S(えす)(虎ノ門)



友人達とともに、世界一ソムリエ田崎真也プロデュースのカジュアルフレンチへ。虎ノ門のひっそりとした裏路地にあるこのお店、人気があるようです。
お値段は控えめですが、フレンチの定番の素材を使ったお料理を食べられるある意味、志のあるお店。
こちらはアラカルトはなく、コース一種類のみで、前菜、メインとも十種類近くから選択可能で、デザートは数種類からの選択になります。
特筆すべきは、そこに使われる食材のヴァラエティ。最近は色々なものが食べられる日本ですが、コンスタントにそれらを使ったお皿を提供していることに感心します。たとえば、えいひれ、兎、鳩、リードゥヴォー、鴨等々。
店内は黒のテーブルクロス、ナプキンで統一されていてシックですが、雰囲気はカジュアルです。年齢層もやや若めでしょうか。
この日は奥の小さなサルだったので、大部屋よりは落ち着けたかもしれません。
サービスの方々はみな若く、基本的にソムリエの方がサービスをするのでしょうか。最初は固い感じがしましたが、こちらがにこやかに接するうちにうち解けてお互いにいいコミュニケーションできたと感じました。
この日の会の趣旨はとことんしゃべり尽くす会ということだったので、気の置けない仲間でさんざん毒をはいてみなすっきり、した感じでした(笑)。いつもながら大声で周りには迷惑だったかもしれません。
さて、ワインはさすがに田崎さんのお店だけあり、色々な場所から取りそろえたワインがおかれていて、こちらも均一の値段。高いワインもおいてはいるようですが。
今日は珍しいサヴォワの赤があったので、こちらを注文。Mondeuse d'Arbin、ジュネーブのお隣なので、なんとなく懐かしいです。お味は覚えていたかったのですが、フルーティで大変飲みやすいワインでした。
出際に担当して下さったソムリエールの方にMondeuseを選んだ理由を聞かれて、ちょっとおしゃべり。あまりこれを指定するお客さんはいないとのことで、興味を持たれたようでした。
南仏のBandolの赤なんかもあって、こちらも実はひかれていました。美味しいBandolとの説明をいただいたので、次回訪問の際はチャレンジでしょうか。
お料理は至ってシンプルですが、それぞれきちんと旨味があり、気の置けない食事会としてはすばらしい設定でした。ただ値段の関係もありますが、お料理の洗練度で言うと、同じカジュアルフレンチのロティッスリ・レカンに軍配が上がるかもしれません。あちらは選択肢はほとんどないに等しいですが。
こちらはチーズも充実していて、選択の幅が広い上、大変良心的な価格設定で、大満足です。グラムで値段が決まるので明朗会計ですし。
ワインやチーズ、そして様々な食材との出会いのために訪れる価値のあるお店といえましょう。
ただ、黒づくしの内装、慣れない人は少し疲れてしまうかもしれません。私はそれに対抗すべく赤いシャツで行ったのですが…。
(お食事)
・食前酒:カヴァを使ったキールロワイヤル
・軽い食前酒用スナック(二つ)
・前菜:アボガドとまぐろの冷製前菜(写真下)
・メイン:リードゥヴォーと海老のパイ包み焼き(奥は赤キャベツの付け合わせ)(写真中)
・チーズ:オーベルニュのブルーチーズ、ブルゴーニュのウオッシュ、山羊、コンテ(写真上)
・デザート:林檎のスープとミント風味アイス
・プティフール:小さな焼き菓子とコンフィ(砂糖漬け)
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