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レストラン訪問記:三宮「エスピス」(掲載なし)

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シェフは以前系列の「ノット」で一つ星を取られた方のようです。ただ、結論から言うと、技術、志ある点も見られ、大失点はありませんでしたが、シェフのセンスが欠けると思うところもあり、またサービスその他で気になったところがあり、基本再訪は厳しいと思いました。

料理の量は多すぎずちょうど良い感じではありました。ただ、ノンアルコールのカクテルの量があまりに少なく、出てくるスナックの量とアンバランスで、食事を十分に楽しむことができませんでした。

サービスは基本ファミレスレベルと感じます。客が口にものを入れている時、食事を一番楽しんでいるはずの時に声を掛けるのは論外ですが、それが二度もありました。何も考えていないか、自分が中心になっているのでしょう。食事を楽しみに来ているのに、その食事を中断させてまで話させる大事な話があるのでしょうか。客のことを考えたらまずできない動きです。

また、料理、サービスとは関係ないですが、座ったカウンター席はトイレの洗剤の香りが強くて食事の邪魔をしていました。これはお店がちゃんと考えるべきところでしょう。


(頂いたもの)

ランチコース7623(税サ込み)

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カトラリー(引き出しの中)と当日のメニュー


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テーブルセッティング (右下)おしぼり クランベリーの香りで


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いくら(普通に美味しいです。)

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ウニ(磯の香りと茄子の燻製香強かったです。)

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人参(普通のキャロットラペのタルトでした。)

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コンテチーズ(甘いです。)

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ポルチーニ(枯れた香りです。)

シャンパンスナック5種:いくら、ウニ、人参、コンテチーズ、ポルチーニ


オリジナルノンアルコールカクテル1155(税サ込み)
(量がとても少ないです。香りがやや強い印象でした。食材の香りを邪魔するかもしれません。)


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(鰆は燻してあり香りがあります。ものは良いだろうに、塩気が全くないので美味しいと感じる要素がありませんでした。ソース、オイルと一緒に食すという趣旨かもしれませんが、食べにくいです。こういうところにセンスの欠如を感じます。)


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カリフラワー
(甘いホワイトチョコを使っていて違和感ありました。キャビア使用のソース(左の灰色の塊)は魚卵の濃い味で良いのですが、二つの背反する方向の味付けとなり、どっちつかずで、何を目指しているのか分かりにくい皿でした。)


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パン
(温めて提供されます。二種のオリジナルバターで。パンは有名なお店のものとのこと。もっちりしていて美味しいです。)


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パンの端材のブランマンジェ
(趣向は素敵ですね。パリの「アストランス」(当時売り出し始めでまだ一つ星でした)でこれ何のスープでしょうかと支配人に問われてパンのスープが出されたことを思い出します。白かびのような形状の胡椒の泡が載っているのですが、これらを全部一緒に食べると香りがわからなくなりました。皿は温めていませんでした。)


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鮟鱇
(火入れは良いです。繊細な白身で、新鮮と感じました。ある意味定番のフランス料理の調理でしょうか。肝も使えると良かったですが、身だけ仕入れているので無理なのでしょう。最後にかけたソースはたしかにポルチーニの香りがしました。皿は温めて提供されていました。)


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蝦夷鹿
(皿は温めて提供されていました。ロゼの焼き加減が良く、柔らかくてジューシーなお肉で、旨味あり美味しかったです。日本蕎麦の焼きそばは意外ですが、味が濃い目でこれも良いです。トリュフはやや香る程度でした。作りは荒いですがトリュフ入りのマッシュポテトもうれしかったです。茶色のソースはたしかにレーズンの香り、甘味がありました。灰色のソースは牛蒡が香っていました。)


お口直しの水:水出しの酢橘、ミント、レモンバウム、ローズマリーの水
(結構香ります。香りの元はレモンバウム、ローズマリーでしょうか。)


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デセール:牛蒡
(オリジナルを追求しているのは良いでしょう。牛蒡のデセールは斬新です。季節でもあり、一つのデセールとして完成させている思いは評価できました。ただ、苺が旬の季節にあえて牛蒡をメインのデセールに据える勇気は評価しますが、苺を圧倒的に超えなければ意味がないのであって、チャレンジは完全に裏目に出ていました。二品出るうちの一つがこれというならまだ良かったのでしょうが。)


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フレッシュミントティー
フレッシュのハーブティーは貴重で有り難いのですが、おかわりなかったのは残念でした。


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マドレーヌ(味は普通ですが小さ過ぎです。)

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カヌレ(香りありますが、マカロンほどの美味しさはなかったです。)

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マカロン(メイプルの香り良く美味しかったです。)

ミニャルディーズ:マドレーヌ、カヌレ、マカロン






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レストラン訪問記:御殿場「Maison KEI」

またも御無沙汰していました。今年も折り返しを過ぎて、少し余裕が出てきたため、ブログも本格的に再開したいと思います。

本業が忙しすぎるわけでもないのですが、やろうと思えばいくらでもできるため、他のことを犠牲にして先へ先へとやってしまい時間がなくなる傾向のようです。

ブログも完璧を目指さず、浅くても伺ったお店を簡単に紹介する程度の志で更新頻度高めに書いていこうと思い直しています。


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さて、今回のお店は、昨年1月末に伺った「Maison KEI」ですが、最近は予約も取りやすくなっているのでしょうか。ウェブ予約が昨年末から始まったようで、空き状況を見ているとそんな印象を持ちました。

私が伺ったのはしばらく前ですし、今の季節とも全く違うのであまり参考にならないかもしれませんが、備忘録として載せておきます。

気になるフランスのレストラン事情もまた少しずつ掲載していきたいと思いますが、掲載してなんぼだと思いますので、独立して記事を作るというより、関係ないレストラン訪問記内でちらっと触れるような伝え方になると思います。

その意味ではブログ記事を丁寧に読んでいただけるとありがたいです。

さて、今日の本題の「Maison KEI」ですが、日本人で初めてミシュランフランスで三つ星を取られた小林圭シェフのお店ですね。

ただ、こちらのお店は、店名を見ても、お値段からしても、また「とらや」というパートナーがいてそちらとのコラボという性質上から言っても、やはりグランドメゾンを志している訳ではなく、パリのお店の支店という位置づけではないようです。

それでも、小林シェフのスペシャリテがちらほら出てきますので、パリのお店のお試し、入門編的な位置付けという感じがしました。

グランドメゾンの細部に渡るもてなしを省くことで比較的低価格を実現している姿勢は割り切っていて良い気がしています。

少し気になったことを最初に書くと、自分だけ魚が選べませんでした。周りのテーブルはみんな金目鯛の中、一人だけ鰆で、何故の思いがぬぐえませんでした。鰆もまた旬で美味しいの分かっていたから良いのですが。もしかしたら一人客ゆえかなとも思ったりしました。

ワインペアリングは、客の好みを聞いてくれるのでそれにより値段変わるとのことです。今回はデザートワインまで込みでやってもらいました。

皿の提供が最後は遅めでしたが、サービスはみな感じが良く、プロフェッショナルな感じがしました。


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(テーブルセッティング)

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(卓上のお花)

卓上の様子



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食前酒:グラスシャンパン ボランジェ
泡がきめ細やかで、味が濃厚で美味しいです。


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グジェール(シャンパンスナック)
チーズが濃厚です。温かくて良いスタートでした。


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スープドゥポワソン(魚のスープ)
甲殻類は使っていないとのことですが、色はオレンジです。金目鯛のあらと味噌、ニンニク使用とのことです。良い香りがします。熱々が寒い季節に良かったです。


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(提供段階)

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(お勧めに従って全て混ぜきった状態)

サラダ ジャルダンデレギュームクロッカン シグネチャーデッシュ
レモンのエスプーマ
小林シェフのシグネチャーディッシュ(名物料理)とのことです。
サラダが新鮮で、シンプルでありながらとても美味しいです。ドレッシングは濃厚ですね。酸味はレモンでしょう。
ソービニョンブランの香りや酸と良いマリアージュでした。


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グラス白ワイン:日本長野のソービニョンブラン
香りが独特で良かった。味はあっさりめで酸があります。ミネラルも感じられます。良く冷えているのが良い。


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パン オリーブオイル
温めず提供されます。ライ麦パンでしょうか。パンはモッチモチで美味しいです。


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じゃがいものニョッキ
フランス産トリュフの香りが爆発していて素晴らしいです。想定外に大きいニョッキでした。ハムは一枚のままなので、食べ手を考えて切るなどしてくれているとありがたかったです。
あっさりしたテーストのワイン、ピノグリが合うのが不思議でした。


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グラス白:日本北海道のピノグリ
あまり個性がなく、味はやや先ほどのソービニョンブランに似てる感じでした。やや凡庸な印象ですが、ニョッキのお料理には不思議と合っていました。


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メイン魚料理:鰆 
サスエ前田魚店の魚とのことです。
しっとり柔らかくて脂のりも良く、素晴らしい焼き魚でした。ただ、お皿は温めていた感じなく、最初温めていたかもしれませんが、触った時にはぬるかったです。


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グラス日本酒:熟成古酒
熟成の香りあり、やや甘味があって、べっこう飴のニュアンスでした。


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メイン肉料理:小鳩(鳩は追加料金あり)
皿は温めて提供されています。
柔らかくてジューシーで完璧な火入れです。素晴らしい肉料理でした。
エスキスの鴨より良い肉料理と感じました。
ももの揚げたものも熱々でさくさくしていて美味しいです。
パリの本店と同じ料理とのことでテンション上がります。鳩に塗られたペーストがまた良い風味でした。


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グラス赤:シャンボールミュジニー2017
最近縁ある2017のミレジムでした。香りが良いです。


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デセール:あんことバシュラン 柚子 
皿は冷たくして提供されています。柚子の酸味とあんこが意外に合います。パリパリのメレンゲの食感がとても良かったです。


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グラスデザートワイン白:ミュスカドヴォームドヴニーズ
2019で程よい熟成感がある色で、味もまろやかな甘さで良かった。飲み慣れた安心できるデザートワインに再会できて良かったです。


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リオレ
バニラ香る。お米を使った甘いお菓子であるリオレは正直昔から良いイメージがなく敬遠していましたが、そんな食べず嫌い払拭する美味しさでした。


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食後のお茶:ハーブティー(別料金)
フレッシュだったと思いますが、記憶が正確ではありません。季節柄フレッシュと言ってもハーブの種類がまた夏とは全く違うと思われます。

今回のお会計ですが、訪問時のコース料金が8500円で、鳩を選択したためにこれにさらに3190円が追加されています。
飲み物は、グラスシャンパンがペアリングとは別で1980円、今回のデザートワインまで入れたオーダーメイドのワインペアリングが8800円、ハーブティーが別料金で990円でした。
以上の合計に対して、サービス料として7%が加算されます。
いずれも、2022年1月末当時のものです。

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食後の店内の様子
訪問時はあいにくの曇天でしたが、御覧のとおり、大きく取られた窓からは自然の景色が楽しめるようになっていますので、行くならばお昼の方がより気持ちが良くて楽しいかもしれません。






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レストラン訪問記:銀座5丁目「エスキス」(★★)

ランチ時に、初めての訪問でした。こちらも昨年2022年1月末の訪問です。

サービスは色々と残念な点が見られて、多くは述べませんが、シェフの思いが隅々まで行き渡っているわけではないという印象でした。

例えば、脱いでいたコートを入口で預けますが、コートをむしり取られました。そんな大げさなと言われるかもしれませんが、若い男性サービスマンのペースで有無を言わさずはぎとられる感じでした。気持ちが良いわけがありません。

サービスマンの自己中心のサービスが最近のトレンドでしょうか。そういう場面が増えているように思います。まずサービスマンが中心にいて、客がそこに合わすように強制される、そんなゆがんだマインドのサービスが最近は多いですね。ここもですが、それなりのお金を取るような場所でそうだから、がっかり感がなお大きくなります。

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全体的に言えば、お料理は素晴らしいです。三つ星を志していることがお皿から感じられました。機会があれば再訪したいです。

かなり小さいサルですが、席の間はそれなりに距離があり、快適に食事ができるようになっています。パリの三つ星店「ランブロワジ」のような雰囲気を感じました。

料理は三つ星を志向するレベルの高いものですが、サルの小ささもあって、比較的カジュアルな雰囲気があるとも言えるかもしれません。

予約時点でのお値段から値上げがあり、予約時点でのお値段での御提供でした。当たり前と言えば当たり前ですが、こういうところしっかりしておかないとお店の信用に関わるというものです。

コースにはあらかじめグラスシャンパン及びミネラルウォーターが入っての値段設定になっています。料理の質が高いので、高い食事をしたという感じになりません。とても良いパフォーマンスです。

最後はシェフのリオネル・ベカ氏のお見送りがあり、かつてシェフが料理長を務められていたトロワグロの東京支店に伺ったことや欧州に滞在していたことなどをひとしきりおしゃべりしてお店を後にしてきました。とても気さくで、感じの良い方でした。

退店時お土産を頂けますが、こちらもまた美味しい焼き菓子でした。家に帰っても楽しい食の思い出の余韻が続きます。


(頂いたもの)

ランチコース12,320(税サ込み)
(→グラスシャンパン、ミネラルウォーター、パン、食後のお飲み物、小菓子以外の料理名は頂いたメニュー表から転載しています。グラスシャンパン、お水ともコース料金に含まれています。なお、上記コース料金は訪問時のもので、記事投稿時点で同じコースの料金は20,160円となっています。)

限りなく微細な揺らぎ…
それぞれの観点と直観

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グラスシャンパン:ビュルカールサルモン ブランドブラン ブリュット


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儚さ シマエビ、フランボワーズ、弓削瓢柑
(→最初、柑橘が香っています。そして海老の甘味が次にきます。また、海老にはほのかな昆布の旨味が感じられます。つい数日前に「祇園まんま」でも同じように生の海老を頂いていたので、対比ができて楽しかったです。どちらもいい勝負でした。)


ミネラルウォーター(ガスなし) 沼津のワサンwasan


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奏で 貝、金柑、セリ
(→火入れが絶妙で、つぶ貝、ホッキ貝が甘いです。柑橘がここでも効いていました。マッシュルームのスライスが綺麗です。つぶ貝の肝ソースがほのかな苦味で良いアクセントになっています。)


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共生 舞茸、猪、トリュフ
(→土を頂く趣向でした。天然黒舞茸の高貴な香りがたまにしていました。トリュフは熟成により、土と同化したような深みが出ています。素晴らしい天然素材が主役の料理で、単純な高級食材自慢ではないお料理で、さすがと思わされます。そういうお料理はやはり好きです。同じお料理が隣に運ばれた際でも、トリュフの香りがすごくしていました。)


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パン(蕗の薹とヘーゼルナッツのパン)
自家製バター(ジャージー牛のミルク 藁に漬け込み香り付けしたもの)


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雪と海 甘鯛、根菜、ふきのとう
(→完璧なお料理です。素材、調理とも最高で、繊細です。また肝心の味も、素晴らしい美味しさでした。さらに見た目も美しい。根セロリピュレ、蕗味噌とも素材の香りが爆発していました。ほじそと自家製からすみもいい味変に一役買っていました。ソースもしっかりと旨味があって美味しいです。言うことがない一皿で、素晴らし過ぎました。)


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パン(フランス・ベリー地方の石臼で挽いた粉を使ったパン)
(→やや酸味がありますがパン本来の美味しさ感じました。素晴らしいです。お代わりもこちらを頂きました。バターもお代わりを出してくれます。)


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靄 鴨、キャベツ、菊芋 
(→京都府亀岡市七谷川で飼育されている鴨を使用しています。亀岡は一宮旅でも訪ねたことがある場所で七谷川は桜の名所にもなっていますね。リードヴォーや鴨肉ちりめんキャベツ包みもあります。鴨肉の旨味、脂、苦味を堪能できました。鴨は火入れが完璧で最初ほのかに炭が香りました。肉の旨味が噛むほどに口の中に広がります。付け合わせのカシス風味の焼いたヘーゼルナッツもまた独特の苦味があり、こういう味覚を味わうとやはりフランス人シェフのお店と思います。菊芋は香ります。焼き加減もきっちりでした。カシスはある意味定番の付け合わせですね。もちろん見た目も美しいです。キャベツ包みにも苦味が感じられました。)


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遺産 日向夏、木の芽
(→デセール一皿目です。雪をイメージしたとのことで、レモンタルトを意識したデセールと説明がありました。柑橘の香りがまずします。酸味と甘味が心地よく、木の芽が日向夏の香りと同じ方向なので、香りが加速される感じがありました。全体のバランスが素晴らしく、美味しいです。もう少し冷えていたらさらに良かったでしょう。またもっとコンパクトな別な器に入れるのもありかと思いました。さらに、もう少し量があると良いし、食べやすいとより良いかもしれません。)


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愉しみ アマゾンカカオ、ヘーゼルナッツ
(→軽いが風味がしっかりあり、食感も楽しくて美味しいチョコレート菓子でした。)


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食後のお飲み物:フレッシュハーブティー(→ミント、レモンバウム他のブレンド)


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小菓子:高知産黒糖のタルト セップパウダー、カカオパウダー 手で食べる趣向
(→軽くてさくさくと口に入ります。ほのかにセップが香っていました。小菓子も洗練されています。)





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レストラン訪問記:和歌山市「オテルドヨシノ」(★)

昨年11月に初めて伺ったこちらへ、季節の真鴨をリクエストした上での訪問でした。ところが、電話でしっかり打ち合わせていたにも関わらず、しれっと別の食材(マルカッサン(=仔猪))がメインに入り込んでいるのを最初に見つけ、一気にテンションが下がってしまいました。


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サルの様子

季節のど真ん中で、リクエストをしていて、他のお店(大阪市「イデアルビストロ」、伊賀市「レチュード」、京都市「祇園まんま」(記事未掲載))でもきちんと御用意くださっていたり、何ならリクエストなしに提供されたお店もあった(佐倉市「プレゼンテスギ」(記事未掲載))のに、何故ここはそれができないのかと、不信感が募りました。食事中、定期的にそのことが頭に去来して、今回はソムリエの方が色々なお酒をサービスしてくれていましたが、それでもその残念感は消えませんでした。

季節物とはいえ、自然相手のことですから、入手できないこともあるでしょうが、他のお店ではきちんと用意してくれていたこともあって、やはり努力が足りないのではと思いました。

電話予約の段階で、天然の真鴨をお願いすると、通常のコース料金では無理で、17,600円のコースなら可能とのことでしたので、そのコースをお願いしていました。先方としては、予約でそのコース料金を領収できることが確定していますから、正直利益相反というか、食材収集に対して大して熱意を持たなくても、ビジネス的には成立しているので、熱心に食材を探し求めなかったとも解釈できます。そうだとしたらなんとも残念です。

そのせいか分かりませんが、最後、シェフの挨拶はなく、ばつが悪くて出てこなかったと理解しました。あるいはこの日は御不在でしたでしょうか。いずれにしても、上記の、リクエストをしっかり聞いて果たしてくれた他のお店の誠実さや熱心さを思う時、これはシェフやお店としては大失態でしょう。

真鴨の代役としてメインに居座った仔猪ですが、やや身も固く、到底真鴨の代役を務めるに足りる役者ではありませんでした。

誠意のあるお店であれば、リクエストした食材が手に入らないなら、客に連絡をして、その食材はないが、他の良い食材(仔猪)があるから、それで良いか確認したでしょう。その食材を使うために高いコースにすることを店の方から要求した経緯があるからです。

正直食べたいと思ってお願いした真鴨に代わりうるような食材でなければ、17,600円のコースをお願いする動機はこちらにはなく、前回満足できた9680円のコースでお願いしたはずです。

もちろん高いコースなので、皿数が一皿だけ増え、食材が多少良くなっているのですが、それもちょっとだけキャビアが入った軽めの冷前菜が増え、コンソメに黒トリュフの浮き実が入ったり、パテにトリュフが少し入ったくらいの違いで、値段がほぼ倍増しているだけの価値あるものを提供されたとは到底感じられませんでした。リクエストしていたものが提供されていない段階で、相当に心くじかれていますので、それを挽回するだけのお料理は正直頂けませんでした。

こういうことがあると交通が不便であるのにそれをおしてまで再訪しようとはとても思えなくなります。客にそういう思いをさせていることを認識し、意識を改めないと、今後の発展は望めないのではないでしょうか。

最後に、ソムリエ氏から、春の食材としてモリーユ茸や仔牛、乳飲み仔羊のお料理の案内がありましたが、今回のようなことがあると正直怖くてまたすぐに行こうと思えません。そこまでお人好しではありません。

単純にお金だけの問題ではなく、着座してこちらが尋ねるまで、リクエストした真鴨のことは素知らぬ風でいた態度がまずもって問題だと思います。

いいお料理を出す、いいお店だと思っていましたが、少し認識を改めました。

お料理についても、まだ記事にしていませんが、東京で先日訪れた「エスキス」のお料理などと比べると、圧倒的にレベルの差が感じられましたし、この広い日本には素晴らしいお店がいくつもあるはずなので、無理して和歌山詣でをする必要もないのかなと思うようになりました。

いつになるか分かりませんが、次回訪れる際にはそのあたりの意識の改善がなされることを願っています。

今回は不思議と以前は存在しないと説明されたペアリングが用意されていて、食材がなかったことのお詫びの趣旨なのか色々とサービスをしてくれたように思います。ただそれでも残念な思いは拭われることなく、お店を後にしました。


(いただいたもの)

ムニュスペシャル17600(*サービス料10%別。以下同様。)
(ワインペアリング9350)
*ドリンク、グジェール、チーズ、アヴァンデセール、食後のお茶、小菓子以外は全てお店で頂いたメニュー表を転記したものです。


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テーブルセッティング

ミネラルウォーターボトル:アクアパンナ1320

グラスシャンパン:アンリジロー ナチュール2200
(→泡のキメが荒いです。少し残念なシャンパンでした。)


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シャンパンスナック:グジェール
(→チーズの濃厚さがやや足りない感じがしました。)


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紋甲イカのタルタル 
(→ポワロのムースが入っていて甘いです。イカはねっとりして口に絡み美味しいです。繊細な作りでした。)


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古座川の鹿
(→鹿のコンソメでした。前回お肉をいただいた鹿のコンソメでした。濃厚です。トリュフの浮き実が入っていますが、こちらは大して香りもなく、平凡でした。トリュフをコンソメスープに入れる料理は以前フランスの「トロワグロ」でも頂きましたが、あまり香っていませんでした。正直あまり良い相性ではないのかもと思います。)

グラス白ワイン:アモンティヤード(スペイン)
(→熟成された濃密な香りでブランデーのようだが丸い味できつくありません。トリュフの香りに合わせたお酒とのことでした。)


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甲殻類のジュレ カリフラワーのムース
(→カリフラワームース キャビア、足赤海老で作られていて、カリフラワーが繊細に香ります。ほのかな野菜の香りが楽しめて美味しかったです。)

グラス白ワイン:ドイツ 辛口リースリング 2019


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フォアグラとトリュフのマーブル
(→フォアグラテリーヌとブリオッシュという定番の組み合わせでした。安心安全の予定調和です。フォワグラに忍ばせたトリュフの香りが良く楽しいです。フォアグラの質も素敵でした。綺麗だし、これぞガストロノミーという感じで好印象でした。温めたブリオッシュも外さなかったです。ソーテルヌのジュレもいいです。)

グラスワイン:ラタフィアブルゴーニュ サントネープルミエクリュ


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和歌山の平目
(→繊細な身質は鮮度のせいでしょうか。前回は茄子でしたが、今回のキャベツづくしの付け合わせも楽しかったです。クエのテリーヌは、洋風焼き蒲鉾でした。川魚で作る洋風はんぺんのクネルより硬めな作りでした。)

グラス白ワイン:サビニエール2016


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和歌山の仔猪
(→脂が硬めですが濃厚な旨味があります。これはこれで良いですが、季節の真鴨の代役は到底務まりませんでした。)

グラス赤ワイン:サンモン


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チーズ2200:コンテ(2年半熟成)、モンドール、バノン はっさくのピール イチジクのドライフルーツ


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アヴァンデセール:ミルクシャーベット


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洋梨のサヴァラン
(→旨味、苦味、カリッとした食感など色々楽しめて美味しいです。もう少しアイスが欲しいですが、これで一皿として完成していてそれは良かったです。)

グラスデザートワイン:サヴォアの甘口


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食後のお茶:ハーブティー(ローズマリー、レモングラス、ほうじ茶のブレンド)
小菓子:チョコレートケーキ、カヌレ、カシスのパートドフリュイ






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レストラン訪問記:伊賀市(島ヶ原駅)「レチュード」(★)

年の初めに伊賀の一つ星フレンチへの二度目の訪問が実現しました。今回は能褒野にある日本武尊の聖地巡礼を一つの口実にしての訪問でした。


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お店の外観

年末に伺った大阪の「イデアルビストロ」同様、こちらでも真鴨をリクエストしていて、お値段も特別価格の設定を承諾しての食事でした。

もともと席数が少なめで、プライベート感があるお店ですが、コロナでさらに減員している上、この日はキャンセルが出たとかで、期せずしてまるまる貸し切りのプライベートダイニングとなっていました。前回は個室に通していただきましたが、この日はメインダイニングを個室にしての食事で、とてもくつろげました。

一人でもあり、早い時間の電車に乗って帰れるかもと思いつつ、早めに出してもらっていましたが、やはり少し急ぐ感じになって、くつろげないと感じたので、早めに帰ることは早々に諦めていました。お店から駅までもそれなりに距離があり、田舎の暗い夜道を行くので、田んぼに落ちたりしないように注意が必要だったりもしますから、やはり余裕が欲しいところでした。

今回はお酒が飲める時期でしたので、ペアリングをお願いしていて、魅力的なお酒を提案して下さって、味の楽しみを得られただけでなく、勉強にもなりました。ワインに合わせた立派なグラスも惜しみなく使ってくださって、食事の時間がさらに豊かになりました。また、良心的な価格設定もありがたいです。アルコールが飲める方は是非注文されることをお勧めいたします。


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テーブルセッティング

お料理については、以前と変わらぬ出で立ちでしたが、海老のお料理とその付け合わせのお野菜(カリフラワー)がとても美味しくて印象に残りました。海老はひたすら甘く、お野菜はその美味しさが存分に引き出されていました。野菜料理でここまで心に残ることは珍しいです。

食前酒はこの日開いていたシャンパンでした。

グラスシャンパン N.M.(ピノノワール70%・シャルドネ30%)
(→「N.M.」とはすなわち、フランス語の「Non Millésimé(ノンミレジメ)」つまり英語でいうノンヴィンテージのことです。ピノノワールの効果でしょうか、ふくよかな味わいに感じました。年末年始はブランドブランばかり飲んでいたので、別の個性をはっきり感じられて良かったです。不思議なことにこのシャンパンの泡はブランドブランよりきめ細やかな印象でした。)


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グジェール


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レンズ豆のポタージュ 菊芋のピューレ ミルクフォーム カレンデュラ(花)
(→レンズ豆のスープである時点で、スープの色はやはり美しくはありません。菊芋、レンズ豆どちらを食べさせたいのか不明な点が少し残念でした。やや菊芋の方が香っていたかもしれません。しかしスープとしての美味しさはもちろんあり、元気をもらえる感じでした。)


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サワラの燻製
(→上品な燻した風味をまとった脂ののったサワラでした。最近は各所で生の鰆を食べることが多く、鴨祭りの裏テーマは鰆祭りかもしれません。小さいですが、ハーブや大根の香りがプラスされて良い味になっています。菜花のソースも作ってあって良心を感じます。)

ここからパンの提供がありました。前回バターがなかったようですが、普段から提供されているとのことです。パンはやはり温めて出してくれますし、パンも普通に美味しいです。バターもきっちり頂きます。


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足赤海老のソテー
(→カレーオイルが食欲そそる。また、焼いたカリフラワーがものすごく美味しかったです。海老は甘く、カリフラワーのピュレと合っていました。お皿温めて出してくれているのも良い配慮でした。)

グラス白ワイン:サンセール ヴァンサン・ゴドリ 2019
(→無難な味です。ミネラルを感じます。)


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伊賀牛頬肉のポトフ
徳島産赤鮑 伊賀牛 椎茸 肝と柚子胡椒
(→肉は柔らかくて昇天する旨さです。スープはかなり濃厚でした。お皿は温めて提供されていました。)

・グラス赤ワイン:ブルゴーニュ フレデリック・マニャン 2018
(→香りが高く繊細なお味で、素晴らしい赤でした。ブルゴーニュ用のグラスで提供していただきました。)


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本日のお魚料理:キアラのポワレ
(→弾力があり、旨みがありますが、やや火が入りすぎた印象でした。同じお魚を奈良の「アコルドゥ」で頂きましたが、アコルドゥの方が処理が良かったです。ネギのソースとの相性もいまひとつ完璧とは言い難かったようです。)


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グラス白ワイン:マルセル・ダイス(アルザス) 2017
(→アルザスの有名酒蔵のダイスのブレンド酒です。「シャンバール」でもおそらくグラス提供されていたお酒で、アルザスの各種ブドウをブレンドしているお酒で、華やかな香りして好きなワインでした。)


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メイン肉料理:真鴨のロースト
(→宮城県で獲ったたという鴨の味が濃く良いです。また脂もありいい感じでした。トリュフもそこそこ香っていました。シェフとのお話では、もう一週間くらい熟成させると良かったとのことでしたが、入荷のタイミングでそれはならなかったようでした。)

グラス赤ワイン:サンジョゼ シャーヴセレクション 2016
(→野生的な香りがします。シラーの太い感じが好きです。マニャンのピノノワールと共に、ワインの楽しさに再び開眼させられました。)

チーズ(カマンベール、コンテ)の提案をしていただきましたが、年末年始自宅でチーズを沢山食べていたので、今回は諦めてデセールへ直行しました。


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アヴァンデセール:柚子のブランマンジェ
(→繊細です。柚子の香りが良いアクセントでした。)


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デセール:紅ほっぺのデセール
(→まとまりのないデセールなので正直個人的にはあまり評価が高くありません。苺が好きなので、苺をもっと主役にしてほしかったというのが本音です。)


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食後のお茶と小菓子

初めてのディナーで、特殊な状況ではありましたが、マダムのサービスからはおもてなしの心が感じられ、安心して食事ができました。一人だったので、おしゃべりにも結構おつきあいいただきました。記事には書けませんが、他に、お二人から色々な御配慮を頂いて、結局お受けしなかったものの、大変有り難く思っていました。

次回訪問はしばらく未定ですが、やはりお酒が心おきなく楽しめる環境下で伺って、次回はいよいよ伊賀上野のお城あるいは関宿を訪ねたいと思っています。


(いただいたもの)

ディナー特別コース13200
*特別コースはメインに真鴨をリクエストしていたためです。通常のコースは9000円弱のようです。
*下記記載は頂いてきたメニュー表を転記したものです。

グジェール
小さなシュー生地にベーコンとブロッコリーのクリームを詰めて

レンズ豆のポタージュ
菊芋のピューレ カレンデュラ

サワラの燻製
カブのソース 大根のサラダ パセリオイル

足赤海老のソテー
カリフラワー 海老とイカスミのソース

伊賀牛頬肉のポトフ
椎茸 アワビの肝と柚子胡椒のペースト

本日のお魚料理
キアラのポワレ 白ネギ クエのコンソメ

真鴨のロースト
腿肉のクレピーヌ シヴェソース

柚子のブランマンジェ
キウイ ライチのソース ヨーグルトのソルベ

紅ほっぺ
紅茶のジェノワーズ ホワイトチョコレートのクリーム バニラのアイス

紅茶(月ヶ瀬・岩田さんの有機紅茶)

お茶菓子


飲み物:
ワインペアリング5種5500
・グラスシャンパン N.M.(ピノノワール70%・シャルドネ30%)
・グラス白ワイン:サンセール ヴァンサン・ゴドリ 2019
・グラス赤ワイン:ブルゴーニュ フレデリック・マニャン 2018
・グラス白ワイン:マルセル・ダイス(アルザス) 2017
・グラス赤ワイン:サンジョゼ シャーヴセレクション 2016






テーマ : グルメ情報!!
ジャンル : グルメ

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Author:VV George VV

La marque "***", "**","*"
signifie des étoiles de
Michelin au moment de la
visite.

長期フランス滞在中、さる”グランドメゾン”(高級料亭)での午餐を契機に”ガストロノミー・フランセーズ”(フランス流美食)に開眼。
爾来、真の美食を求めて東奔西走の日々。

インスタグラム始めました!→https://www.instagram.com/george_gastro/

* お店の名前脇の★はミシュランガイドでの星による評価(訪問時のもの)に対応しています。

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