Les Créations de Narisawa** (Tokyo) レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ(青山一丁目・南青山)★★ (前編)
ひょんなことから昨年末の忘年会で知り合った方々から声を掛けて頂いて、東京を代表するグランドメゾンへ。私の好きなランチの文脈でした。このクラスのお店の訪問は本当に久しぶりでした。
このところはイベントへの遅着が多かったですが、この日は一番乗りでお店へ。場所は大通り沿いですが、隠れ家風のロケーションです。調べて出かけたおかげで真っ直ぐ店にたどり着くことができました。
入口は手狭ですが、こちらでコート類を預かってもらいます。まずはトイレへ。中の手入れはもちろん抜群で、ここでもある程度くつろいで過ごすためのアイテムが揃っています。この辺りのケアがさすがに、普通のお店とは違います。フランスのグランドメゾンもこんな感じですね。
そしてサルへ。全面ガラスの採光で、気持ちよく光が入る店内は黒やブラウンなどの色で統一されていて、シンプルモダン。現代風なしつらえは自分好みでした。


この日は6名の大人数。これだけの人数での食事は、ロアンヌのトロワグロ以来だったでしょうか。相当昔の話になります。とはいえ、この日はみな穏やかにお酒を楽しむ雰囲気で、ボトルでの注文はありませんでした。
いただいたアルコールはシャンパンカクテルの一杯。あとのデザートでも出てきたラ・フランスの入りシャンパンがそれでした。シャンパンはプルミエクリュ(一級畑)のものを使っているようです。

参加者が揃ったところで出されたのが、シャンパンスナックともいえるアミューズ。牡蠣を墨入りの衣でまとったもので、熱々で美味しかったです。視覚的な意外さもまたここの楽しみと教えられました。


それからついでにパンについても一言。パンは三種類で、ありきたりでないものが出されました。穀物のうまみを堪能するような、そんなパンがこのお店は好きなようです。フォカッチャは自家製、その他二種はシニフィアンシニフィエのものとのことでした。

私は単純に美味しいと思いながらいただきましたが、パンも極めると奥が深そうですね。バターも添えられていますが、そのプレゼンのなんともかわいらしいこと。小さな鉢植えになっていました(!)。

次は前菜にあたる、フォワグラのお料理。味付けもまた量も控え目で、最後まで美味しく堪能できます。お野菜やだし汁と一緒に頂く趣向がフォワグラ料理としては珍しいかも知れません。ロワイヤル(茶碗蒸しをイメージされたし)になっているので、強烈な個性は感じませんが、フォワグラはランド産(フランスの名産地)とのことで、主の食材へのこだわりをここにも感じました。

写真ではわかりにくいかも知れませんが、透明のコンソメの下に、フォワグラのロワイヤルが薄く敷かれている感じです。
そしてメインのお魚へ。これはスープに大きな具材が入っているようなお料理となっていました。滑らかな、そして濃厚なクリームのスープは、糖度が普通のたまねぎの倍以上という天橋立のたまねぎの甘さと相まって、旨味に満ちています。
そして鯛の身のなんとも繊細なこと。これだけでもすごいと感じました。スープに泳がすのは少しもったいないくらいの質の高さでした。

最後のお肉は、天城の軍鶏(しゃも)。アロゼ(油を掛けながら火入れする調理法)して、皮目は備長炭で焼き上げているとのことで、二度美味しいお料理でした。すなわち、お肉は鶏のうまさをいただき、皮では焼鳥風の香りを存分楽しむことができました。添えられたのがきのこ、菜の花でしたが、菜の花はかすかに花が開いていて、熱で煽られたその香りがお皿を運ばれてきた時に鼻腔をくすぐりました。その点で大いに春を感じさせていただいた一皿でもありました。

ここのお料理は、すべてとはいいませんが、しっかりと香りが立つお料理が多々あって、はっとさせられることがしばしばです。シェフの腕の冴えを感じますね。
さて、ここで前編は終了。後編はデザートと全体評をまとめたいと存じます。
このところはイベントへの遅着が多かったですが、この日は一番乗りでお店へ。場所は大通り沿いですが、隠れ家風のロケーションです。調べて出かけたおかげで真っ直ぐ店にたどり着くことができました。
入口は手狭ですが、こちらでコート類を預かってもらいます。まずはトイレへ。中の手入れはもちろん抜群で、ここでもある程度くつろいで過ごすためのアイテムが揃っています。この辺りのケアがさすがに、普通のお店とは違います。フランスのグランドメゾンもこんな感じですね。
そしてサルへ。全面ガラスの採光で、気持ちよく光が入る店内は黒やブラウンなどの色で統一されていて、シンプルモダン。現代風なしつらえは自分好みでした。



この日は6名の大人数。これだけの人数での食事は、ロアンヌのトロワグロ以来だったでしょうか。相当昔の話になります。とはいえ、この日はみな穏やかにお酒を楽しむ雰囲気で、ボトルでの注文はありませんでした。
いただいたアルコールはシャンパンカクテルの一杯。あとのデザートでも出てきたラ・フランスの入りシャンパンがそれでした。シャンパンはプルミエクリュ(一級畑)のものを使っているようです。

参加者が揃ったところで出されたのが、シャンパンスナックともいえるアミューズ。牡蠣を墨入りの衣でまとったもので、熱々で美味しかったです。視覚的な意外さもまたここの楽しみと教えられました。


それからついでにパンについても一言。パンは三種類で、ありきたりでないものが出されました。穀物のうまみを堪能するような、そんなパンがこのお店は好きなようです。フォカッチャは自家製、その他二種はシニフィアンシニフィエのものとのことでした。

私は単純に美味しいと思いながらいただきましたが、パンも極めると奥が深そうですね。バターも添えられていますが、そのプレゼンのなんともかわいらしいこと。小さな鉢植えになっていました(!)。

次は前菜にあたる、フォワグラのお料理。味付けもまた量も控え目で、最後まで美味しく堪能できます。お野菜やだし汁と一緒に頂く趣向がフォワグラ料理としては珍しいかも知れません。ロワイヤル(茶碗蒸しをイメージされたし)になっているので、強烈な個性は感じませんが、フォワグラはランド産(フランスの名産地)とのことで、主の食材へのこだわりをここにも感じました。

写真ではわかりにくいかも知れませんが、透明のコンソメの下に、フォワグラのロワイヤルが薄く敷かれている感じです。
そしてメインのお魚へ。これはスープに大きな具材が入っているようなお料理となっていました。滑らかな、そして濃厚なクリームのスープは、糖度が普通のたまねぎの倍以上という天橋立のたまねぎの甘さと相まって、旨味に満ちています。
そして鯛の身のなんとも繊細なこと。これだけでもすごいと感じました。スープに泳がすのは少しもったいないくらいの質の高さでした。

最後のお肉は、天城の軍鶏(しゃも)。アロゼ(油を掛けながら火入れする調理法)して、皮目は備長炭で焼き上げているとのことで、二度美味しいお料理でした。すなわち、お肉は鶏のうまさをいただき、皮では焼鳥風の香りを存分楽しむことができました。添えられたのがきのこ、菜の花でしたが、菜の花はかすかに花が開いていて、熱で煽られたその香りがお皿を運ばれてきた時に鼻腔をくすぐりました。その点で大いに春を感じさせていただいた一皿でもありました。

ここのお料理は、すべてとはいいませんが、しっかりと香りが立つお料理が多々あって、はっとさせられることがしばしばです。シェフの腕の冴えを感じますね。
さて、ここで前編は終了。後編はデザートと全体評をまとめたいと存じます。
レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ (フレンチ / 青山一丁目駅、外苑前駅、乃木坂駅)
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