すし匠(四ツ谷)

四ツ谷駅からほど近い、小さな名店へ。新しいお寿司のスタイルを提案する旬のお店です。
人気店のため、この日も満席。小さなカウンターは10席ほど。何人もの職人さんが忙しく働くつけばは大変狭く感じられます。
ご主人は以前日経新聞土曜版に連載をもたれていたことがあり、その頃から気になっていました。
その心意気が働く職人さんにも伝わっているのでしょう、大変気持ちの良い応対で、一つ一つのお寿司、おつまみを説明してくれました。
こちらは三人で気兼ねなく飲み、食べ、おしゃべりを楽しむことができました。
夜はおまかせのみで、小さなおつまみの合間に握りを出してくれる、新しい(?)スタイルです。
おつまみはもう少しひねったものが出るのかと思っていたのですが、あくまでお魚をベースにした直球勝負でした。色々出てくるので盛りはかなり小さいのですが。フレンチでいうアミューズが連なる感じです。
流れの最後にはこの日握っていないものを紹介していただき、いくつかお好みで頼むことができます。ここで三貫ほど頼んだでしょうか。これでお寿司は計十五貫、おつまみも結局十五品以上は出たことになります。
旬のものを色々とムニュデギュスタッションよろしく味わえるのはなんとも贅沢なことです。
握りではおぼろの載ったかすご(鯛の幼魚)、あぶったしまえびがこの日のヒットでした。
おつまみでは穴子の肝が珍しく、稚鮎の苦みがすでに初夏を感じさせてくれたようで、気に入りました。
今日はいただかなかったものの、最後に勧められたのは、海松貝(生またはあぶり)、トロのあぶり、キス、コハダ、小柱、背トロのヅケ、タカベなどありました。
各握りは一手間かけられていて大変いい味に仕上がっています。基本的には煮切りを塗ってくれるのでそのまま口に運べるようになっています。
ここはお酒を飲むためのおつまみという感じで色々出していただけます。席に着いたらまあへべれけにならない程度に飲みましょう、少なくともこのお店では。
お酒も基本的にお任せで、まずは生ビール、ついで日本酒という流れがスタンダードでしょうか。この日もその通りいきました。
お酒の銘柄は好みを何となく伝えるともってきてくれます。今日はやや甘めの小鼓(兵庫)ではじまり、辛口の春鹿(奈良)が締めでした。
食事の最後には何種類かの冷菓が用意されていて、この日はアイス四種類(しょうゆ、練乳小豆、よもぎ、きなこ)、シャーベット二種類(ミックスフルーツ、苺)でした。いくつ頼んでもいいようです。複数頼んでも一つずつお椀に盛って出してくれます。やはり丁寧です。
最後のお会計は大体電話で聞いていたお値段におさまりました。
お寿司屋さんなので長居は無用でしょうが、おつまみが出てくる分ややゆっくりとお酒を楽しみ、おしゃべりして楽しい時間を過ごせるお店です。
絶対評価で言うと安いお店ではありませんが、出てくるものを見ると大変パフォーマンスのいいお店とも言えるのではないでしょうか。
皆様も仲のいい方と一度どうぞお楽しみ下さいませ。私にとっては日本を発つ前のいい思い出となりました。
(いただいたもの)
*いずれも順不同です。
おつけもの:
・大根
・メロン
・水茄子
・山芋
おつまみ:
・平目のお造り(わさび塩またはちり酢で)
・海葡萄(ちり酢で)
・あさり(写真)
・白海老
・烏賊の印籠詰
・ホタルイカ
・初鰹の刺身
・まき貝(?):名前が不詳ですが九州の貝とのことでした。馬刀貝類似でした。
・稚鮎
・あじ
・メヒカリの塩焼き
・蛸(佐島産)
・しまえびの頭
・穴子の肝
・ぼたんえびの頭
・海松貝のわた
・しじみ汁(おちょこで)
握り:
・かすご(おぼろ):脂がのって大変いいです。旬を楽しめました。
・にしん(相模湾産):鰯の代わりに最近とれるようになっているとのことでした。
・巻海老(おぼろ;赤酢のしゃり)
・はまぐり
・金目鯛の昆布締め
・赤うに(佐賀産)
・ばふんうに(北海道産)
・しまえびのあぶり(相模湾産):あぶりの香りが味を引き立てます。甘くて美味しい身です。
・トリ貝あぶり
・中トロ(紀伊産)
・穴子(塩・たれで計二貫)(金沢八景産):濃厚でとろけます。美味!
(以下お好み)
・牡丹海老(生・あぶりの計二貫)
・まぐろ赤身のヅケ:ねっとりとした食感で絶妙の寝かし具合がまたよろし。
冷菓:
・しょうゆのアイス
・練乳小豆のアイス
・蓬のアイス
すし匠 (寿司 / 四ツ谷、四谷三丁目、麹町)
★☆☆☆☆ 0.0
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