レストラン訪問記:新潟市「鍋茶屋 光琳」(★★)
先日、珍しく美食旅の文脈で新潟を訪れる機会がありました。
しばらく一宮を第一目的とする旅が続いていましたので、御朱印帳をほとんど使わない旅は久しぶりでした。

鍋茶屋光琳 外観
新潟県全体を評価対象とするミシュラン新潟特別版2020が昨年発売されていて、評価はそれによっています。普段は掲載順は基本的には時間順ですが、今回については個人的な評価が低い順からの掲載としています。
今回、他に二軒の星付き店を訪ねましたので、後日のブログ記事も是非楽しみにお待ち下さい。

テーブルセッティング
さて、こちらのお店ですが、最初は良いスタートで食事が始まりましたが、途中から食事もサービスも調子が狂い始め、最後には客が愛想をつかしても仕方がない最悪な形で食事が終わりました。
料理、サービス含めて、酷いパフォーマンスで着地したのですから、再訪しないとの結論はある意味当然です。



前菜:五泉の里芋餅粉揚げ胡麻ソースがけ いんげん豆 銀杏 栗 安田のヴィオレ無花果(黒無花果)
秋の恵みを詰め込んだこの前菜が出てきた時には、これから出てくる食事に大いに期待できたのですが、どんどんよそ道にそれてしまった感があり、期待外れもいいところでした。
具体的には、鮪の握りが出てきた後からぐっと料理の魅力が減りましたし、その料理を今、ここで出す意味について理解ができなかったです。例えば、秋刀魚がとれない新潟で、秋刀魚を魚の鮮度を問わないともいえるつみれにして、取り皿も出さず小鍋に入れて、炭火ではない燃料を使って出す必然性はあったのでしょうか。大変疑問でした。
また、この値段のコースで焼き魚が鰆とはどういうことでしょう。よほど仕入れが悪かったのでしょうか。
また、サービスで致命的だったのは、板前が最後のサービスを仕切っているためでしょうか、おそらく自分の休憩時間を確保するために、私を追い出しにかかったことです。
私が無神経に長居をしていたのなら分かりますが、そうではなかった。余韻を楽しむためのほんのわずかな時間帯に、店員の方からお会計…などと言ってはいけないでしょう。もうすぐ出るところでしたし、そのタイミングを決めるのはお客さんであるはずです。私の口からお会計をお願いするまでの時間はおそらくどんなに長くてもあと数分といったところだったでしょう。今まで、もっとカジュアルなお店でも、客を制して会計を急かすセリフは聞いたことがありませんでした。
さらに、会計が終わった後も、別の客が出口にいたのでもう少し見計らって出ると伝えると、その言葉を無視した上で、背後に回って、もう大丈夫(だから出ろ)と言う無神経でした。
そして、後から思えば、メニューにない日本酒を勧められたのですが、純米吟醸は一升瓶の最後の最後のところを酒器に入れてきたもので、こういう無神経で自分勝手な人間ですから、おそらく古いお酒を処分するために体よく私のオーダーを利用したのだなと、後になって気付きました。これは、こちらのお酒の好みなどを全く聞かずに提供してきたことからぴんときた次第でした。
一升瓶という大容量の容れ物に入ったお酒が、注がれるたびに長い時間をかけて何度も空気に触れることで、お酒の旨さは当然失われていってしまうのですから、仮にお酒自体が美味しくてもやはりどうしてもへたれた感じになってしまいます。そんなわけで、出されたお酒が美味しいお酒とは感じられませんでした。
客にいい物を出そうなどという心はなく、いかに自分に都合良く物を運べるか、そんな人間だから、なるほどなという感じです。こういうこともあって、印象が良いわけがないです。
客は神様でも何でもないけれど、心ある人間なので、上記のような粗略な扱いをされれば、それを敏感に感じます。そのようなわけで、新潟では名のあるお店の系列ではありますが、身勝手で最低のサービスを提供する店としてしっかり認知、認定させていただきました。
雇われの板前が客の時間をぶち壊すのをみすみす放置していては店の営業成績にも関わるでしょうから、オーナーの方はきちんとサービスの在り方を見直した方が良いでしょう。このままでは客は減る一方ですよ。
私はもう二度と行かないので、もうなんの関わりもないことですが。
(いただいたもの)
お昼のコース
飲物
・ 食前酒:梅酒(高野酒造)
・ 生ビール:風味爽快ニシテ(新潟県限定サッポロビール)
→やや酸味あるが、泡がきれいで美味しかった。
・ 越乃鹿六 純米吟醸
食前酒盃一杯
前菜:五泉の里芋餅粉揚げ胡麻ソースがけ いんげん豆 銀杏 栗 安田のヴィオレ無花果(黒無花果)


お椀:甘鯛と長野県産松茸 ほうれん草 間引きした有機栽培の大根
→岩手県産が終わり、今は長野県産とのことでした。生のままのスライスをいれたもので香りもほとんど無く、松茸を食べたというのには少し寂しい感じでした。

お造り:アラ アオリイカ ノドグロ炙り
→ねっとりとした身質のアオリイカが美味しかったです。

お凌ぎ:鮪(塩釜の天然本鮪)中トロの握り
→これは分かりやすい美味しさでした。

焼き物:鰆 南蛮海老内子の粉 焼き枝豆 ゆで落花生

揚げ物:穴子と舞茸の中華風揚げ物

小鍋:鰯のつみれ 天然茸二種 大根おろし 黒七味
→既に書いていますが、取り皿を添えない無神経さにあきれます。お願いすれば良かったのでしょうが、居酒屋さんでも鍋料理には取り皿を出してくれますよ。

焼き物:盛岡産短角牛(赤毛和牛)リブロースステーキ(炭火焼き) 南瓜 サラダ
→ステーキと言っていましたが、冷えた状態で出していて、ステーキなどと言い張ってはいけません。器も温めていないし、美味しいものを出そうという意識は感じられなかったです。




お食事:南魚沼産コシヒカリ(新米)をTKGで お新香 味噌汁(茗荷)
→新潟なのにお米の扱いが下手なのだなと、炊きあがりを見て感じました。新米で水分が多いことを見越していない炊き方で、べちゃっとしてしまっていて、美味しいお米が台無しです。炊く際の一手間を省いているのだなと素人目にも分かりました。このレベルの米の炊き方をしている時点で、ここは一流料亭ではないということでしょう。二日目に泊まった旅館の朝ご飯の方が、同じ南魚沼の新米を使っていても圧倒的に美味しかったです。TKGもある意味贅沢ではありましたが、とびきり美味しいとも思えませんでした。

水菓子:日本無花果のコンポート シャインマスカット ブルーベリー ジュレがけ
しばらく一宮を第一目的とする旅が続いていましたので、御朱印帳をほとんど使わない旅は久しぶりでした。

鍋茶屋光琳 外観
新潟県全体を評価対象とするミシュラン新潟特別版2020が昨年発売されていて、評価はそれによっています。普段は掲載順は基本的には時間順ですが、今回については個人的な評価が低い順からの掲載としています。
今回、他に二軒の星付き店を訪ねましたので、後日のブログ記事も是非楽しみにお待ち下さい。

テーブルセッティング
さて、こちらのお店ですが、最初は良いスタートで食事が始まりましたが、途中から食事もサービスも調子が狂い始め、最後には客が愛想をつかしても仕方がない最悪な形で食事が終わりました。
料理、サービス含めて、酷いパフォーマンスで着地したのですから、再訪しないとの結論はある意味当然です。



前菜:五泉の里芋餅粉揚げ胡麻ソースがけ いんげん豆 銀杏 栗 安田のヴィオレ無花果(黒無花果)
秋の恵みを詰め込んだこの前菜が出てきた時には、これから出てくる食事に大いに期待できたのですが、どんどんよそ道にそれてしまった感があり、期待外れもいいところでした。
具体的には、鮪の握りが出てきた後からぐっと料理の魅力が減りましたし、その料理を今、ここで出す意味について理解ができなかったです。例えば、秋刀魚がとれない新潟で、秋刀魚を魚の鮮度を問わないともいえるつみれにして、取り皿も出さず小鍋に入れて、炭火ではない燃料を使って出す必然性はあったのでしょうか。大変疑問でした。
また、この値段のコースで焼き魚が鰆とはどういうことでしょう。よほど仕入れが悪かったのでしょうか。
また、サービスで致命的だったのは、板前が最後のサービスを仕切っているためでしょうか、おそらく自分の休憩時間を確保するために、私を追い出しにかかったことです。
私が無神経に長居をしていたのなら分かりますが、そうではなかった。余韻を楽しむためのほんのわずかな時間帯に、店員の方からお会計…などと言ってはいけないでしょう。もうすぐ出るところでしたし、そのタイミングを決めるのはお客さんであるはずです。私の口からお会計をお願いするまでの時間はおそらくどんなに長くてもあと数分といったところだったでしょう。今まで、もっとカジュアルなお店でも、客を制して会計を急かすセリフは聞いたことがありませんでした。
さらに、会計が終わった後も、別の客が出口にいたのでもう少し見計らって出ると伝えると、その言葉を無視した上で、背後に回って、もう大丈夫(だから出ろ)と言う無神経でした。
そして、後から思えば、メニューにない日本酒を勧められたのですが、純米吟醸は一升瓶の最後の最後のところを酒器に入れてきたもので、こういう無神経で自分勝手な人間ですから、おそらく古いお酒を処分するために体よく私のオーダーを利用したのだなと、後になって気付きました。これは、こちらのお酒の好みなどを全く聞かずに提供してきたことからぴんときた次第でした。
一升瓶という大容量の容れ物に入ったお酒が、注がれるたびに長い時間をかけて何度も空気に触れることで、お酒の旨さは当然失われていってしまうのですから、仮にお酒自体が美味しくてもやはりどうしてもへたれた感じになってしまいます。そんなわけで、出されたお酒が美味しいお酒とは感じられませんでした。
客にいい物を出そうなどという心はなく、いかに自分に都合良く物を運べるか、そんな人間だから、なるほどなという感じです。こういうこともあって、印象が良いわけがないです。
客は神様でも何でもないけれど、心ある人間なので、上記のような粗略な扱いをされれば、それを敏感に感じます。そのようなわけで、新潟では名のあるお店の系列ではありますが、身勝手で最低のサービスを提供する店としてしっかり認知、認定させていただきました。
雇われの板前が客の時間をぶち壊すのをみすみす放置していては店の営業成績にも関わるでしょうから、オーナーの方はきちんとサービスの在り方を見直した方が良いでしょう。このままでは客は減る一方ですよ。
私はもう二度と行かないので、もうなんの関わりもないことですが。
(いただいたもの)
お昼のコース
飲物
・ 食前酒:梅酒(高野酒造)
・ 生ビール:風味爽快ニシテ(新潟県限定サッポロビール)
→やや酸味あるが、泡がきれいで美味しかった。
・ 越乃鹿六 純米吟醸
食前酒盃一杯
前菜:五泉の里芋餅粉揚げ胡麻ソースがけ いんげん豆 銀杏 栗 安田のヴィオレ無花果(黒無花果)


お椀:甘鯛と長野県産松茸 ほうれん草 間引きした有機栽培の大根
→岩手県産が終わり、今は長野県産とのことでした。生のままのスライスをいれたもので香りもほとんど無く、松茸を食べたというのには少し寂しい感じでした。

お造り:アラ アオリイカ ノドグロ炙り
→ねっとりとした身質のアオリイカが美味しかったです。

お凌ぎ:鮪(塩釜の天然本鮪)中トロの握り
→これは分かりやすい美味しさでした。

焼き物:鰆 南蛮海老内子の粉 焼き枝豆 ゆで落花生

揚げ物:穴子と舞茸の中華風揚げ物

小鍋:鰯のつみれ 天然茸二種 大根おろし 黒七味
→既に書いていますが、取り皿を添えない無神経さにあきれます。お願いすれば良かったのでしょうが、居酒屋さんでも鍋料理には取り皿を出してくれますよ。

焼き物:盛岡産短角牛(赤毛和牛)リブロースステーキ(炭火焼き) 南瓜 サラダ
→ステーキと言っていましたが、冷えた状態で出していて、ステーキなどと言い張ってはいけません。器も温めていないし、美味しいものを出そうという意識は感じられなかったです。




お食事:南魚沼産コシヒカリ(新米)をTKGで お新香 味噌汁(茗荷)
→新潟なのにお米の扱いが下手なのだなと、炊きあがりを見て感じました。新米で水分が多いことを見越していない炊き方で、べちゃっとしてしまっていて、美味しいお米が台無しです。炊く際の一手間を省いているのだなと素人目にも分かりました。このレベルの米の炊き方をしている時点で、ここは一流料亭ではないということでしょう。二日目に泊まった旅館の朝ご飯の方が、同じ南魚沼の新米を使っていても圧倒的に美味しかったです。TKGもある意味贅沢ではありましたが、とびきり美味しいとも思えませんでした。

水菓子:日本無花果のコンポート シャインマスカット ブルーベリー ジュレがけ
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