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レストラン訪問記:神戸市中央区(元町駅)「すし うえだ」

神戸で高級寿司といえば、こちらと「城助」が人気を二分しているようです。前回ミシュラン特別版が出た2016年以後の開店ということでミシュラン未掲載ということになりますが、今後特別版が出る場合には、相応の評価がされるお店といえるでしょう。

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お店の外観

同業の先輩の方からこちらのお名前を聞いていましたし、先日訪問した松山の「鮨いの」の大将からもここのお名前が出ましたので、一度は訪問しなければと思い、思い立って予約が可能な日を選んで食べてきました。

一人だとすぐに入れる日程もあったりして、思っていたよりも予約は取りやすい印象でした。

今回、いつも通り写真を撮ってきましたが、2022年1月からは写真撮影が禁止になるとのことでしたので、その意味では良いタイミングに伺えたかなと思いました。今後も伺うことはあるでしょうが、次回以降の投稿はテキストのみとなるでしょう。

全ての客にお寿司を握ってくれる大将は御年28歳とまだまだお若く、細身ながら身長が高く、笑顔の爽やかな印象の好男子でした。食事の一番最初に、私の席の目の前にわざわざ来て、しっかりと目を見て御挨拶をしてくださって、最初から好印象でした。

また、お昼は、大将と同い年という奥様もサービスに立たれていて、運良くお目にかかることができ、そのサービスを受けることができました。

かつては夜に2回転されていたようですが、現在は昼と夜と1回転ずつの営業とのことです。やはりコロナの影響があるものと思われます。昼も夜も全く同じ内容を同じ値段で提供されています。

今回はお昼に訪ねましたが、最初にお酒のあてになるような上質のおつまみが続くことになり、その後、少なくないお寿司が続いて、玉で締めとなります。

一品一品とても上質の素材を使われているのがよく分かる充実の内容で、お値段に見合うか、あるいはお値段以上の価値を提供していただけたように思いました。

産地について特に説明がない場合は他県産ということが多かったのですが、厳密に言うと、ウニと鮪以外が兵庫県産とのことでした。

美味しいおつまみがいくつも提供されると分かっていましたので、せっかくなので日本酒をグラスで頂きました。日本酒のメニューは特になく、好みの系統をお伝えしてお任せするのが楽そうでしたので、香りが良いお酒というリクエストをして、奥様のチョイスで、グラスで3杯頂きました。すでに何度も飲んだことがある、自分も好きなお酒もあって、安心しておつまみや握りと楽しむことができました。


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「田酒 特別純米」


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「仙介 純米大吟醸」


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「飛露喜 純米吟醸」

この日頂いたのは、「田酒 特別純米」、「仙介 純米大吟醸」、「飛露喜 純米吟醸」でしたが、純米大吟醸を含む3杯のグラスで2890円でした。お店の格からすれば良心的な価格設定といえるでしょう。


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卓上のしつらえ

以下に、この日頂いたおつまみとお寿司の紹介をいたします。以下の△、○、◎、★は個人的な評価の印です。右にいくにつれて高い評価となります。

(おつまみ)


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◯明石の鯛 
(塩味で、柔らかい食感です。ほのかな脂味が素晴らしいですね。)


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◯浜坂産蒸し鮑
(温い温度での提供でした。ふっくらした食感です。ほのかに感じられる磯の滋味が良いです。)


◎生からすみの寿司
(一口または二口で。濃厚ねっとり、でも塩味控えめ。贅沢ですね。お酒が進みます。短い旬とのことですし、他にはなかなかないお味でした。)


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★兵庫県産マナガツオ
(生で上がったものとのことでした。外の皮の炭がサクッとして、藁で焼いた身が香り、繊細な脂が感じられて、最高に美味くてこの日の頂点でした。)


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◎カワハギとその肝
(身の透明感がすごいです。新鮮さのゆえでしょう。そして、繊細な脂が心地よいです。肝の中にやや柚子の香りを感じます。肝は美味しいクリームに仕上がっていて、繊細な身と最高の相性でした。)


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◯茶碗蒸し(淡路島の玉子と玉ねぎ)
(温かいのが嬉しいです。チーズが入っていました。ここは洋風でした。玉ねぎは餡に入っていたのでしょうか。こちらの名物とのことでした。寒い今の季節にぴったりで体が温まり良かったです。)


(握り)


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がり

指拭き用のおしぼり提供がこのタイミングでされました。


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◯穴子(生)
(ふんわりとした食感で身がとろけます。お寿司で生の穴子を頂くのは初めてでした。甘いです。)


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◯はりいか
(「鮨いの」でもいかを頂きましたが、こちらの方が柔いです。それでも、サクッと歯が入り良い食感でした。ねっとりとしたイカの旨味もあり楽しいです。)


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◎石鯛
(やや筋肉質でした。ただ、脂があり、真鯛より好みでした。)


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◯平目
(肉厚の平目が美味しかったです。こちらもやはり筋肉質でした。筋肉勝負では石鯛に軍配が上がりますが、単なる好みの問題です。最後に絞ったスダチが良い香りでした。塩ではなく醤油で頂きます。)


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★明石産鰆
(ねっとり解れる身は脂が乗っていて素晴らしい味でした。握りではここが頂点でした。)


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◎青森県大間産マグロの大トロ
(間違いない味ですが、脂はやや控えめに感じました。)


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◯千葉県銚子産マグロの赤身
(鉄分が多めですが、あっさりした味です。やや薄切りでした。)


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◎青森県大間産マグロの霜降り
(脂が最も多かったです。鉄分も感じられて、これぞ鮪という握りでした。)


〜前半終了〜


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◎浜坂の松葉蟹の蒸し寿司
(熱々で提供されます。松葉蟹の香りが素晴らしいです。また、甘くて美味しかったです。)


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△北海道産ウニの軍艦
(口にダイブさせると、甘さがまずきました。ただ、シャリに比べてややうにの存在感が薄く、つまみ、握り通じて、この日一番パフォーマンスが感じられなかった食べ物のように感じました。)


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◯車海老
(口に入れると、身が割れてまず山葵の香りがきます。優しい茹で加減の海老が良いです。外観も美しかったです。)


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◎フグの白子寿司
(匙で潰してシャリにまんべんなく掛けて食べる趣向です。とろっと濃厚で、鱈の白子よりも粘度が高く、上品なお味でした。一度白子を出汁で炊いてから焼いているとのことでした。)


◯トロタク
(好きな巻物です。一人一人に渡してくれます。下も塞いでいて工夫があって、食べやすくて良いです。トロはたくさん叩いていて、口の中に絡みついて、美味でした。)


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お吸い物
(シンプルにあさつきのみで、出汁は鰹が香ります。味噌汁でないのが意外でした。)


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◎煮穴子
(ふわふわ柔らかのご馳走でした。とろけてただただ美味しいです。)

ここでおしぼりの差し替えが提供されました。


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◯玉
(玉子スイーツと言って良いでしょう。「鮨いの」がスフレなら、こちらはケーキにまでなっていたといっても過言ではないと思います。上がブリュレ状のキャラメルになっていて、ぱりっとした意外な食感で驚きました。下は柔らかく、スフレではない他にはないお味で、例えるならケーキと思いました。)


お会計が最後になり、大将と少しおしゃべりをして出てきました。お若くして人気店を作り上げているにも関わらず、大将はとても謙虚で、礼儀正しく、最後まで気持ち良くおもてなして下さり、最後はご夫婦そろって外まで出てお見送りまでしてくださいました。

また時季を変えて訪ねたいと思わせてくれるお店でした。次回以降は写真はなくなりますが、その時の旬をお伝えすることはできるかと思います。

素敵な食の体験を有り難うございました。


(いただいたもの)

おまかせコース22660
*以下の△、○、◎、★は個人的な評価の印です。右にいくにつれて高い評価となります。

(おつまみ)
◯明石の鯛
◯浜坂産蒸し鮑
◎生からすみ寿司
★兵庫県産真魚鰹(マナガツオ)
◎カワハギときも
◯茶碗蒸し淡路島の玉子と玉ねぎ

(握り)
◯生の穴子
◯はりいか
◎石鯛
◯ヒラメ
★明石産鰆
◎青森県大間産マグロの大トロ
◯千葉県銚子産マグロの赤身
◎青森県大間産マグロの霜降り

◎浜坂の松葉蟹の蒸し寿司 
△北海道産ウニの軍艦 
◯車海老
◎フグの白子寿司
◯トロタク 
お吸い物 
◎煮穴子 
◯玉


飲み物2890:
・日本酒グラス:田酒 特別純米
・日本酒グラス:仙介 純米大吟醸
・日本酒グラス:飛露喜 純米吟醸






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Author:VV George VV

La marque "***", "**","*"
signifie des étoiles de
Michelin au moment de la
visite.

長期フランス滞在中、さる”グランドメゾン”(高級料亭)での午餐を契機に”ガストロノミー・フランセーズ”(フランス流美食)に開眼。
爾来、真の美食を求めて東奔西走の日々。

インスタグラム始めました!→https://www.instagram.com/george_gastro/

* お店の名前脇の★はミシュランガイドでの星による評価(訪問時のもの)に対応しています。

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