レストラン訪問記:丹波篠山市「和」(★)
丹波篠山は城下町として栄えた場所で、猪、丹波栗、山芋、黒豆、松茸など、和食に欠かせない高級食材の宝庫としても有名です。この日は、丁度10月から11月にかけて旬を迎えていた黒豆の枝豆を買い求めに初めて訪れました。
ミシュラン兵庫2016特別版の一つ星がつくお店になりますが、正直いって、料理、サービス全てが期待外れでした。お料理はまだそれなり美味しかったのですが、それでも心躍るような料理ではなく、悪く言えば居酒屋のつまみを少し端正にした程度のレベルのものが並ぶだけで、洗練された、上質なお料理ではありません。
例えばフランスで星を目指して日々格闘しているフレンチにシェフがここに食べに来て一つ星と知ったら、憤慨して涙を流すのではないでしょうか。自分に足りていないものがあって、ここにはあるものは何かと、分からなくなると思います。次回のミシュラン兵庫版では適正な評価が下されることを願います。
さて、お店は民家の一軒家を利用していて、一人でも個室に通されました。この日は他にお客さんがいなかったためと思われます。
サービスについて女将に粗相があった旨の記事を読んだことがありましたが、私としてもすこし解せない対応があって、全く信用がならない店であるとの結論になりました。
この日は、お酒を飲んでも良かったのですが、お酒があまり良い品揃えでもなく、今日はノンアルコールでいきます、と女将に言ったのですが、驚いたことに、料理人である旦那さんがノンアルコールビールを開栓してもってくるではありませんか。
こちらが、ノンアルコールで、とはっきり言っていて、普通の日本人なら、この客はアルコールを飲まないでお茶ないし水ですますのだ、と間違いなく理解できたはずですし、女将さんもそう理解したことでしょう。もしわずかでもノンアルコールビールの注文をしたのかなと思ったら、私はビールという言葉を一切発していないのですから、その場で問い質すべきでしたし、それも容易にできる状況でした。
ノンアルコールビールの注文を受けたはずの自分が出ていかずに、本来ならサービスの場にはあまり出ないはずの旦那さんにそれをもっていかせていることで、明らかに注文していないと自分でも分かっているものをもっていくばつの悪さを隠しつつ、開栓したから飲んでしまえと、押し売りよろしく、客が注文していないものをなし崩し的に飲ませて、お金を巻き上げようという魂胆なのだとすぐに理解して、吐き気を催すほど嫌な気分になりました。
勘定をごまかしていらないものを請求書につけたり(アヌシーで三つ星になった「クロデサンス」のマダム)、オーダーしていないものを消費させてお金を巻き上げようとしたり(この店の女将)と、たまに小ずるいことをする店の人たちに遭遇しますが、そんなことをして巻き上げたお金が自分たちに幸せをもたらすと思っているのでしょうか。むしろ、信用を大きく失って、ろくな目に遭わない、あるいはすでにろくな目に遭っていないと何故分からないのか不思議でなりません。因果は巡っています。
また、和食では一品一品終えた後に次のお料理を運ぶのが基本のはずですが、ここでは、急かすかのように、前の料理を食べている途中で次の料理をもってこられて、全く落ち着いて食事が楽しめず、その点でも店に対して良い印象をもつことができませんでした。
丹波篠山自体は、飛騨高山にも負けないくらいの美しい商家群が並ぶ地区があって、とても素敵な場所でしたから、とても気に入りました。そんなこともあって、季節の味覚を楽しみに同地をまた訪れたいと思いますが、この店が存在していたことは、すぐに忘れてしまうと思います。その程度の御縁でした。
(いただいたもの)
お昼のコース

前菜盛り合わせ(無花果、黒豆の羊羹、とこぶし、薩摩芋、黒枝豆、鰯、スケコ、菊芋)
(→菊芋の香りが良くて楽しいです。しかし、甘いものが2種類も入っていて出鼻を挫かれました。)
お椀(里芋団子、結び三つ葉他)
(→味は良いですし、里芋も好きなので里芋団子は良いが、なんなら旬の枝豆を使って欲しかったです。)

お造り(甘海老、本鮪、平目)

炊き合わせ 銀餡かけ
(→カボチャをわざわざ、こぼれてしまって食べにくくなるとろとろの餡にして高野豆腐で挟むセンスの無さです。また、銀餡といいながら、とろみがなく残念でした。)

揚げ出し(海老、長茄子、四角豆他)
(→ここは居酒屋かと思いました。ミシュラン一つ星で期待する料理ではありません。)

酢の物(カマス、長芋他)

お食事(栗御飯、赤出汁、香の物)
(→栗は良いとしても、新米が完全に出回っているこの季節に御飯が古米で、あり得ないと思いました。もてなしの心が感じられません。また、香の物は既製品と思われ、生姜を使ったものは苦味があり好みではありませんでした。赤出汁も何故か甘味があり、地元の味噌なのでしょうか、こちらも好きになれませんでした。色々と口に合わないものが出ていて残念でした。)

デザート(クリームチーズとリンゴのムース)とコーヒー
ミシュラン兵庫2016特別版の一つ星がつくお店になりますが、正直いって、料理、サービス全てが期待外れでした。お料理はまだそれなり美味しかったのですが、それでも心躍るような料理ではなく、悪く言えば居酒屋のつまみを少し端正にした程度のレベルのものが並ぶだけで、洗練された、上質なお料理ではありません。
例えばフランスで星を目指して日々格闘しているフレンチにシェフがここに食べに来て一つ星と知ったら、憤慨して涙を流すのではないでしょうか。自分に足りていないものがあって、ここにはあるものは何かと、分からなくなると思います。次回のミシュラン兵庫版では適正な評価が下されることを願います。
さて、お店は民家の一軒家を利用していて、一人でも個室に通されました。この日は他にお客さんがいなかったためと思われます。
サービスについて女将に粗相があった旨の記事を読んだことがありましたが、私としてもすこし解せない対応があって、全く信用がならない店であるとの結論になりました。
この日は、お酒を飲んでも良かったのですが、お酒があまり良い品揃えでもなく、今日はノンアルコールでいきます、と女将に言ったのですが、驚いたことに、料理人である旦那さんがノンアルコールビールを開栓してもってくるではありませんか。
こちらが、ノンアルコールで、とはっきり言っていて、普通の日本人なら、この客はアルコールを飲まないでお茶ないし水ですますのだ、と間違いなく理解できたはずですし、女将さんもそう理解したことでしょう。もしわずかでもノンアルコールビールの注文をしたのかなと思ったら、私はビールという言葉を一切発していないのですから、その場で問い質すべきでしたし、それも容易にできる状況でした。
ノンアルコールビールの注文を受けたはずの自分が出ていかずに、本来ならサービスの場にはあまり出ないはずの旦那さんにそれをもっていかせていることで、明らかに注文していないと自分でも分かっているものをもっていくばつの悪さを隠しつつ、開栓したから飲んでしまえと、押し売りよろしく、客が注文していないものをなし崩し的に飲ませて、お金を巻き上げようという魂胆なのだとすぐに理解して、吐き気を催すほど嫌な気分になりました。
勘定をごまかしていらないものを請求書につけたり(アヌシーで三つ星になった「クロデサンス」のマダム)、オーダーしていないものを消費させてお金を巻き上げようとしたり(この店の女将)と、たまに小ずるいことをする店の人たちに遭遇しますが、そんなことをして巻き上げたお金が自分たちに幸せをもたらすと思っているのでしょうか。むしろ、信用を大きく失って、ろくな目に遭わない、あるいはすでにろくな目に遭っていないと何故分からないのか不思議でなりません。因果は巡っています。
また、和食では一品一品終えた後に次のお料理を運ぶのが基本のはずですが、ここでは、急かすかのように、前の料理を食べている途中で次の料理をもってこられて、全く落ち着いて食事が楽しめず、その点でも店に対して良い印象をもつことができませんでした。
丹波篠山自体は、飛騨高山にも負けないくらいの美しい商家群が並ぶ地区があって、とても素敵な場所でしたから、とても気に入りました。そんなこともあって、季節の味覚を楽しみに同地をまた訪れたいと思いますが、この店が存在していたことは、すぐに忘れてしまうと思います。その程度の御縁でした。
(いただいたもの)
お昼のコース

前菜盛り合わせ(無花果、黒豆の羊羹、とこぶし、薩摩芋、黒枝豆、鰯、スケコ、菊芋)
(→菊芋の香りが良くて楽しいです。しかし、甘いものが2種類も入っていて出鼻を挫かれました。)
お椀(里芋団子、結び三つ葉他)
(→味は良いですし、里芋も好きなので里芋団子は良いが、なんなら旬の枝豆を使って欲しかったです。)

お造り(甘海老、本鮪、平目)

炊き合わせ 銀餡かけ
(→カボチャをわざわざ、こぼれてしまって食べにくくなるとろとろの餡にして高野豆腐で挟むセンスの無さです。また、銀餡といいながら、とろみがなく残念でした。)

揚げ出し(海老、長茄子、四角豆他)
(→ここは居酒屋かと思いました。ミシュラン一つ星で期待する料理ではありません。)

酢の物(カマス、長芋他)

お食事(栗御飯、赤出汁、香の物)
(→栗は良いとしても、新米が完全に出回っているこの季節に御飯が古米で、あり得ないと思いました。もてなしの心が感じられません。また、香の物は既製品と思われ、生姜を使ったものは苦味があり好みではありませんでした。赤出汁も何故か甘味があり、地元の味噌なのでしょうか、こちらも好きになれませんでした。色々と口に合わないものが出ていて残念でした。)

デザート(クリームチーズとリンゴのムース)とコーヒー
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