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ピエール・ガニエール(ANAインターコンチネンタルホテル東京)

昨年晩夏に東京のお店をひっそりと閉じたガニエールシェフが東京に復活し、今週末の19日より新しいお店がスタートする模様です。何度失敗しても捲土重来できるのはやはりスターシェフの知名度ゆえ、根強いファンがいて支えるからでしょう。

彼がサンテティエンヌのお店で夢破れ、1996年にパリに再起した際とは異なり、今や自身のグループのお店が世界中に展開し、彼もデュカスやロブションのように一大企業の代表に収まっている感があります。

自らの個性で売るお料理に世界展開は全く似合わず、その点で客から厳しい評価が飛ぶ結果、彼の本店以外のお店の経営は大変難しいのかと思いますが、この度のお店には末永く発展して頂きたいものです。

昨年閉店した東京のお店()は場所が悪かったかもしれません。サルの形がいびつでどこに座っても落ち着かない造りでした。
その点、パリお店は小さいながらもオーラが漂っていて別世界です。
(上記「お店」またはその後の数字をクリックすると各店訪問時のレポートが読めますのでご興味のおありの方は是非どうぞ。)

新店のメニューやガニエールシェフの来日頻度など詳細は不明ですが、機会があれば彼がいる時にごあいさつに伺えればと思っています。

テーマ : グルメ情報!!
ジャンル : グルメ

Aimée Vibert** (Tokyo) エメ・ヴィベール(麹町・二番町)★★

年末の慌ただしさの中をかいくぐって今年最後の星の旅へ。
ミシュランの星がついてから気になっていた文字通りのグランドメゾンです。

まずはこちらの飾り皿をご紹介。
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営業開始は約五年前とのこと。一から作り上げたというお館は日本ではまずあり得ないような存在感ですが、思っていたよりは小さめです。一軒家という点ではある意味恵比寿のロブションに似た感じもいたします。

店での待ち合わせでしたが、早く着いてしまったので、二階のウエイティングスペースにまず案内されました。
こちらから見るお庭がとてもきれい。小さいですが、周りとは異質の空間で味があります。

会食者が揃い、一階のサルへ。劇場のように大きく開けた巨大なサルで、主役は奥に見える庭と、蔦の絡まった大きなガラス窓でしょう。そこからたっぷりの光が入り込み、何とも上質な空間ができあがっています。

三つある窓際のテーブルは五人以上のグループで占められていて、みな何かの記念で食事をしているという雰囲気でした。

お料理はこのクラスからすると大変良心的で、選択肢も色々とあってとても頑張っている気がします。
中からきれいにとれた一枚をご紹介。前菜のタラバ蟹のレタス包みです。冷菜をイメージしていましたが、こんなおしゃれな一皿でした(!)。
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上に載っているのは、ポロ葱を揚げた物とのことです。味付けはやや濃いめでした。

濃いめの味付けは苦手な方もいるかも知れませんが、お料理は基本的にどのお皿も丁寧な調理で満足できました。

サービスは残念ながら浅い印象を受けてしまいました。表面上、形の上ではサービスとして体をなしている感じでしたが、サービスの方の意識が低いのかなぜそういうサービスをするのかを理解しないで、あるいは実感しないでやっているところがまま見受けられ、それは大変残念でした。
もちろん全員ではなく、どちらかというと若い方、女性の方のそういう点が気になったのでした。
ただ、お若いソムリエの方でとても丁寧にグラスワインの説明をしてくださった方がいて、この方は好印象でした。

光の差し込む大きなサルは居心地がよいですが、反面、何もなく開けているので、下手をすると単調な面白みのない空間と感じてしまう時もありました。
夜ですとまた光の感じも変わって違う印象を受けるのかも知れません。

ワインリストはまさにフランスの星つきクラスの揃えと言えるので、大勢でそれなりのワインを開けるような機会にはとても楽しい食事ができるのかなと思います。

今回は普通の食事会でしたが、何かの記念の折りにまた訪れてみたいと思います。
この日は年末のよい骨休めになりました。みなさま是非よいお年をお迎え下さい。


(いただいたもの)

お昼のコース(ワイン類はコースと別途料金がかかります):

食前酒:グラスシャンパーニュ

・アミューズ:生牡蠣のジュレ添え
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(グラス白ワイン:L’Esprit de Chevalier 1993)

・ 前菜(五種類から選択):タラバガニのレタス包み、甲殻類のソース

(グラス白ワイン:Crozes Hermitages 2007)

・ スープ(二種類から選択):セープ茸のヴルーテ カプチーノ風
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・メイン(魚二種類、肉五種類から選択):三元豚バラ肉のブレゼ ロティ トリフ風味のソース
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(グラス赤ワイン:Côte Rotie 1996)

・プレデセール:ピスタチオなどの三層のクリーム
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・デザート(四種類から選択):カシス バニラ アプリコのバシュランとフリュイルージュのソース
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・ 食後のお茶(ミントティー)と小菓子
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パン(三種類)

水(日本の深層水)→ コースと別料金で



エメ・ヴィベール (フレンチ / 麹町、半蔵門、市ヶ谷)
☆☆☆☆ 0.0


テーマ : フランス料理
ジャンル : グルメ

Ristorante ASO** (Tokyo) リストランテASO(代官山)★★

この日は代官山にあるイタリア料理店へ。イタリア料理では数少ないグランドメゾンと言ってよいでしょう。飲み物も込みになったコースがサービスされる機会での訪問でした。

大きな会だったので、大きなサル全体を使った、結婚式のようなテーブル配置でした。
そのようなわけで、レストラン本来の空間については参考にならないと思いますので割愛いたします。

お料理は季節の白トリュフ、上質なフォアグラ料理、名物のペスカトーレ、50日間熟成した和牛、二種類のデザートと最後まで飽きずに楽しむことができました。まずは飾り皿のお写真を。
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白トリュフのお料理は、一週間白トリュフと一緒に置いた卵を目玉焼きにして、その上に白トリュフの薄切りをかけたもの。
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久しぶりになまめかしい香りを、ほんのわずかですが、楽しむことができ満足でした。

続いて出たのが、フォアグラ料理。生ハムと合わすのが独特な感じ。それでも甘みのある味で統一されているので、味がばらばらということはありません。
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フォアグラの質は大変上質でとろけるような味で久々に本物を堪能できました。
合わせて出された甘口ワインがとても自然な甘みでこちらも好きになりました。

パスタはこちらの名物のペスカトーレ。プレゼンテーションが独特です。
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上の二つを混ぜ合わせたものが下になります。左のお皿には魚介類、ポルチーニの他、ビーツとベーコンのジュレもひそんでいます。
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自分の手でパスタを移すのには正直とまどいますが、その味はとびきり。
特に一つ一つの魚介類(北寄貝やフリットされた的鯛、いか、海老など)やフリットされたポルチーニの味と香りが際立っています。これは一度食べてみる価値があると思います。

さて、メインは牛肉のお料理。和牛は一頭買いしているとのこと。それを50日熟成させるとのことで、表面にはかびが生えるとのことでした。
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この日は二種類の部位が供されましたが、左手のロース肉はかび臭さが残っている感があり、これについては頭をひねるばかり。表面のかびをこそげたとしても実は菌糸が到達していたのかも知れません。
熟成させたお肉はまた濃厚な味わいで独特の旨味があり、面白いとは思いましたが、その点は残念でした。
お店の方がこれを読まれていたら、是非検討をして頂ければと思います。

デザートはまず冷たいムース状のパイナップルのスープで始まります。
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メインのデザートはカネロニ状のデザート。赤いものはルバーブです。
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飲み物は正直期待していたほどではありませんでしたが、メニュー構成を見る限りではきっと食材の方にお金がかかっていたのでしょう。
出して頂いたもの、お店の格からすると破格の値付けゆえそれでも文句の出ようもありません。

わいわいがやがやと大勢での食事会はその雰囲気もまたごちそうでした。
こちらの細やかな要望にも気持ちよく応対してくださるサービスの方々にも感謝の思いでした。

次回訪問はまた遠い先になるでしょうが、謙虚で穏やかな雰囲気の阿曽シェフともお話しすることができ思い出深い夜となりました。


(いただいたもの)

食前酒:Crémant de Bourgogne, Veuve Ambal 2007

・前菜(1):白トリュフの目玉焼き
(白ワイン:Grillo Itynera 2008)

・前菜(2):フォアグラと生ハム
(白ワイン:Chardonnay d'Automne, Robert Skalli 2000)

・パスタ:ポルチーニと海の幸のスパゲティ
(白ワイン:Grillo Itynera 2008)

・メイン:50日熟成させた和牛の炭火焼き
(赤ワイン:Château Chatain, Pomrol 2003)

・パン → 熱々で供され、お味も絶品。ホイップ状のバターと一緒でいくらでも食べられる感じでした。

・プレデセール:果物の冷たいスープ
・デセール:バニラ風味のカネロニ
(白ワイン:Chardonnay d'Automne, Robert Skalli 2000)

・食後のお茶:ハーブティー
・小菓子(お花とのプレゼンで…)




リストランテASO (イタリアン / 代官山、中目黒、恵比寿)
☆☆☆☆ 0.0


テーマ : おいしい店紹介
ジャンル : グルメ

Hiramatsu* (Tokyo) ひらまつ(広尾) ★


ひらまつで先日イベント(ディナー)があり、広尾にあるグループ総本山に詣でて来ました。

立地としては広尾駅至近で有栖川公園に行く際には必ず目の前を通る一等地にあります。もちろん昔から目の前を通ることはありましたが、この日初めての訪問でした。

サルがあるのは三階部分で、目の前にちょうど街路樹の緑が見える立地は都心とはいえ落ち着く感じです。

この日のイベントは春の新作発表とのことで、今美味しい食材を使ったお料理をそちらに合わせたワインセレクションとともに提供して頂きました。
メニューの解説は平松シェフ自らしてくださり、こちらの新作はパリで先日紹介してきたばかりとのことでした。

イベントは時間が決まっていて一斉スタートなので、サービスの方は大変そうでした。
こちらとしては慌ただしい感もありつつも、それなりによいリズムで食事ができたように思います。

ワインは直輸入でかなりコスト軽減ができるようですね。この日も空いたグラスに次々と注いでいただき、いささか飲み過ぎた感がありました。まあたまにはよいでしょう。

アミューズのグリーンピースのアイスは暑くなり始めたこの季節にはぴったりのさわやかなもの。そういえば昔シャモニーの二つ星で同じような料理に出会ったことを思い出しました。

いずれも美味しくいただきましたが、分厚く切られた甘鯛は繊細でありながら脂ものっていてそのままでも美味しい。そこにカレー風味のアンティーチョークあるいはトマト・オレンジのピューレが載せられていて、いずれと頂いてもまた格別でした。

フランス産の白アスパラ、鳩もまた貴重な食材で堪能いたしました。

いただいたワインの中では、ミネラル分が感じられる白ワインがとてもよく、皆さん結構飲んでいたようです(17本ボトルが空いたとか…)。また機会があればいただきたいですね。

各季節に一度のこのイベント、一度うかがったらやみつきになります。
この日は家族と一緒でしたが、友人と大勢で出かけてもまたとても楽しめるかと思いました。

お値段は出されるものを考えると破格値です。


(いただいたもの)

・アミューズ:グリーンピースのアイス、生ハムのおせんべい、ローズマリー

(シャンパーニュ:Pommery Brut Royal)
 
・前菜:柔らかいホワイトアスパラガスの温製とリードヴォーのアンサンブル、トリュフ風味のソースと共に

(白ワイン:Vin de pays de Vaucluse Guffens 2006)

・お魚:甘鯛のムニエル 軽いカレー風味のアンティチョーク添え ハーブ・ケッパーの香ばしいソース トマトとオレンジのアクセント

・お肉:仔鳩のロースト レンズ豆のピューレ添え ソース・グランヴヌール

(赤ワイン:Côtes du Ventoux Perrin 2007)

・デザート:ブラッドオレンジのタルト仕立て 軽いホワイトチョコレートのムース ヴェルヴェーヌの香り

・コーヒー
・小菓子


レストランひらまつ 広尾 (フレンチ / 広尾)
☆☆☆☆ 0.0


Chez Ruffet** シェ・リュフェ(パシフィックホテル品川) ★★

フランスのピレネー地方の二つ星、「シェ・リュフェ」のシェフ、ステファン・カラードシェフ来日とのことで遠路はるばる(笑)品川まで遠征してランチをいただいたきました。

昨今のこうした来日シェフ企画は、本場同様のメニューを提供しようという志のゆえなのか、価格が青天井の感がありますが、こちらの企画は妥当な値付けで、その点で好感がもてました。

ランチはコースが三種類あり、一番お手頃なコースは前菜、メイン、デザートというシンプルな構成。残りの二つは、メインが二皿になります。
またいずれのコースでもかぶるお皿は一切ありません。
夜はまた別でしょうが、昼のコースにはアミューズがついてきません。

この日はワインも飲まないつもりでいたため、一番上のコース(福澤先生一人分)でもよいかと思っていましたが、提供されるお料理を見比べて、好きな感じのお皿が多かった二番目のコースを選択しましたが、これが正解でした。

前菜は、トリュフが香るオマール海老のカネロニ。

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オマール海老の爪は残念ながらゆですぎでしたが、カネロニの中のオマールは、トリュフの香りのソースと合わせるとまた大変よいお味です。

メインのお魚はマグロを使った一品。

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どうしても生のマグロのおいしさを知っている日本人はマグロ料理に辛口になりますが、このお料理は独特で、気に入りました。

半生に火を入れたマグロの上にレモンの香りが移してあり、それがとてもよいアクセントになっています。一口一口がとても幸せでした。

メインのお肉は日本では珍しいリードヴォー。

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しかも赤ちゃんのこぶし大の大きさで、質も大きさも大変立派なものでした。

こちらをバターでロティし、甘いソースと合わせてあります。甘いソースはシェフの独特のスタイルとシェフ自身が解説してくれました。

そう、シェフは通訳の方とテーブルをまわっていてこちらにも来てくださいました。久しぶりのグルメなフランス語会話、楽しみました。
彼のお店は遠いですが、いつかまたフランスに旅立つときには思い出して行きたいものだと思います。

デザートはとてもまっとうなチョコレートケーキ。丁寧な作りで、普通に美味しい。
お茶はミントティーをいただきました。

サルが30階にあるため、よい景色を期待していましたが、こちらは今ひとつです。
週末のひととき、フレンチガストロノミーの風をほんのわずかに感じたそんな幸せな時間でございました。


(いただいたもの)

お昼の二番目のコース:

前菜:オマール海老のカネロニ 芳醇なトリュフソースの入ったポロ葱と共に(写真下)

メイン(魚):鮪のミキュイ 生ハムとブロッコリーのピュレ添え(写真中)

メイン(肉):リードヴォーのロティ シャンピニヨンのマカロン飾り(写真上)

デザート:ショコラロワイヤル ”ガヴォット”

お茶(ミントティー)と小菓子


ワイン(グラス):
ジュランソンセック(ドメーヌ ショアペ) 2006年
sidetitleプロフィールsidetitle

Author:VV George VV

La marque "***", "**","*"
signifie des étoiles de
Michelin au moment de la
visite.

長期フランス滞在中、さる”グランドメゾン”(高級料亭)での午餐を契機に”ガストロノミー・フランセーズ”(フランス流美食)に開眼。
爾来、真の美食を求めて東奔西走の日々。

インスタグラム始めました!→https://www.instagram.com/george_gastro/

* お店の名前脇の★はミシュランガイドでの星による評価(訪問時のもの)に対応しています。

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