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レストラン訪問記:大阪市(天満橋駅)「イデアルビストロ」(★)

秋の紅葉の頃にランチで訪れたこちらで、年末ディナーを頂いてきました。読者様が推しているお店ということで、やはり他のお店よりは興味関心が高かったです。ランチは内容に制約がある感じですから、シェフの真価はやはり夜に訪ねなくては分からないと思い、早々の再訪となりました。

抑えめのお値段で日替わりと思われる質の高いお料理が提供される点で、とても良いお店だと思いました。


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店内の様子

この日も真鴨をリクエストしていて、他のお店ではコース料金にエクストラチャージがかかるのが普通でしたが、こちらでは通常のディナーコースのお値段で提供していただけたりもして、食材を確保するルートも含めてシェフの力量を感じると共に、有り難いことでした。

ただここはやはり小さい町場のレストランで、店名にあるようにビストロ寄りの内装、サービスで、高級料亭や瀟洒なレストランでの食事を期待することは得られません。そういったものを食事に求められる方にはお勧めできません。ただ純粋に皿の上の楽しみだけを求める方にはとてもはまるお店といえると思います。

サービスはつかず離れずで、やや素っ気ない面もありますが、“ビストロ”である以上そんなものでしょう。ただ、最後にシェフと話した際に、少し一方的な会話になってしまっていて、こちらの伝えたことが宙に浮いてしまったのが残念ではありました。私としては、フランスで食事した体験などを自慢話として話すことはこれまでも、これからもなく、純粋にそういう体験をしたことから、自分は一客として今日の食事をこう感じた、という程度のコミュニケーションのきっかけとして自分のフランスでの食体験を伝えたのですが、マウントを取られたように誤解されたようで、そこはとても残念でした。

この日の一番はやはりリクエストをかなえてくださった真鴨(スコットランド産)のパイ包み焼きでした。


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肉料理:スコットランド産コルベール 真鴨 とフォワグラのピティヴィエ

また、他にも美味しいものが並びました。ペアリングのワインも個性がある自然派ワインが並んで、楽しかったです。

食事をする場所の快適さもまた一つの要素と思っていますので、次回訪問があるとしてもしばらく先になるかなと、今は率直に感じています。ここは一人でもテーブル一つを用意してくださるのですが、狭めのカウンターでももっと落ち着いて楽しく食事ができるレストランもあったりして、単純に個人の感じ方の問題に過ぎないのですが、レストラン作り、レストラン経営はなかなか難しいものだと感じる次第です。


(いただいたもの)

ディナーコース(デセール付き)9460
ワインペアリング6050
*以下のメニュー表記は基本的にはお店で頂いたメニュー表を転記したものです。


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アミューズ:カリフラワーのヴルーテ ホタテとヘーゼルナッツ
(→泡はアーモンドの泡です。皿は温めての提供でした。ヘーゼルナッツの香ばしい香りがします。帆立は薄切りが2枚で、半生の絶妙な火入れです。スープは熱さが微かにあって、カリフラワーの良い香りがして美味でした。)

シャンパン(レコルタンマニピュラン):Bruno Michel


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冷前菜:ズワイガニのカクテルと紅くるり ショーソン仕立て トマトクリームのエスプーマ
(→大根の辛味と白ワインの香りが合っていました。切ってもこぼれない作りになっていて、食べ手のことを考えているのはレベルが高いです。大根のおかげでさっぱりします。クリームも入っていて、さっぱりしながらも美味しく楽しめます。大根は甘味もあったのでそこも良かったです。)

グラス白ワイン:シチリア IGT
(→以前飲んだことがあり、懐かしい味でした。独特の香りがします。微発泡です。このワインは好みでした。)


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温前菜:ホロホロ鶏のバロティーヌ マッシュルームと黒トリュフ
(→地味ですが、フランス産黒トリュフが香っていて素敵な一皿になっています。バロティーヌの質も高いですし、フォアグラがやはり美味でした。)

グラス白ワイン:コートドークセールAOC(ブルゴーニュ) 2018
(→高貴なスミレの香りがする美味しいワインでした。微かな甘みがフォアグラとぎりぎり合っている感じで、良いマリアージュでした。)


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パン(ライ麦パン)


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魚料理:金目鯛 トマトバター焼き ベルモットソース
(→オリーブ、菜の花と苦味が主役の一品です。ソースは帆立の香り、ファンネルの香りがしていました。帆立が2回出てきましたが、かぶりはできるだけ避けて欲しかったのが本音でした。また、最近魚料理でナイフを省きスプーンだけ出すところがままありますが、食べ手からすると切る道具がないためとても食べにくく、ここでもナイフがなく残念でした。)

グラスロゼワイン:コートデュローヌAOC ドメーヌ・シャルヴァン 2019
(→牛蒡の香りが感じられました。お魚料理に合わせられたロゼですが、赤い色味のつながりでロゼが選ばれたのでしょうか。)


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肉料理:スコットランド産コルベール 真鴨 とフォワグラのピティヴィエ
(→鴨肉自体は、やはりアルザスの「オリヴェエ・ナスティ」で頂いた濃厚なライン河の鴨の味の記憶が強く残っているためでしょう、ややあっさりめに感じました。パイが優しく包んでくれてふんわりして料理自体は美味です。根セロリのピュレは甘くて良いお味です。)

グラス赤ワイン:テラスデュラルザックAOC(ラングドック) 2018
(→グルナッシュ、シラーなど三種のブレンドでした。やや軽めでフルーティーです。重めの、マルベック主体のカオール2014とこちらのどちらかを選ぶ選択でした、好みからこちらにしてみました。軽めですがはっきりと分かる香りがあり良い選択でした。)


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デセール:苺のパブロワ
(→苺、メレンゲ、ホワイトチョコのアイスで構成されています。チョコのデセールとの選択でした。)


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食後のお茶:アールグレイ
(→ハーブティーは選択肢にないため、紅茶を選択しました。香りが良く美味しいお茶でした。小菓子はありません。)





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Author:VV George VV

La marque "***", "**","*"
signifie des étoiles de
Michelin au moment de la
visite.

長期フランス滞在中、さる”グランドメゾン”(高級料亭)での午餐を契機に”ガストロノミー・フランセーズ”(フランス流美食)に開眼。
爾来、真の美食を求めて東奔西走の日々。

インスタグラム始めました!→https://www.instagram.com/george_gastro/

* お店の名前脇の★はミシュランガイドでの星による評価(訪問時のもの)に対応しています。

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