食材が使われている中でそれら素材の水分が料理の旨さを邪魔する場面あるいは逆に料理の旨さとしてプラスに働いている場面がそれぞれありました。
アミューズとして食べさせる一口の前菜から始まって色々なお料理を少しずつ楽しめる前菜はバラエティに富んでいて楽しいですし、それぞれのお味も悪くはなかったですが、どうしても水分のせいで旨みに欠けると感じてしまうのでした。それでも茄子の料理はまだお出汁(コンソメ)を使っている分ぎりぎり美味しさは保たれていました。
メインは肉、魚が選べますが、海の近い地域ということもあり魚を選びました。この日はコロダイというお魚でした。しかしこの選択が失敗でした。魚の鮮度でしょうか、それとも種類のせいでしょうか、海の近くにあるお店の地の利を活かせていないお味という感じでとても残念なものでした。調理された魚に臭みがある上、それこそ身に水分が多く感じられました。またつけ合わせのバナナピーマンに海老のすり身を詰めているのは良いのですが、このピーマンが大ぶりのためか水分がとても多く感じられてつけ合わせとしては失敗していました。
その反面デザートの桃は水分たっぷりで、果実ということで水分が旨みの源泉となっていて、赤スグリのソルベの美味しさとあいまって夏の感じよいデザートとして楽しませてもらえました。最後に出されたマカロンはライムクリームとのことでしたが、色、味、形とも良く満足行くものでした。そんなわけで、パティスリは強いお店かと感じた次第でした。
サービスでは良くして頂いたので、近くに寄った際には候補に挙げられるお店だと思いますが、またすぐに再訪したいと思えるお店ではありませんでした。
(いただいたもの)
ランチコース
パン:ライ麦パン、白パン
(→熱々での提供がすばらしいです。パンは食事続いている間は聞かずに黙って提供していて欲しいところでした。)

アミューズ:とうもろこし 北寄貝 海ぶどう ホワイトコーン(とうもろこしのフラン)
(→あらごしで固めのフラン。風味は感じにくいが美味しいです。北寄貝がいいアクセントで海ぶどうの塩気もまた良いです。)

前菜1:牛ホホ 茄子 レモンサワークリーム
(→下がゼリー寄せの趣です。茄子は水分が多いので冒険していますが、お出汁(コンソメ)がしっかりとってあってギリギリ美味しいところでとどまっていました。見た目がより美しいといいですね。)

前菜2:真烏賊 胡瓜とスクランブルエッグ
(→ラギオールナイフで烏賊を食べましたが、これは初めての体験でした。水分が多い料理続きました。烏賊が新鮮で救われますが、ナイフを入れると中の具材(スクランブルエッグ)が出てしまうのが残念です。一口大にして提供するなど食べ手を考えた一工夫が欲しいところでした。香草の効いたケッパー入っているバターソースは美味でした。)

前菜3:西瓜 もずく ミント
(→西瓜や季節の野菜を使ったガスパチョです。やや甘めの風味でしたが複雑な味にもずくの塩気が効いて気の利いた夏の冷前菜でさっぱりしました。)
魚料理:コロダイのポワレ 香草ソース
(→つけ合わせとしておかれた海老のムースを詰めたバナナピーマンが水分を出していて美味しさが遠のく感じがありました。)
デザート:桃 カカオパルプ 赤スグリ
(→上述のようにここでは水分が多いことがプラスに働いていました。美味しいです。)
食後のお飲物:ドイツ製ドライオーガニックカモミールティー
プティフール:マカロン(ライムクリーム)

ミシュランの評価とは関わりなく口コミサイトでの人気は高いようですし、この日も平日ながら満卓でなかなかの賑わいでした。
こちらのお店の良いところはサルを仕切るソムリエとおぼしきマダムがきっちりとしたサービスをされていて、他のサービススタッフもきちんとしている点にあると感じました。入店から注文、料理の提供、会計、退店までスマートできっちりされていて、それでいて余裕もありましたのでいい気持ちで過ごせるお店だと思います。

その反面お料理では満たされないことが色々とあって、料理が良いのにサービスが失敗しているお店が多いので、こちらはその逆をいく珍しいお店ですね。
一言でいうと水分が料理の出来を左右していたと感じます。茄子、胡瓜、ピーマン、桃といった季節の食材が使われている中でそれら素材の水分が料理の旨さを邪魔する場面あるいは逆に料理の旨さとしてプラスに働いている場面がそれぞれありました。
アミューズとして食べさせる一口の前菜から始まって色々なお料理を少しずつ楽しめる前菜はバラエティに富んでいて楽しいですし、それぞれのお味も悪くはなかったですが、どうしても水分のせいで旨みに欠けると感じてしまうのでした。それでも茄子の料理はまだお出汁(コンソメ)を使っている分ぎりぎり美味しさは保たれていました。
メインは肉、魚が選べますが、海の近い地域ということもあり魚を選びました。この日はコロダイというお魚でした。しかしこの選択が失敗でした。魚の鮮度でしょうか、それとも種類のせいでしょうか、海の近くにあるお店の地の利を活かせていないお味という感じでとても残念なものでした。調理された魚に臭みがある上、それこそ身に水分が多く感じられました。またつけ合わせのバナナピーマンに海老のすり身を詰めているのは良いのですが、このピーマンが大ぶりのためか水分がとても多く感じられてつけ合わせとしては失敗していました。
その反面デザートの桃は水分たっぷりで、果実ということで水分が旨みの源泉となっていて、赤スグリのソルベの美味しさとあいまって夏の感じよいデザートとして楽しませてもらえました。最後に出されたマカロンはライムクリームとのことでしたが、色、味、形とも良く満足行くものでした。そんなわけで、パティスリは強いお店かと感じた次第でした。
サービスでは良くして頂いたので、近くに寄った際には候補に挙げられるお店だと思いますが、またすぐに再訪したいと思えるお店ではありませんでした。
(いただいたもの)
ランチコース
パン:ライ麦パン、白パン
(→熱々での提供がすばらしいです。パンは食事続いている間は聞かずに黙って提供していて欲しいところでした。)

アミューズ:とうもろこし 北寄貝 海ぶどう ホワイトコーン(とうもろこしのフラン)
(→あらごしで固めのフラン。風味は感じにくいが美味しいです。北寄貝がいいアクセントで海ぶどうの塩気もまた良いです。)

前菜1:牛ホホ 茄子 レモンサワークリーム
(→下がゼリー寄せの趣です。茄子は水分が多いので冒険していますが、お出汁(コンソメ)がしっかりとってあってギリギリ美味しいところでとどまっていました。見た目がより美しいといいですね。)

前菜2:真烏賊 胡瓜とスクランブルエッグ
(→ラギオールナイフで烏賊を食べましたが、これは初めての体験でした。水分が多い料理続きました。烏賊が新鮮で救われますが、ナイフを入れると中の具材(スクランブルエッグ)が出てしまうのが残念です。一口大にして提供するなど食べ手を考えた一工夫が欲しいところでした。香草の効いたケッパー入っているバターソースは美味でした。)

前菜3:西瓜 もずく ミント
(→西瓜や季節の野菜を使ったガスパチョです。やや甘めの風味でしたが複雑な味にもずくの塩気が効いて気の利いた夏の冷前菜でさっぱりしました。)
魚料理:コロダイのポワレ 香草ソース
(→つけ合わせとしておかれた海老のムースを詰めたバナナピーマンが水分を出していて美味しさが遠のく感じがありました。)
デザート:桃 カカオパルプ 赤スグリ
(→上述のようにここでは水分が多いことがプラスに働いていました。美味しいです。)
食後のお飲物:ドイツ製ドライオーガニックカモミールティー
プティフール:マカロン(ライムクリーム)
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