Nishimura* (Nara) 味の風 にしむら(奈良・桜井) ★
長谷寺詣でのお昼に、こちらによってお食事を頂いてきました。せっかく遠出するのだからと、ミシュランで見かけて予約したのがほんの一週間前のこと。
普通に予約が入りましたが、当日うかがってみると、10席ある客席はほぼ満員で、もしかしたらぎりぎりに滑り込めたのかもしれず、ラッキーでした。
最後のお客さんとして、お店に入店。お昼は、11時半から、13時半からの二部構成ですが、後半にお邪魔しました。住宅街を抜けた先、普通のマンションの一階に、それらしきお店が見えました。周りは本当に普通の地方都市の景色ですが、そこだけ、不思議と和の雰囲気になっています。
中にはいると、食事を準備する時の煙や職人さん達の慌ただしい熱気、静かであるけれどこれから出てくるものに期待するお客さんが出しているエネルギーなどが渾然一体となって、いい場の雰囲気を醸しているようでした。店内、広くはありませんが、おそらく行き届いた掃除のせいか、明るく、快適な空間に感じられました。
用意されていた席は、きっと頼んだメニューやら、人数の関係もあってそこになったのでしょうが、削り節を今まさに削っている店主の前で、割烹の特等席。
こちらが席に着くなり、店主から丁寧なごあいさつをして頂き、その飾らない、誠実そうなお人柄を感じることができました。その後も色々とお話を伺う機会があって、とても勉強になりました。

最初のお皿は柿釜。中はくりぬいた、瑞々しい柿に胡麻味噌をあわせたもの。自分で適宜混ぜて頂く趣向です。
こちらのコースはお値段的にいえば、京都では割烹、料亭のお弁当が食べられるくらいの値段で提供されています。そんな予算の制約の中でどんなものが出てくるのかと思いきや、派手な食材では当然ないものの、奈良の秋を感じさせるとても素敵な一皿でした。これで心捕まれました。
コースのお料理はお食事にいくまでに4皿と控え目。これもまた、予算を抑えつつ、各皿の質も落とさないぎりぎりの品数なのでしょう。お腹は最後には十分満たされていましたので、全く問題ありませんでした。
その後は、お椀、お造り、れんこん饅頭と続きます。

お造りは、一種類ですが、明石の鯛を熟成させたもの。皮までついてきました。隠岐の藻塩か、お醤油でいただきます。つまも手切りで、きちんと仕事がされています。わさびはそこでおろしていましたが、香りがまたいいです。

この日お饅頭になって出てきたれんこんについては、旬のお味で、丁寧に仕事が施されて、とても美味でした。揚げ出しの要領で、れんこん自体のもっちりした旨味と、お味付けの複雑さ、濃厚さが自分好みでした。
お食事は釜炊きの白米に自家製のちりめん山椒をたっぷりかけていただきます。お代わり自由で沢山頂いてしまいました。
その後は、その場でこしらえるおはぎに、お抹茶で締め。ここはなんでも作り置きなどはなく、その場その場で仕上げることで、美味しさを客に伝えようとする姿勢が徹底しているように感じられました。お忙しいだろうに、立派です。
お昼のコースは二種類。この日は安い方を頂きましたが、高い方との違いは微妙な品数の違いによるもののようでした。お隣はそちらのコースを頂いていたようで、例えば、明石の鯛に加えて肝付きのかわはぎが出たり、鰆の握りが出たり、といった感じでした。
お酒にはついては、奈良の篠峰の辛口純米を頂きましたが、その値付けの良心的なこと。驚きました。店主に言うと、着物を着た人がつぐわけでもなし、と笑っていて、謙虚な姿勢に感心しました。
ビールについて言えば、各種銘柄3種類ほど揃っているようでした。ワインもわずかながら用意がありました。
最後に二つ折りのきれいなお名刺を頂戴しました。夜は一番高くても1万円とのこと。それでもきっと良い食材を使うのでしょう。こちらの主なら美味しいもの、沢山用意していてくれそうな、そんな信頼感が出来ていました。
いつになるかわかりませんが、是非機会を見つけて次は夜にうかがいたいと思うのでした。
(いただいたもの)
お昼のコース
・柿釜、胡麻味噌
・お椀:海老、玉子など

・お造り:明石の鯛(身、皮)
・れんこん饅頭の揚げ出し
・お食事:ちりめん山椒ご飯、香の物、お味噌汁

・甘味:おはぎ
・抹茶

お酒
・篠峰(奈良)辛口純米

普通に予約が入りましたが、当日うかがってみると、10席ある客席はほぼ満員で、もしかしたらぎりぎりに滑り込めたのかもしれず、ラッキーでした。
最後のお客さんとして、お店に入店。お昼は、11時半から、13時半からの二部構成ですが、後半にお邪魔しました。住宅街を抜けた先、普通のマンションの一階に、それらしきお店が見えました。周りは本当に普通の地方都市の景色ですが、そこだけ、不思議と和の雰囲気になっています。
中にはいると、食事を準備する時の煙や職人さん達の慌ただしい熱気、静かであるけれどこれから出てくるものに期待するお客さんが出しているエネルギーなどが渾然一体となって、いい場の雰囲気を醸しているようでした。店内、広くはありませんが、おそらく行き届いた掃除のせいか、明るく、快適な空間に感じられました。
用意されていた席は、きっと頼んだメニューやら、人数の関係もあってそこになったのでしょうが、削り節を今まさに削っている店主の前で、割烹の特等席。
こちらが席に着くなり、店主から丁寧なごあいさつをして頂き、その飾らない、誠実そうなお人柄を感じることができました。その後も色々とお話を伺う機会があって、とても勉強になりました。

最初のお皿は柿釜。中はくりぬいた、瑞々しい柿に胡麻味噌をあわせたもの。自分で適宜混ぜて頂く趣向です。
こちらのコースはお値段的にいえば、京都では割烹、料亭のお弁当が食べられるくらいの値段で提供されています。そんな予算の制約の中でどんなものが出てくるのかと思いきや、派手な食材では当然ないものの、奈良の秋を感じさせるとても素敵な一皿でした。これで心捕まれました。
コースのお料理はお食事にいくまでに4皿と控え目。これもまた、予算を抑えつつ、各皿の質も落とさないぎりぎりの品数なのでしょう。お腹は最後には十分満たされていましたので、全く問題ありませんでした。
その後は、お椀、お造り、れんこん饅頭と続きます。

お造りは、一種類ですが、明石の鯛を熟成させたもの。皮までついてきました。隠岐の藻塩か、お醤油でいただきます。つまも手切りで、きちんと仕事がされています。わさびはそこでおろしていましたが、香りがまたいいです。


この日お饅頭になって出てきたれんこんについては、旬のお味で、丁寧に仕事が施されて、とても美味でした。揚げ出しの要領で、れんこん自体のもっちりした旨味と、お味付けの複雑さ、濃厚さが自分好みでした。
お食事は釜炊きの白米に自家製のちりめん山椒をたっぷりかけていただきます。お代わり自由で沢山頂いてしまいました。
その後は、その場でこしらえるおはぎに、お抹茶で締め。ここはなんでも作り置きなどはなく、その場その場で仕上げることで、美味しさを客に伝えようとする姿勢が徹底しているように感じられました。お忙しいだろうに、立派です。
お昼のコースは二種類。この日は安い方を頂きましたが、高い方との違いは微妙な品数の違いによるもののようでした。お隣はそちらのコースを頂いていたようで、例えば、明石の鯛に加えて肝付きのかわはぎが出たり、鰆の握りが出たり、といった感じでした。
お酒にはついては、奈良の篠峰の辛口純米を頂きましたが、その値付けの良心的なこと。驚きました。店主に言うと、着物を着た人がつぐわけでもなし、と笑っていて、謙虚な姿勢に感心しました。
ビールについて言えば、各種銘柄3種類ほど揃っているようでした。ワインもわずかながら用意がありました。
最後に二つ折りのきれいなお名刺を頂戴しました。夜は一番高くても1万円とのこと。それでもきっと良い食材を使うのでしょう。こちらの主なら美味しいもの、沢山用意していてくれそうな、そんな信頼感が出来ていました。
いつになるかわかりませんが、是非機会を見つけて次は夜にうかがいたいと思うのでした。
(いただいたもの)
お昼のコース
・柿釜、胡麻味噌
・お椀:海老、玉子など

・お造り:明石の鯛(身、皮)
・れんこん饅頭の揚げ出し
・お食事:ちりめん山椒ご飯、香の物、お味噌汁

・甘味:おはぎ
・抹茶


お酒
・篠峰(奈良)辛口純米

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