レストラン訪問記:姫路市「サンヴェルジェメゾン」(掲載なし)
今回は兵庫県姫路市に伺ってフランス料理を頂いてきました。ミシュラン兵庫特別版2016に掲載すらないお店ではありますが、箱だけみると立派なグランドメゾンです。

ミシュランは、星の付与をするかはともかくも、こういう各地の老舗にあたるようなお店は掲載するイメージでしたが、それはフランス版だけでしたか。


アールヌーボー調の調度品で統一された店内で、時間の経過による古びた感じがまた良い味を出している、そんなサルでした。

サービスは最初お一人でしたが、時間が経つにつれてメンバーが揃ったようです。メートルドテルと思しき初老男性が、なかなかいい味を出していて、粗相があったと感じた場面もありましたが、全体としてはおおらかにおもてなししていただけたと感じていて、また来ても良いかなと思いました。他のサービスの方も嫌みもなく、適切にサービスをしてくれていましたね。安心して食事ができました。

肝心のお料理は、グランドメゾンクラスとはいえないもので、星がつかない、あるいは掲載すらないのはある意味正当な評価なのかなと感じました。ビストロ料理ではなく、ブラッスリの料理といった感じです。
まず、前菜として出されたのが豆乳のテリーヌで、食材のインパクトのなさや味の淡泊さ、量の少なさなど、前菜としてメニューに掲載するのはいかがなものかという料理で、大変残念でした。仮にアミューズとして出されていたとしても微妙な品でした。
次に、メインで選んだお魚の付け合わせのお野菜に難がありました。野菜を硬めに火入れするのは、ある意味フランス料理の常道なのかもしれませんが、あまりに硬すぎて、想定通りの咀嚼ができなかったせいで豆がさやから外れて下に落ちるということがありました。
食べ手に無用なストレスをかけている時点で、上質なフランス料理とはいえません。カジュアルな食べ物ならば、そういったことがあっても何の問題はないのですが。
ただ、お魚はやや塩気が強く、焦げ目があったりしたものの、新鮮で、熱々で美味しかったです。といっても、ここのお料理は先ほど書いたように、ガストロノミーではないとしてもビストロというわけでもなく、どこかブラッスリで出てくるような素材をシンプルに調理しただけのお料理という印象でした。お魚料理やデセールがまさにそんな感じでした。
先ほどサービスについて比較的肯定的なコメントを書きましたが、食後のお茶を頂いていた時に、メートルドテルの方から、お代わりはいかがですかとお勧めしていただき、もう一杯紅茶を頂くことができました。
どこのお店も経営は大変なはずですが、こうした気遣いは有り難いもので、食後に少しゆったり過ごせますし、こうしたもてなしを受けると、次回の再訪するかについて考える際も前向きな方向に働くのは間違いないです。
お代わりの件だけではなく、各所にメートルドテルやサービスの方が、客がくつろげるように動いてくれていたように感じることができたので(例えばトイレに立った後にもおしぼりを換えてくれていた)、また訪問しても良いかなと思えたのでした。
ただ、前菜として豆乳のテリーヌを一切れだけ出すというのはもうやめた方が良いでしょう。コスト以上に、お客さんをカットすることに直結するおそれが高いです。結局はお店のためになりません。アミューズとして出されても微妙な味と量でしたから、これを前菜として認める人はいないでしょう。私が頼んだのは一番軽いコースでしたが、もっと重厚なコースを注文していた他のテーブルの人にも同じ物が前菜として提供されていたので、大丈夫かとお店のために心配になったくらいでした。
2階もあって、そこでは御家族連れがおそらく貸切りの会食をされていたようで、ここは何かの記念日にちょっとおしゃれして外食する時に市民が目指すお店の1つなのだろうなと感じました。料理はともかくとしても、ここにはそれにふさわしい器があります。箱やサービスは悪くないので、お料理の内容をそうしたお客さんのためにもう少し改善できるとお店もさらに良い方向にいくのかなと思いました。
(いただいたもの)
ランチハーフコース

パン 温めたバゲット
オリーブオイル
(→パンは温めて提供してくれます。もっちりしていて普通に美味しいです。軽いコースではバターの提供はなく、コースによりバター提供があるようでした。お店の自由とはいえ、こうした違いを設ける点は少し疑問でした。)

前菜:豆乳のテリーヌ

スープ:とうもろこしのポタージュ
(→少なかったですが、濃厚で美味しかったです。)


メイン:スズキのグリエ 茄子のマリネ添え
(→味については既述です。お皿を温めてあるのは良いことですね。)

デセール:ムースシトロン シャインマスカット添え
(→メートルドテルがデセールを運んできたのですが、私に出す直前に皿を放置して他の客の接客へ行ってしまいました。仮に大事な客としても、ひとまず目の前の仕事を完結してから次の仕事をするべきでしょう。この動きは大変感じが悪かったです。デセール自体はとてもシンプルですが、旬のシャインマスカット(種なし)を使っていて良かったです。デセールになったタイミングでおしぼりの交換がありました。)
食後のお茶:レモンティー
(→お代わりを頂いたのは既述の通りですが、追加のレモンも持ってきてくれました。気が利いていました。)

ミシュランは、星の付与をするかはともかくも、こういう各地の老舗にあたるようなお店は掲載するイメージでしたが、それはフランス版だけでしたか。


アールヌーボー調の調度品で統一された店内で、時間の経過による古びた感じがまた良い味を出している、そんなサルでした。

サービスは最初お一人でしたが、時間が経つにつれてメンバーが揃ったようです。メートルドテルと思しき初老男性が、なかなかいい味を出していて、粗相があったと感じた場面もありましたが、全体としてはおおらかにおもてなししていただけたと感じていて、また来ても良いかなと思いました。他のサービスの方も嫌みもなく、適切にサービスをしてくれていましたね。安心して食事ができました。

肝心のお料理は、グランドメゾンクラスとはいえないもので、星がつかない、あるいは掲載すらないのはある意味正当な評価なのかなと感じました。ビストロ料理ではなく、ブラッスリの料理といった感じです。
まず、前菜として出されたのが豆乳のテリーヌで、食材のインパクトのなさや味の淡泊さ、量の少なさなど、前菜としてメニューに掲載するのはいかがなものかという料理で、大変残念でした。仮にアミューズとして出されていたとしても微妙な品でした。
次に、メインで選んだお魚の付け合わせのお野菜に難がありました。野菜を硬めに火入れするのは、ある意味フランス料理の常道なのかもしれませんが、あまりに硬すぎて、想定通りの咀嚼ができなかったせいで豆がさやから外れて下に落ちるということがありました。
食べ手に無用なストレスをかけている時点で、上質なフランス料理とはいえません。カジュアルな食べ物ならば、そういったことがあっても何の問題はないのですが。
ただ、お魚はやや塩気が強く、焦げ目があったりしたものの、新鮮で、熱々で美味しかったです。といっても、ここのお料理は先ほど書いたように、ガストロノミーではないとしてもビストロというわけでもなく、どこかブラッスリで出てくるような素材をシンプルに調理しただけのお料理という印象でした。お魚料理やデセールがまさにそんな感じでした。
先ほどサービスについて比較的肯定的なコメントを書きましたが、食後のお茶を頂いていた時に、メートルドテルの方から、お代わりはいかがですかとお勧めしていただき、もう一杯紅茶を頂くことができました。
どこのお店も経営は大変なはずですが、こうした気遣いは有り難いもので、食後に少しゆったり過ごせますし、こうしたもてなしを受けると、次回の再訪するかについて考える際も前向きな方向に働くのは間違いないです。
お代わりの件だけではなく、各所にメートルドテルやサービスの方が、客がくつろげるように動いてくれていたように感じることができたので(例えばトイレに立った後にもおしぼりを換えてくれていた)、また訪問しても良いかなと思えたのでした。
ただ、前菜として豆乳のテリーヌを一切れだけ出すというのはもうやめた方が良いでしょう。コスト以上に、お客さんをカットすることに直結するおそれが高いです。結局はお店のためになりません。アミューズとして出されても微妙な味と量でしたから、これを前菜として認める人はいないでしょう。私が頼んだのは一番軽いコースでしたが、もっと重厚なコースを注文していた他のテーブルの人にも同じ物が前菜として提供されていたので、大丈夫かとお店のために心配になったくらいでした。
2階もあって、そこでは御家族連れがおそらく貸切りの会食をされていたようで、ここは何かの記念日にちょっとおしゃれして外食する時に市民が目指すお店の1つなのだろうなと感じました。料理はともかくとしても、ここにはそれにふさわしい器があります。箱やサービスは悪くないので、お料理の内容をそうしたお客さんのためにもう少し改善できるとお店もさらに良い方向にいくのかなと思いました。
(いただいたもの)
ランチハーフコース

パン 温めたバゲット
オリーブオイル
(→パンは温めて提供してくれます。もっちりしていて普通に美味しいです。軽いコースではバターの提供はなく、コースによりバター提供があるようでした。お店の自由とはいえ、こうした違いを設ける点は少し疑問でした。)

前菜:豆乳のテリーヌ

スープ:とうもろこしのポタージュ
(→少なかったですが、濃厚で美味しかったです。)


メイン:スズキのグリエ 茄子のマリネ添え
(→味については既述です。お皿を温めてあるのは良いことですね。)

デセール:ムースシトロン シャインマスカット添え
(→メートルドテルがデセールを運んできたのですが、私に出す直前に皿を放置して他の客の接客へ行ってしまいました。仮に大事な客としても、ひとまず目の前の仕事を完結してから次の仕事をするべきでしょう。この動きは大変感じが悪かったです。デセール自体はとてもシンプルですが、旬のシャインマスカット(種なし)を使っていて良かったです。デセールになったタイミングでおしぼりの交換がありました。)
食後のお茶:レモンティー
(→お代わりを頂いたのは既述の通りですが、追加のレモンも持ってきてくれました。気が利いていました。)
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