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Pre Catelan (Paris) ★★☆




約一ヶ月半ぶりのパリ訪問。若き日より幾度となく通ったこの町は、今や「庭」と言ってもいいでしょう。
せっかくなので今回も高級料亭を目指します。

前回ムーリスと同じくミシュランの(三つ星への)「希望の星」がつけられた二つ星、「プレカトラン」へ。町中ではなく、パリ西方に接するブローニュの森の中にある瀟洒な館が目指すレストランです。

今回は当方のトラブルもあり、やっとのことでお店にたどり着いたのですが、残念ながらこのお店のすべてにがっかりする結果になりました。

実は他の方々がレポしているものをいくつか読んでいて、このお店はなんとなく行かなくても良いかなと思っていました。それでもまあ、ミシュランが希望の星をつけるならそれなりに理由があるのだろうと思い、今回を予約を入れたのでしたが…

サービスの仕方のちょっとしたずれ、出てくるつきだしやシャンパンスナックの内容およびその質や量、メニューに使用されているフォント、サルの小ささ、座席の位置やしつらえ具合、肝心のお料理の食材、味つけおよび供される温度や量、等々すべてがしっくりこないもので、これで三つ星(希望の星というのはつまり三つ星に近い二つ星ということなので)というのはあり得ないというのが正直な印象でした。

もちろん料理の質自体は高いのでしょうが、それだけの値段を払う値打ちがあるのかというと全く別のお話です。一通りお酒(ゴセのロゼシャンパン、白・赤のグラスワイン)を飲み、チーズを追加したということを加味しても、同じお昼のコースを頂いて、祗園・ささ木でのお勘定の3倍近いお値段は納得いきません。日本の物価とパリの物価を単純に比較できないのは重々承知のことですが。

さて、お写真ですが。

今回はパリの街を歩く余裕はありませんでしたが、やはりクリスマスに向けての飾り付けが目をひきます。こちらは店内のツリーです(写真下)。

前菜で出た「手長海老のかりかり」は要するに春巻きの皮を使った海老フライ(写真中)。タルタルもどきの右のソース(山羊乳のチーズを使ったソース)につけて手で食べる趣向です。フランス料理の文脈でこういう料理の出し方をすると、普通はあっと言うのでしょうが、色々なものを色々なところで食べ慣れている日本人の身からすれば、大した驚きも感じることはありません。確かに手長海老の質はよく、味は良いのですが、こちらにとっては「海老春巻」にすぎません。

デザートのチョコレートケーキ(写真上)ですが、質は今ひとつ。四ツ谷・三國で食べた「チョコレートの刺身」の方が味、質ともに数段上を行きます。左のカクテルグラスにはミント風味の泡とシャーベットが。こういう盛りつけは近時の流行ですが、はっきり言って凡庸です。

ここのシェフのアントン氏はMOF(フランス最高職人)の資格をもつ方なのですが、料理の技術があることと、(味を前提とした上で)気持ちのいい時間をすごせる空間を提供できるということは全く別の問題であることを強く感じます。

彼はまたロビュションの弟子でもあります。そういえば同じく彼の弟子のギシャール氏が調理場に立つ現在の「ジャマン」(★★)に3年ほど前に行ったことがありましたが、そこのお料理も今ひとつさえないものでした。偉大なシェフの弟子が必ずしも偉大たりえないということを何となく考えていました。

最後にこのお店の名誉のために褒めるべき所を二つほどあげたいと思います。一つはプレデセールで出てきた「パンナコッタ」の香り立つうまさ。二つめは、最後のプティフール(茶菓)の盛り合わせを小箱に沢山詰めてもらったこと。ごちそうさまでした。
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Author:VV George VV

La marque "***", "**","*"
signifie des étoiles de
Michelin au moment de la
visite.

長期フランス滞在中、さる”グランドメゾン”(高級料亭)での午餐を契機に”ガストロノミー・フランセーズ”(フランス流美食)に開眼。
爾来、真の美食を求めて東奔西走の日々。

インスタグラム始めました!→https://www.instagram.com/george_gastro/

* お店の名前脇の★はミシュランガイドでの星による評価(訪問時のもの)に対応しています。

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